介護関連資格

【2021年版】介護で役に立つ資格ランキング|取得難易度も徹底紹介

介護 資格

介護の資格と言っても役に立つかどうかには資格ごとに違いがあることを知っていますか?

この記事では「介護資格ランキング」について解説していきます。

結論、国家資格の方が役に立つことは多く、昇給やキャリアアップを見込むことができます。

介護の資格を検討する際に、わかりづらい「役に立つかどうか」を調査した結果をまとめたので、ぜひ見ていただければと思います。

その他にも「介護資格」の説明や、「資格の取得難易度」について説明していきたいと思いますので、ぜひこの記事を読んで介護資格を手に入れていただければ幸いです。

また、この記事では、介護資格の難易度について紹介しています。

介護で役に立つ資格ランキング

資格名 資格区分 役に立つ度
介護福祉士 国家資格 ★★★★★
介護職員初任者研修 民間資格 ★★★★
介護職員実務者研修 民間資格 ★★★★
ケアマネジャー(介護支援専門員) 民間資格 ★★★★
認知症ケア専門士 民間資格 ★★★
福祉住環境コーディネーター 民間資格 ★★★
認定介護福祉士 民間資格 ★★
レクリエーション介護士 民間資格 ★★

介護福祉士

介護福祉士

介護福祉士は介護職における唯一の国家資格です。

専門知識と技術を生かし、介護対象者の精神・身体的ケア、他職員の指導育成を行うことを目的としています。

介護福祉士の難易度

国家資格と聞くととても難しそうに感じるかもしれませんが、介護福祉士の難易度はそれほど高くありません。

介護福祉士国家試験の合格率は、2021年度​71%、2020年度69.9%と例年7割近くを記録しています。

毎年9万人ほどの受験者のうち6〜7万人が合格していることから見ても、受験への準備をしっかり行えば誰でも目指せる資格であることがわかるでしょう。

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資格取得の条件は次の3つのルートがあります。

  1. 養成施設ルート
  2. 実務経験ルート
  3. 福祉高校ルート

それぞれのルートの受験条件は次の通りです。

養成施設ルート

養成施設ルートの場合は下記のいずれかの条件に満ちている必要があります。

  • 高等学校卒業後、2年制以上の介護福祉士養成施設を卒業していること
  • 高等学校卒業後、福祉系大学、社会福祉養成施設、保育士養成施設のいずれかを卒業し、さらに1年制以上の介護福祉士養成施設を卒業

実務経験ルート

実務経験ルートは、介護関連職で従業期間3年以上かつ従業日数540日以上の条件を満たした上で、次のいずれかの研修を修了している必要があります。

  • 実務者研修
  • 介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修

福祉高校ルート

  • 福祉系高校に2009年以降入学、新カリキュラムを卒業
  • 福祉系高校に2009年以前入学、旧カリキュラムを卒業(介護技術講習の修了もしくは国家試験にて技術試験の受験が必要)
  • 2009年度以降に特例高等学校に入学し、卒業。卒業の後9ヶ月以上の実務を経験。(介護技術講習の修了もしくは国家試験にて技術試験の受験が必要)

介護福祉士の特徴

介護福祉士の特徴

介護福祉士の資格の特徴は、多くの人が介護系学校出身ではなく、働きながら取得しているという点です。

介護福祉士国家試験の合格者の9割近くは、実務ルートからの合格者。

社会人でもこれから新たなに職を身につけたいという人にとても向いている資格です。

介護福祉士が介護の現場で役に立つ理由

介護福祉士国家試験の試験範囲は広く13科目です。

そのため、資格取得者は介護職の実践の場で求められる専門的な知識を十分に持っているとみなされます。

有資格者には介護現場だけでなく、他の職員の教育指導などリーダー的な役割を求められる場合も少なくありません。

介護の専門家として求められる存在となれるのです。

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修とは、介護職として働く上で基本となる知識や技術を学ぶ研修です。

