「介護職員初任者研修に受かるには、どうしたらいいんだろう?」と、試験に対して不安にお思っている人もいるのではないでしょうか。
介護職員初任者研修は、カリキュラムへの理解を深めることで修了試験に合格できます。
この記事では、介護職員初任者研修へ合格するためのステップや、疑問をくわしく解説しています。
介護職員初任者研修を受ける予定の人は、ぜひ参考にしてみてください。
介護職員初任者研修のテストは難しい?合格率を解説
介護職員初任者研修を受ける多くの人は、修了試験の難易度や合格率が気になるのではないでしょうか?
「想像以上に難しくて、不合格になってしまったらどうしよう」と不安に思っている人もいるかもしれませんね。
結論からいうと、介護職員初任者研修の修了試験の難易度はとてもやさしいものです。
それというのも、介護職員初任者研修の修了試験は、ふるいをかけるテストではなく、理解度を確認するための試験だからです。
主催している協会は合格率を発表していませんが、少なくても90%の受験者は試験を合格しているといわれています。
試験の難易度に不安を抱えている人も、安心して修了試験に臨めますね。
介護職員初任者研修のカリキュラムを紹介
実際に介護職員初任者研修では、どんなことを学習するのでしょう?
はじめて介護系資格取得を目指す人にとって、専門的な知識が多い介護分野の勉強に不安がいっぱいだと思います。
そこでここからは、介護職員初任者研修のカリキュラムを紹介します。
介護職員初任者研修のカリキュラムは以下の通り。
科目 | 時数 |
職務の理解 | 6時間 |
介護における尊厳の保持・自立支援 | 9時間 |
介護の基本 | 6時間 |
介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 9時間 |
介護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 |
老化の理解 | 6時間 |
認知症の理解 | 6時間 |
障害の理解 | 3時間 |
こころとからだのしくみと生活支援技術 | 75時間 |
振り返り | 4時間 |
合計 | 130時間 |
上記のカリキュラムは、厚生労働省の指標にもどづいて決定されています。
そのため、スクールや都道府県が異なることで生じる大きな変更はありません。
また、座学のほかに実技演習も行われます。
ホームヘルパー2級との違い
介護職員初任者研修は、以前ホームヘルパー2級とよばれていました。
しかし、2013年4月の介護保険法施行規則改正により、名称が変更されました。
ホームヘルパー2級と介護職員初任者研修は、学習内容が少し異なります。
ホームヘルパー2級では、実際の介護現場で施設実習をしなくてはいけませんでした。
しかし、介護職員初任者研修になってからは、実習が廃止され、演習を行うことになっています。
また、超高齢社会により認知症患者が増えることを想定し、認知症の理解について学ぶ科目が増えています。
すでにホームヘルパー2級を取得している場合、介護職員初任者研修と同等の資格として扱われているので安心してくださいね。
絶対介護職員初任者研修に受かる4ステップ
介護職員初任者研修についてわかったところで、資格を取得するにはどうしたらいいのかも気になりますよね。
介護職員初任者研修を取得するためには、スクールに通わなくてはいけません。
そのため、まずはスクールに入学士、カリキュラムをすべて修めましょう。
介護職員初任者研修を取得するステップは以下の通り。
【ステップ1】スクール選びをする
【ステップ2】カリキュラムを修める
【ステップ3】試験勉強をする
【ステップ4】修了試験を受ける
上記のステップで順番に進めていくと、スムーズに介護職員初任者研修を取得できます。
ステップごとのポイントをくわしく解説していくので、確認していきましょう。
【ステップ1】スクール選びをする
介護職員初任者研修の取得を目指す人は、まずスクールに通う必要があります。
そのため、どのスクールに通うか選びましょう。
介護職員初任者研修はスクール形態が豊富で、働きながら資格取得を目指せます。
介護職員初任者研修のスクール形態は以下の通り。
- 通信講座+通学
- 通学(全日制)
- 通学(全日制夜間)
- 通学(曜日限定)
通信講座と通学を併用した学習方法は、最短1か月で資格取得を目指せます。
仕事をしながら資格取得を目指すなら、全日制の夜間もしくは土日限定のスクールがおすすめです。
スクール選びのポイント
スクールによって、職業支援や授業サポートの内容は異なります。
より学習しやすいスクールを選ぶときは、スクールのサポート体制をチェックすることが大切です。
スクールを選ぶ時のポイントは以下の通り。
- 振替受講の有無
- 質問方法や回数に制限はないか
- 就職支援の内容
- 講師やスクールの雰囲気
- キャンペーンの有無
スクールによって、振替受講や質問に制限を設けられていることがあります。
また、就職支援が手厚いスクールは就職斡旋もしてもらえるため、資格取得後に転職予定の人におすすめです。
下記の記事では、スクール選びのポイントをよりくわしく解説しています。
【ステップ2】カリキュラムを修める
修了試験を受けるためには、130時間のカリキュラムを修めなくてはいけません。
カリキュラムは、座学と演習一体で行われ、介護の基礎知識や基本的技術を学びます。
演習では、実践的技術を学べるので、介護の仕事に就いたとき役立つでしょう。
通信+通学のスクールに入学した場合、36時間前後の自宅学習と、15日前後の通学が必要です。
通信講座のみでは、カリキュラムを修められないので注意しましょう。
【ステップ3】試験勉強をする
自宅学習や通学と平行して、試験勉強も進めていきましょう。
介護職員初任者研修の試験は、カリキュラムの内容を理解できていれば合格できます。
そのため、講義中に先生の話をよく聞き、ポイントをメモしておきましょう。
また、提出したレポートを振り返り、間違った箇所は繰り返し勉強しておいてくださいね。
【ステップ4】修了試験を受ける(試験前の心構え)
全カリキュラムを修めたら、いよいよ修了試験です。
修了試験は1時間と決まっているため、まずざっと問題すべてに目を通しましょう。
時間がかかりそうな問題は後回しにして、すぐに解答できる問題から進めます。
選択問題にはひっかけ問題もあるので、よく問題を読みながら解き進めることが大切です。
問題は32問以上あるので、23問以上正解すると合格ラインです。
手軽に勉強するなら試験対策アプリもおすすめ!
