未経験から介護の仕事をしたいという人は、介護福祉士の資格取得がおおすすめです。
今回は、介護福祉士になるための最短ルートも紹介しています。
ほかの介護系資格についても紹介しているので、未経験から介護士を目指している人は参考にしてみてください。
未経験でも介護士になれる
介護職は専門知識やスキルが必要な仕事です。
そのため、未経験から介護職を目指す人は、介護系資格を取得しておくことがおすすめです。
事前に資格を取得しておくと、その後のスキルアップも容易になります。
最初に取るべき介護の資格・免許
介護に関する資格や免許は、すべてで21種類あります。
その中から、最初に取得しておくべき資格や免許を紹介します。
介護職員初任者研修(ホームヘルパー2級)
介護職員初任者研修は、カリキュラムを受講し、終了試験に合格すると資格が取得できます。
介護職員初任者研修の資格を取得していると、他の資格を取得するときに一部科目が免除になります。
介護士としてのステップアップにも役立つ資格です。
2013年4月1日の介護保険法施行規則改正によって、ホームヘルパー2級から「介護職員初任者研修」に変更になりました。
実務者研修(ホームヘルパー1級)
実務者研修は、介護福祉士を目指すうえで必ず取得しておかなければならない資格です。
介護過程や認知症について学べ、実践的な知識と技術が身につけられます。
また、サービス提供責任者になるためには、実務者研修が必修です。
平成28年から、「介護福祉士の受講資格として、3年間の実務経験と実務者研修の終了」が定められています。
介護福祉士
介護福祉士は、介護系資格の中で唯一の国家資格です。
受験資格には、3年間の実務経験と、実務者研修の終了が定められています。
介護福祉士の資格を取得すると、以下のような役割を担えます。
- サービス提供責任者
- 生活相談員
- チームリーダーなど
介護福祉士の試験では、筆記試験と実技試験が行われます。
例年、筆記試験は1月末、実技試験は3月上旬に開催されています。
介護福祉士になったあとに取得したい免許・資格
これまでは、介護士が取得しておきたい免許や資格を紹介しました。
この章では、取得するとさらに職場で活躍できる免許や資格を紹介していきます。
喀痰吸引等研修
口から栄養を取れず、経管で栄養を補っている人へ補助するために必要な資格です。
喀痰吸引は医療行為と見なされ、医師や看護師、喀痰吸引等研修を終了している人しか行えません。
そのため、喀痰吸引等研修を終了していると、現場で必要とされる介護士になれます。
以下のような施設で仕事をしたい人におすすめです。
- 介護老人保健施設
- 特別養護老人ホーム
- 障害者施設
- 訪問介護
認定介護福祉士
介護福祉士の上位資格として2015年に認定を開始した、新しい民間資格です。
幅広い利用者に対応する知識や技術を身につけ、他の介護職員への指導スキルも学べます。
介護福祉士の資格では学べない、以下のようなスキルを習得できます。
- 指導に対する知識
- チームのマネジメント
- 管理ツールに関する知識
- 地域マネジメント
事業所での中核的役割を担っている人におすすめの資格です。
キャリアアップできる免許・資格
ここからは、取得しておくと介護士としての幅を広げることのできる免許や資格を紹介します。
どの免許や資格も実践的なものばかりです。
介護の現場で役立つことのできる免許や資格を探している人は、ぜひチェックしてみてください。
レクリエーション介護士2級・1級
レクリエーション介護士の資格を取得すると、高齢者の喜ぶレクリエーション知識学べます。
企画立案から実行までがスムーズに行えるようになるため、介護施設で働く人におすすめです。
試験は筆記試験のみですので、就業している方も容易に資格が取得できます。
レクリエーション介護士1級の試験を受けるためには、レクリエーション介護士2級を保持が必須です。
ガイドヘルパー
ガイドヘルパーとは、移動介護従事者を指します。
いろいろな理由で外出が困難な人の社会交流の機会を増やし、QOLを向上させる目指します。
ガイドヘルパーの資格は3種類です。
- 全身性障害ガイドヘルパー
- 視覚障害ガイドヘルパー
- 知的、精神障害ガイドヘルパー
全身性障害者ガイドヘルパー(全身性障害者過程研修)
介助の仕方や車椅子での移動の知識、技術が身につきます。
