「介護職へ転職するのに資格を取得すべき?」
「介護職が取るべき資格は?」
介護職への転職を考える時に必ず迷うのが「資格を取得すべきかどうか」です。
実は介護職への転職は無資格より有資格の方が有利なことが多いです。
この記事では
- 介護転職では資格を取得しておいた方が良い理由
- 介護転職するために取るべき資格
について説明します。
この記事を読んで、少しでもあなたに有利な転職活動ができたらうれしく思います。
また介護資格の取り方について詳しく知りたい方は、こちらを参考にしてみてくださいね。
介護職への転職は無資格でも可能
介護職への転職は、無資格でも可能です。
実際にe介護転職で「未経験可」「資格ナシでもOK」の条件で検索すると約2万件ほどの検索結果でした。
e介護転職の求人件数が約8万件なので、25%ほどの求人が無資格・未経験OKということになります。
無資格・未経験の場合の仕事内容
無資格・未経験の場合の介護の仕事の内容を見ていきましょう。
無資格・未経験の場合の介護の仕事内容
- 生活援助
- 送迎業務
- 事務作業
生活援助は、介護事業所の利用者の部屋の掃除、洗濯、食事の支度(配膳)など身体に直接触れることなく利用者を援助する仕事です。
送迎業務では、利用者の自宅から事業所の送迎を行います。
デイサービスなどの事業所で必要な仕事で、介護資格は不要ですが普通自動車運転免許が必要です。
介護事業所の事務作業は実は介護保険などの専門知識が必要で、介護事務の資格があるほどです。
しかし来客対応、電話対応、書類整理などの一般的な事務作業は無資格で問題なく行えます。
介護職への転職で有資格者の方が有利な理由
介護職へ転職する時に、有資格と無資格との差を紹介します。
給与
求人募集を見ていると気が付きますが、資格の有無は給与に反映されます。
項目 | 有資格 | 無資格 |
---|---|---|
時給 | 1,150円〜 | 1,050円〜 |
1,250円〜 | 1,200円〜 | |
月給 | 223,000円 | 220,000円〜 |
253,000円~268,500円 | 250,500円〜 |
引用元:e介護転職求人情報
こちらはあくまで一例で、時給や月給で差を付けている介護事業所を抜粋したものです。
基本給は同じで資格手当などで差をつける介護事業所もあるなど方法はそれぞれですが、資格の有無で多少なりとも給与面で差がつくことが多いです。
また介護職のスタート資格である介護職員初任者研修ではなく、介護の国家資格である介護福祉士の有無で差がつくという場合もあります。
職場
働ける職場にも違いがあります。
項目 | 有資格 | 無資格 |
---|---|---|
職場 | 介護施設 訪問介護 |
介護施設 |
無資格であっても、介護事業所の中では有資格者の指示の元で身体介護を行うことができます。
しかし訪問介護では無資格・未経験では働けません。
訪問介護は1人で身体介護や生活援助を行うため、万が一の場合にでも対応できる知識と経験が求められるからです。
無資格・未経験で訪問介護の介護職を目指している方は、先に資格を取得する必要があります。
介護職への転職の前に資格を取る
ここでは介護職への転職の前に取るべき資格や自己負担を少なく資格取得する方法を紹介します。
介護職への転職前に資格を取得しておいた方が良い理由
まずは先に資格を取得しておいた方が良い理由をまとめました。
- 即戦力としてアピールできる
- 資格手当が付く場合がある
- 転職先の幅が広がる
1つずつ見ていきましょう。
即戦力としてアピールできる
介護資格を取得していると、介護に関する基礎知識と技術を習得している証明になります。
人手が足りていない業界なので、介護施設にとって1から教えなくても良いというのは大きなメリットです。
無資格・未経験の求職者と比べると人材育成の時間が圧倒的に少なく済むため資格取得者は優遇されやすいのです。
資格手当が付く場合がある
前述しましたが、無資格者と比べると有資格者の方が給与面で待遇が良いことがあります。
これは資格を取得しているからこそ任せられる業務があったりするからです。
資格手当の相場は持っている資格の種類や事業所の規定などによって異なるので求人検索の時に確認するとよいですが、同じ介護の仕事をするなら少しでも良い待遇で働きたいものです。