介護職に就くためだけではなく、自身の家族の介護のために基礎知識を身につけたいという人が資格取得する場合もあります。

この資格の取得が介護のスタートラインといっても良いでしょう。

介護職員初任者研修の難易度

介護職員初任者研修は介護職関連の中で最も取得難易度が低い資格です。

取得の流れとしては、約130時間の研修受講と修了試験の合格が条件。

研修受講は各実施団体によってスクーリングや通信学習などの形があり、平均3ヶ月ほどで修了できます。

全ての講習の最後に修了試験がありますが、試験の内容は講座の内容を復習するもので難易度は高くありません。

試験に不合格だったとしても、追試を行い参加者全員を合格とする実施団体も少なくないようです。

介護職員初任者研修の特徴

介護職員初任者研修の特徴

介護職員初任者研修は受験資格条件がないことが特徴です。

他の資格は介護系の学校卒業や実務経験が求められるのに対し、介護職員初任者研修は誰でも受けたいと思った時に受けられる気軽さがあります。

簡単に受けられますが、取得により有資格者としてみなされ、就職の時有利になるためぜひ取得しておきたい資格です。

介護職員初任者研修が介護の現場で役に立つ理由

介護職員初任者研修では、介護の理念、基礎的な医療知識、実際的な実技演習などを学びます。

カリキュラムは高齢者の介護の現実に即した実際的な内容のため、研修で学んだことはすぐ現場で生かせるでしょう。

知識を持った上で介護職にあたることは、正しい方法で介護を行う上でとても大切です。

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、質の高い介護サービスの提供と基本的な介護能力の取得を目的とした研修です。

実務者研修は、介護福祉士国家試験受験のための必須資格で、介護職で一定の経験や知識を持つ人を対象としています。

介護福祉士実務者研修の難易度

介護福祉士実務者研修は、修了試験が義務付けられていません。

そのため、カリキュラムを修了するだけで取得が可能です。

全カリキュラムは20科目450時間で、初任者研修よりも長い期間となります。

試験に落ちるかもしれない、という難しさはありませんが、カリキュラム受講のための時間を取れるかどうかにより個人の難易度は変わるでしょう。

介護福祉士実務者研修の特徴

介護福祉士実務者研修の特徴

介護福祉士実務者研修の特徴は、基礎知識を前提にカリキュラムが組まれているという点です。

参加資格の条件は特にありませんが、研修の内容はより深く専門的な知識となっているので初心者向けではありません。

介護福祉士実務者研修が介護の現場で役に立つ理由

介護福祉士実務者研修では介護におけるより深い知識を学ぶため、介護現場で実際に提供するサービスの質向上に大きく役立ちます。

研修内容にはたん吸引や経管栄養の基礎知識も含まれ、より医学的な理解に基づいた介護が行うことが可能です。

また、サービス提供責任者として他の職員を教育指導する際にも研修で学んだ内容が役立つでしょう。

ケアマネジャー(介護支援専門員)