全身性障害者ガイドヘルパーになるには、講義と演習、3日間の研修が必要です。
介護福祉士や介護職員実践者研修を保持していると、科目が免除されます。
視覚障害ガイドヘルパー(同行援護従業者養成研修)
同向援護を行うときに必要となる資格で、一般課程と応用課程に分かれています。
応用課程を修了すると、同向援護サービス事業者のサービス同行責任者になれます。
一人では外出が難しい障害者の援護・支援・介護・援助の知識と技術が習得可能です。
受験資格はなく、一般課程は3日間、応用課程は2日間程度の研修を受けると認定されます。
知的・精神障害ガイドヘルパー(知的・精神障害者行動援護従業者養成研修)
知的・精神的障害をもつ人が、安全に外出できるよう援助を行うために必要な資格です。
研修では、障害に対する知識やコミュニケーションを取る方法、援助方法を習得します。
研修は3日間程度、受験資格が必要なく、研修を終了すると資格が認定されます。
介護予防運動指導員
介護予防運動指導員の資格を取得すると、介護予防プログラムの一環とした筋力向上プログラムの作成や、指導を行えるようになります。
高齢者の筋力向上は、フレイルを予防し、QOLを高めるための課題です。
介護予防運動指導員の資格を取得していると、高齢者の自立した生活の支援をサポートできます。
介護予防指導員は、3日間の研修を終了することで認定されます。
受講資格は以下の通りです。
- ホームヘルパー2級・初任者研修修了者で2年以上の実務経験がある
- 介護職員基礎研修課程修了者・実務者研修修了している
- 介護支援専門員の資格を持っている
- 健康運動指導士等の資格を持っている
- 医療分野などの国家資格を持っている
- 国家資格の養成校を卒業見込みかつ資格取得見込みの方(国家試験受験者)
認知症に特化した免許・資格
認知症に特化した免許や資格は、介護老人保健施設や特別養護老人ホーム、訪問介護で働くに当たって、取得しておくと役立ちます。
超高齢者社会に突入し、認知症を患う人が増えているからこそ、正しい知識をもつことが大切です。
認知症ケア専門士
認知症ケア専門士は、認知症ケアのプロとして、正しい知識をもって認知症ケアを実践できるようになる資格です。
受験する年から10年遡り、3年間の実務経験があるこや、仕事で認知症高齢者との関わりがあることを受験資格としています。
試験は筆記試験と面接に分かれており、資格取得後も5年に1回の更新が必要です。
認知症介護基礎研修
2021年4月から、無資格の介護職員は認知症介護基礎研修の受講が義務化されました。
ただし、訪問入浴介護以外の訪問介護、住宅介護支援、福祉用具販売業者はこの限りではありません。
認知症介護基礎研修は、介護に必要な認知症ケアに対する基礎知識や技術を身につけられる資格です。
自治体に所属する介護施設や事業所に従事している人を対象にしています。
受講する際は、事業所の責任者が自治体に問い合わせる必要があります。
認知症介護実践者研修
認知症介護実践者研修は、認知症介護基礎研修よりも実践的な知識や技術を習得できる資格です。
講習を受ける際には、2年間の実務経験が必要で、研修を終了すると終了認定書を受け取れます。
認知症に関わる施設は、認知症介護実践者研修の修了者を配置することが義務づけられているため、就職や転職にも有利に働きます。
認知症介護実践リーダー研修
認知症介護実践リーダー研修では、認知症ケアの指導者としての知識や技術を身につけられます。
受講資格には、5年間の実務経験と、認知症介護実践者研修を認定されてから1年間経過していることが要件です。
上位資格には、認知症介護指導者研修があります。
認知症介護指導者研修の資格取得を目指している人は、まず認知症介護実践リーダー研修を取得する必要があります。
管理者になるための免許・資格
よりスキルアップを目指す人には、管理者として活躍できる免許や資格の取得がおすすめです。
管理者として活躍できる免許や資格はすべてで4つあります。
ケアマネージャー(介護支援専門員)
ケアマネージャーは、介護保険サービスを受けるためのプランの作成や給付管理、事業者との調整の役割を担います。
また、生活保護の申請や配食の紹介など、ケアマネジメントのみならず、幅広い支援を行います。