転職先の幅が広がる
介護職の求人検索をすると、資格を持っている方が募集件数が多いです。
具体的には、介護求人サイト「きらケア」では、公開求人件数約47,000件のうち、無資格OKの求人は約14,000件ほどです。
介護のスタート資格である介護職員初任者研修を修了していると約17,000件に件数が上がります。
より自分に合った転職先を見つけようとするなら、多い求人件数から選択できる有資格がおすすめというわけです。
介護職への転職前に取るべき資格
介護職への転職前にどのような資格を取得するとよいのか紹介します。
介護職が目指す資格
そもそも介護職の資格は主に下記の4つがあります。
- 介護職員初任者研修
- 介護福祉士実務者研修
- 介護福祉士
- ケアマネージャー
介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修は誰でも受講することができます。
介護福祉士は介護の分野で唯一の国家資格です。
取得する方法はいくつかありますが、働きながら介護福祉士を目指す場合は介護の実務経験が3年以上、かつ、介護福祉士実務者研修を修了していないと受験資格を得られません。
またケアマネージャーになるには介護福祉士資格を取得してから5年の実務経験が必要になるため、こちらも介護職への転職時点で取得することはできません。
介護職への転職前に取得すべき資格
介護職の資格の中で、転職前に取得できるのは「介護職員初任者研修」と「介護福祉士実務者研修」です。
この2つの資格について紹介します。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護に関する基本的な知識やスキルを習得する介護のスタート資格に位置付けられている資格です。
全9科目、合計130時間を受講し、修了試験に合格することで資格を取得できます。
試験合格率は90%以上といわれています。
講義と実技があるためスクールに通って受講します。
40.5時間までの講義分は通信講座での受講も許可されているためスクールによって講義を自宅で学習することもできます。
介護職員初任者研修の資格取得方法は、コチラでも解説しているので参考にしてください。
介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は介護職員初任者研修の上位資格です。
痰の吸引や経管栄養など、医療的な知識を学びます。
介護職員初任者研修で学ぶ科目と重複する科目があるため、介護職員初任者研修を修了していると一部の受講が免除されます。
介護福祉士の受験条件として3年以上の実務経験と介護福祉士実務者研修の修了が必要なので、介護福祉士を目指すためにも修了しておきたい資格です。
どちらにする?介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修
どちらの資格も受講可能なので、目的や受講期間などを考慮して決めるとよいです。
項目 | 介護職員初任者研修 | 介護福祉士実務者研修 |
---|---|---|
科目数 | 9科目 | 20科目 |
受講時間 | 130時間 | 450時間 |
修了の目的 | 介護の基礎知識・技術の習得 | 介護福祉士として必要な知識やスキルの習得 |
修了試験 | ある | スクールによって異なる |
介護福祉士の受験資格 | 得られない | 得られる |
サービス提供責任者になれるか | なれない | なれる |
費用は、介護職員初任者研修よりも介護福祉士実務者研修の方が高額です。
知っておきたい!お得に資格取得する方法
介護の資格を取得する場合に厚生労働省による支援制度である「教育訓練給付制度」を利用できる場合があります。
受講料の20%が講座修了後にハローワークから給付されるというものです。
以下の1、2のいずれかに該当する人
- 雇用保険の被保険者
一般教育訓練の受講を開始した日(以下「受講開始日」という。)において雇用保険の被保険者である方のうち、支給要件期間が3年以上ある方。 - 雇用保険の被保険者であった方
受講開始日において被保険者でない方のうち、被保険者資格を喪失した日(離職日の翌日)以降、受講開始日までが1年以内(適用対象期間の延長が行われた場合には最大20年以内)でありかつ支給要件期間が3年以上ある方。