ケアマネジャー

ケアマネジャーとは介護を受ける人が介護保険制度を利用できるよう、サービス計画書の作成やサービス事業者との調整を取り持つ仕事。

介護を受ける人と家族、事業者、介護職員など関わる人の範囲が広いです。

多範囲にわたるサポートを行うため、幅広い知識やコミュニケーション能力が求められる職種でしょう。

ケアマネジャー(介護支援専門員)の難易度

ケアマネジャーになるためには、介護支援専門員実務研修受講試験に合格したのち、介護支援専門員実務研修を終了する必要があります。

試験の受験資格は、指定業務を5年以上かつ900日以上経験していることです。

介護支援専門員実務研修受講試験の難易度はやや高め。

2020年度試験では合格率は21.5%でした。合格基準点は70%で、介護福祉士国家試験よりも厳しめの基準となっています。

介護支援専門員実務研修は計87時間です。

カリキュラムの一部は自宅でDVD視聴による受講を選択することもでき、それほど難しいものではありません。

ケアマネジャー(介護支援専門員)の特徴

ケアマネジャー(介護支援専門員)の特徴

ケアマネジャーの資格の特徴は、定期的に更新が必要であるという点です。

ケアマネジャー有資格者の証である介護支援専門員証の有効期限は5年。

5年ごとに更新研修を受け、新しい専門員証を受け取る必要があります。

ケアマネジャー(介護支援専門員)が介護の現場で役に立つ理由

介護現場では、実際に介護業務を担当する職員だけでなく、適切なサービスが受けられるように繋ぎ役となるケアマネジャーの役割が欠かせません。

1人ひとりに適切なサービスを提供するためには、介護に関する知識、行政制度に関する知識など幅広い分野での知識が求められます。

資格取得により、これらの知識を現場で活用する方法が学べるのです。

認知症ケア専門士

認知症ケア専門士

認知症ケア専門士とは、認知症ケアに対する学識と高度の技能、倫理観を身につけるための資格。

認知症ケア専門士は民間資格で、介護職に就く人が認知症に対する理解を深めるため取得するケースが多いです。

認知症ケア専門士の難易度

認知症ケア専門士試験の受験には、認知症ケアの関連機関や団体において受験日より10年以内に3年間の実務経験というのが条件です。

試験は1次と2次の2回に分かれ、半年ほどの期間に試験実施、合格発表が行われます。

2020年の合格率は56.5%、2019年は53.3%と合格者は約半数です。合格基準点数も70%以上と高めで、比較的難しい試験でしょう。

認知症ケア専門士の特徴

認知症ケア専門士の特徴

認知症ケア専門士試験の特徴は試験が1次2次に分かれていることです。

1次は筆記試験で、2次はスピーチとグループディスカッションが行われます。

知識として理解しているだけではなく、アウトプットできる実践能力が求められているのです。

認知症ケア専門士が介護の現場で役に立つ理由

認知症ケア専門士試験を通して認知症ケアの具体的な進め方、家族支援、社会資源などを学べます。

介護の現場では認知症の方のケアをする機会も多いため、認知症に対する深い知識を持った上で介護を行うならサービスの質の向上に役立つでしょう。

他職員が認知症を持つ施設利用者の対応に困っている時にアドバイスをするなど、施設内の重要なポストになります。

福祉住環境コーディネーター

福祉住環境コーディネーター

福祉住環境コーディネーターとは、高齢者や障がい者の方にとって生活しやすい住環境を考える知識を持った専門家です。

福祉用具や介助道具導入のアドバイス、住宅改修費支給申請の理由書作成などを行えるようになります。

ケアマネジャーがさらに専門性のあるサポートを目的に取得を目指すケースが多いです。

福祉住環境コーディネーターの難易度

福祉住環境コーディネーター試験は、受験資格は特になく誰でも挑戦できます。

1級から3級までに分かれており、一番難易度が低いのが3級です。

合格率は1級10%以下、2級40~50%、3級40~55%程度となっています。

3級と2級はマークシート方式ですが、1級は論述と記述の2次試験もあり、難易度は高めです。

福祉住環境コーディネーターの特徴

福祉住環境コーディネーターの特徴

福祉住環境コーディネーターの資格の特徴は、1級から3級に分かれているため段階的に取得していく点です。

また介護職において必ず取らなければ職務につけない資格というわけではなく、付加的にできることを広げるための資格という位置付けになります。

そのため、時間をかけてできる時にコツコツと取得していくというスタイルがよいでしょう。

福祉住環境コーディネーターが介護の現場で役に立つ理由

ケアマネジャーとしてすでに働いている人が、さらに専門性のあるサポートを提供するために福祉住環境コーディネーターの資格は役立つでしょう。

ケアマネジャーは介護利用者の自宅を訪ねる機会も多いですが、その際に利用者の方の状況を理解した上でリフォームの提案ができるようになります。

住居環境の少しの変化で、大幅に動きやすくなったり、転倒のリスクが減るなど利用者に大きな助けを与えることが可能です。

認定介護福祉士

認定介護福祉士

認定介護福祉士とは、介護福祉士の上位資格に位置付けられている民間資格です。

介護福祉士よりさらに多様な環境や利用者に対応するための知識やスキルを身につけます。

さらに他の介護福祉士へ教育指導を行う管理者としての役割も果たすことが可能。

認定介護福祉士の難易度

認定介護福祉士になるためには、介護福祉士国家資格を持っていることが前提です。

その上で、養成研修を受ける必要があります。養成研修を受けるための資格も条件が多く次の通り。

  • 介護福祉士として5年以上の実務経験があること
  • 現任研修の受講歴が100時間以上あること
  • レポート課題か受講試験で一定水準以上の成績を修めていること
  • 介護職の小チームリーダー経験があること