ケアマネージャーの受講資格は、指定された業務の5年以上、900日以上の実務経験です。
多くの人が、仕事をしながら試験に臨みます。
仕事をしながら試験に臨む場合は、適切なカリキュラムで学習することが大切です。
精神保健福祉士
精神保健福祉士は、精神障害を抱える人や、その家族の支援を行うための国家資格です。
利用者が自立した生活を送るための支援として、公的支援制度の斡旋や、就職支援などのサポートを行います。
試験を受けるためには、4種類の中のいずれかを満たすことが必要です。
試験の受験資格は以下の通りです。
- 4年生大学で指定科目を修了している
- 2年生、または3年生大学で指定科目を修了し、実務経験が2年以上ある
- 精神保健福祉士短期養成施設を修了している
- 神保健福祉士一般養成施設を修了している
社会福祉士
社会福祉士は、福祉や医療に関する相談援助の専門知識を習得できる国家資格です。
心身に障害がある人や、生活困窮者、ひとり親など、日常生活が困難に陥っている人の相談援助を行います。
施設の管理者だけでなく、相談支援事務所をたちあげることもでき、幅広い活躍場所があります。
試験を受けるためには、大まかに分類して3種類の中のいずれかを満たすことが必要です。
試験の受験資格は以下の通りです。
- 福祉大学で指定科目を修了している(短大は実務経験が必要)
- 福祉大学で基礎科目を履修し、短期養成所を修了している(短大は実務経験が必要)
- 一般大学、一般養成施設を修了している(短大は実務経験が必要)
- 指定の実務経験が4年以上あり、短期養成所を修了している
社会福祉主事任用資格
社会福祉主事任用資格は、「ケースワーカー」や「スーパーバイザー」として働くために必要な資格です。
福祉施設での相談員や施設長として働く際の、応募資格に指定されていることもあります。
資格認定のためには、5種類の中のいずれかを満たす必要があります。
受験資格は以下の通りです。
- 大学で指定科目を3科目以上履修している
- 所定通信課程を修了している
- 指定養成機関を修了している
- すでに公務員として勤務していて、自治体の講習会を受講している
- 社会福祉士もしくは精神保健福祉士の資格を持っている
介護福祉系の免許・資格を取るならスクール選びが重要
介護福祉の免許や資格は、実務経験を必要とするものが多いです。
そのため、多くの人が働きながら試験に臨むことになります。
働きながら試験勉強をするためには、適切なカリキュラムで学習が進められるスクールを選ぶことが大切です。
ここでは、働きながら資格取得を目指すのにおすすめなスクールを紹介します。
ニチイ
ニチイは全国で約1,800件の介護事業所を運営し、約8,000件の契約医療機関と提携しています。
自社独自のノウハウを反映させた、より実用的な学習ができることも魅力です。
ニチイの資格取得については、以下の記事で詳しく解説しています。
気になる人は、こちらもあわせてご覧ください。
【徹底調査】ニチイの介護職員初任者研修の口コミ、評判、合格率
三幸福祉カレッジ
三幸福祉ガレッジは、47都道府県に約350の教室があります。
スクリーニングが必須となる資格が多いので、教室数の多いことが魅力です。
三幸福祉がレッジについては、以下の記事で詳しく解説しています。
興味のある人は、こちらもあわせてご覧ください。
三幸福祉カレッジの口コミ・評判・メリット・デメリットを調査!
未来ケアカレッジ
未来ケアカレッジは、日本トップクラスの介護スクートとして、年間14,000人に選ばれています。
資格取得後は就職サポートも受けられるので、就職に不安を感じている人におすすめです。
未来ケアカレッジについては、以下の記事で詳しく解説しています。
気になる人は、こちらもあわせてご覧ください。
【レビュー】未来ケアカレッジで介護職員初任者研修!口コミ・感想は?評判や合格率を調査!
免許を取得して介護のプロフェッショナルに
介護士の仕事は、免許や資格がなくても行えます。
しかし免許や資格を取得し、専門知識を身につけると、より働きやすくなるのでおすすめです。
介護福祉系の資格は数が多く、自分にぴったりのものを選ぶ必要があります。
受験資格の必要としないものから、一定の実務経験がないと受験できないものまでさまざまです。
自分のレベルに合った免許や資格を取得して、キャリアアップを図りましょう。