引用元:厚生労働省HP
自分が条件に該当するかどうかよくわからない場合は最寄りのハローワークで確認してみてください。
また、詳しい内容はこちらを確認してみてください。
介護の資格取得におすすめのスクール
介護の資格取得におすすめのスクールを紹介します。
- 三幸福祉カレッジ
- ニチイ
- 未来ケアカレッジ
それぞれの特徴を紹介していきますね。
三幸福祉カレッジ
日本全国に教室がある大手のスクールです。
三幸福祉カレッジの特徴
- 開校22年目の実績(2000年開校)
- 自ら考え応用力のある介護者を育成
- 就職サポートあり
三幸福祉カレッジの介護職員初任者研修は受講生満足度88.5%の信頼できる講座といえます。
教室も全国にあるので地方に住んでいても受講できる可能性が高いです。
また介護福祉士の取得まで見据えた割引制度などもあるので、介護職への転職の先に介護福祉士になることを目指している人には特におすすめです。
資格 | 価格 |
---|---|
介護職員初任者研修 | 87,780円(税込) |
介護福祉士実務者研修 | 142,670円(税込) 介護職員初任者研修を修了していると 109,670円(税込) |
介護職員初任者研修を受講する求職者は受講料が30%割引になる制度があります。
また、教育訓練給付金制度も利用できます。
ニチイ
引用元:ニチイ学びネット
ニチイは45年の歴史のある介護と医療に特化したスクールです。
ニチイの特徴
- 運営している1,800の介護事業所の現場の最新事例を反映させた講義
- 修了生は200万人以上の実績
- 学習サポートが充実
ニチイは1,800の介護事業所を運営しており、現場の最新事例を反映させた講義が受講できます。
学習サポートが充実しています。
具体的には無料聴講制度、無料振替制度、受講期間を無料で延長できる無料延長制度、受講した講義を何回でも再受講できる無料復習制度などの受講生にうれしい制度が整っています。
資格 | 価格 |
---|---|
介護職員初任者研修 | 88,000円(税込) |
介護福祉士実務者研修 | 220,000円(税込) 介護職員初任者研修を修了していると 193,814円(税込) |
年に何回かキャンペーンを実施しており、介護職員初任者研修が30%割引になるなどお得に受講できます。
また講座終了後にニチイに就職すると全額キャッシュバックで受講料が返ってくるなどの制度があります。
カイゴジョブアカデミー
就職サポートのカイゴジョブエージェントも利用できる資格取得スクールがカイゴジョブアカデミーです。
カイゴジョブアカデミーの特徴
- リーズナブルな受講料
- 提携事業所への就職で受講料0円のキャンペーンあり
- LINEでいつでも相談可能
カイゴジョブアカデミーは資格取得したらすぐに就職活動をしたいという人におすすめです。
カイゴジョブエージェントも運営しているため、キャリアコンサルタントが就職のために必要な履歴書の書き方や面接の仕方など就職に関することを徹底サポートしてくれます。
カイゴジョブアカデミーも介護のことを全く知らない初心者に分かりやすいような講義になっています。
介護職へ転職したいけれど、介護についてはほとんど知らないという人に安心できるスクールです。
資格 | 価格 |
---|---|
介護職員初任者研修 | 関西:31,900円(税込) 関東・愛知・福岡:42,900円(税込) |
介護福祉士実務者研修 | 関西・愛知:80,463円(税込) 関東:90,200円(税込) |
受講する地域で価格が異なりはしますがとてもリーズナブルな価格で受講できます。
介護職への転職の際は資格取得を
介護職への転職を希望しているならまずは資格取得をおすすめします。
介護経験が無い場合「介護職員初任者研修」を修了すると、介護の有資格者として転職活動が可能です。
スクールによっては提携している事業所に就職するなどで、受講料が返ってくる場合もあります。
時間もお金も無くて、すぐにでも就職したい場合は無資格・未経験でも就職できる介護事業所はあります。
その場合は資格取得をサポートしてくれるような制度がある介護事業所を選択するようにしましょう。
介護職への転職で、自分らしく働ける就職先を見つけてくださいね。