上の条件を満たした上で全600時間の養成研修を修了し、認定介護福祉士の資格を取得することができます。

試験がないという意味では合格率は高いですが、研修に参加するための条件はかなりの難易度と言えるでしょう。

また、養成研修のカリキュラムも多く全てを終了するためには1年半ほどの期間を要します。

認定介護福祉士の特徴

認定介護福祉士の特徴

認定介護福祉士になるためには非常に長い期間を要することが特徴と言えるでしょう。

まず前提である介護福祉士の資格を取るためには3年以上の実務経験が必要です。

資格をとってからさらに5年以上の実務経験を積み、初めて認定介護福祉士の養成研修を受けることができます。

そのため、認定介護福祉士になるためには最低8年以上の期間が必要となるのです。

認定介護福祉士が介護の現場で役に立つ理由

認定介護福祉士は介護職の中では最上位とも言える資格です。

介護士としての経験が長い人だけが取得でき、学ぶ内容も介護知識に留まらずチーム運営やマネジメントまで至ります。

認定介護福祉士を取得すると、現場の教育指導や医療機関、地域との連携など施設の垣根を越えた活躍が可能です。

介護現場だけではなく、施設全体、おいては地域にとって有用な人材となれるでしょう。

レクリエーション介護士

レクリエーション介護士

レクリエーション介護士とは、高齢者に喜びや生き甲斐を与えるレクリエーションを提供する仕事です。

介護職員だけでなく、ボランティアをしてみたい、高齢の家族を笑顔にさせたいなどあらゆる目的の人が取得を目指しています。

レクリエーション介護士の難易度

レクリエーション介護士の受験資格は特になく、誰でも挑戦可能です。

資格は1級と2級に分かれ、認定講座と試験合格により取得できます。

講座は通学であれば最短2日で修了でき、通信を選択することも可能。

また試験もマークシート方式で、正答率60%以上が合格基準のため難易度は低いです。

レクリエーション介護士の特徴

レクリエーション介護士の特徴

レクリエーション介護士は資格を肩書きとして使うというより、実践力を身につけるために取得する資格という位置付けになります。

難易度は低く誰でも取得できる資格ですが、講座受講により学べる内容はとても実践的です。

資格取得により給与アップや転職に有利になるなどのメリットはそれほど望めませんが、介護現場で喜んでもらえるスキルを身につけられます。

レクリエーション介護士が介護の現場で役に立つ理由

介護現場で働く人の悩みの1つがレクリエーションのマンネリ化です。

レクリエーションの企画担当になったものの何をしていいかわからないという人もいるでしょう。

そこでレクリエーション介護士の講座を受けることにより、高齢者の方の状況に合わせて楽しめるレクリエーションのアレンジを学べます。

またコミュニケーションについても学ぶので、普段の介護現場でも大いに役立つはずです。

介護資格取得におすすめのスクール

介護資格取得におすすめのスクール

介護資格によっては独学できるものもありますが、スクールを利用するならより効率的な資格取得が目指せます。

ここでは、次のおすすめのスクール3つをご紹介します。

  • ニチイ
  • 三幸福祉カレッジ
  • ベネッセケアスタイル

それぞれの特徴を見ていきましょう。

ニチイ

ニチイ

ニチイは、全国約1800カ所の介護事業所を運営している介護業界でも大手のスクールです。

現役の介護福祉士の声を生かし、働きながらでも効率的に資格取得できる講座を提供。要点を絞り込んだ学習方法のため、着実に合格を目指すことができます。

開講している講座やセミナーの種類も豊富なため、複数資格の取得を目指す場合にも利用できるでしょう。

ニチイで資格を取ろう

三幸福祉カレッジ

三幸福祉カレッジ

三幸福祉カレッジは、全国9校の専門学校、100箇所以上の教室を開いている福祉教育専門校です。

2020年度の介護福祉士試験では講座受講生の合格率は92%と高い成果を上げているスクール。

通学コース、通信コース、オプションコースなど幅広いコース展開をしており、ライフスタイルに合わせた学習方法を選択できます。

講座受講後の就職サポートも行っているため、キャリアアップのための資格取得を検討している人におすすめです。

三幸福祉カレッジで資格を取ろう

ベネッセスタイルケア

ベネッセスタイルケア

ベネッセスタイルケアは、大手教育系会社ベネッセが運営する介護資格講座です。

介護の分野でも20年以上の講座開講経験のあるベネッセ。現役介護講師も多く在籍しており、手厚いカリキュラムを受けられます。

またキャリアアップの相談やキャッシュバック制度など、資格取得の負担を削減する制度も充実しており心強いです。

資格取得のための費用や転職等に不安がある人も相談してみるとよいでしょう。

ベネッセスタイルケアで資格を取ろう

介護の資格を取得しよう

介護の資格を取得しよう

この記事では、介護で役に立つ資格をご紹介しました。国家資格である介護福祉士や、介護職の上位資格である認定介護福祉士などはキャリアアップにおいてかなり有利な資格です。

その他に、福祉住環境コーディネーターやレクリエーション介護士など、プラスアルファの知識や技能を身につけることで、より利用者の方の役に立てる資格もあります。

資格を目指す理由や目標は様々ですが、資格を取得することにより、介護の仕事を更にやりがいのあるものとできます。

この記事で興味を持った資格があれば、ぜひ取得を目指して踏み出してみてください。

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