試験の勉強時間をまとめて取るのが難しい人には、試験対策のアプリで対策を練りましょう。
休憩時間や移動時間など、空いている時間手軽に勉強できるので、忙しい人に最適です。
介護職員初任者研修試験2021 頻出問題集アプリ
出典:Google Play
1200問以上の問題を収録している試験対策アプリ。
頻出問題を繰り返し取り組めるので、効率よく試験対策ができます。
収録科目は以下の通り。
- 職務の理解
- 介護における尊厳の保持・自立支援
- 介護の基本
- 介護・福祉サービスの理解と医療との連携
- 介護におけるコミュニケーション技術
- 老化の理解
- 認知症の理解
- 障害の理解
- こころとからだのしくみと生活支援技術
iPhoneを使用している人はこちら
Androidを使用している人はこちら
修了試験の合格点は?
介護職員初任者研修は、100点満点中70点以上で合格になります。
修了試験は選択式と記述式で、32科目から各1問以上ずつ出題されます。
問題数は32問以上あるので、うち23問以上正解すれば合格です。
介護職員初任者研修の出題範囲
介護職員初任者研修の修了試験は、カリキュラムに沿って出題されます。
介護職員初任者研修の出題範囲は以下の通り。
介護における尊厳の保持・自立支援 | 人権と尊厳を支える介護 |
自立に向けた介護 | |
介護の基本 | 介護の役割、専門性と他職種との連携 |
介護職の職業倫理 | |
介護における安全の確保とリスクマネジメント | |
介護職の安全 | |
介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 介護保険制度 |
障害者総合支援制度及びその他制度 | |
医療との連携とリハビリテーション | |
介護におけるコミュニケーション技術 | 介護におけるコミュニケーション |
介護におけるチームのコミュニケーション | |
老化の理解 | 老化に伴うこころとからだの変化と日常 |
高齢者と健康 | |
認知症の理解 | 認知症を取り巻く環境 |
医学的側面から見た認知症の基礎と健康管理 | |
認知症に伴うこころとからだの変化と日常生活 | |
家族への支援 | |
障害の理解 | 障害の基礎的理解 |
障害の医学的側面・生活障害・心理、行動の特徴・かかわり支援等の基礎的知識 | |
家族の心理・かかわり支援の理解 | |
こころとからだのしくみと生活支援技術 | 介護の基本的な考え方 |
介護に関するこころのしくみの基礎的理解 | |
介護に関するからだのしくみの基礎的理解 | |
生活と家事 | |
快適な居住環境整備と介護 | |
整容に関連したこころとからだののしくみと自立に向けた介護 | |
移動・移乗に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 | |
介護に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 | |
入浴・清潔保持に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 | |
排泄に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 | |
睡眠に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 | |
死にゆく人に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護 |
各科目から1問以上出題されるので、苦手な科目や理解が足りない科目はないか確認しておきましょう。
もし試験が不合格だったらどうなる?
「介護職員初任者研修がいくら簡単な資格とはいえ、万が一不合格だったらどうしよう」と不安に思う人もいるでしょう。
もしも修了試験が不合格になってしまっても、再試験があるので安心してください。
再試験は、合格判定が出るまで何度でも受験ができ、修了証を授与してもらえます。
ただし、途中で再試験を受けなくなったり、スクールが指定する期間までに合格できなかったりした場合は、修了証を受け取れません。
ほとんどのスクールで再受験は無料で行っています。
再試験の不安がある人は、スクール入校前に確認しておくのがおすすめです。
介護職員初任者研修を取得すると何ができる?
介護職員初任者研修を取得すると、無資格の状態よりも業務の幅がグンと広がります。
そして、給料面でもアップが期待できるので、より良い待遇で仕事をしたい人におすすめな資格です。
他にも、介護職員初任者研修を取得することで、以下のようなことが行えます。
- 訪問介護が行える
- より難しい介助に携われる
- 上位資格取得時のカリキュラムが一部免除される
それぞれをくわしく解説していくので、一緒に確認していきましょう。
訪問介護が行える
介護職員初任者研修を取得すると、訪問介護サービスを行えるようになります。
訪問介護は、生活援助だけでなく、身体介護や通院介助をともなうサービスです。
無資格では行えない業務に携われるので、さらなるキャリアアップになります。
また、訪問介護は施設型の介護施設よりも利用者との距離が近く、他事業所では経験できない業務体験ができるでしょう。
より難しい介助に携われる
介護施設によって、無資格者と有資格者で業務内容をわけていることがあります。
介護職員初任者研修を取得することで、無資格のときには携われなかった業務を行える可能性があります。
業務の幅が広がることで、より充実感ややりがいを感じられるでしょう。
上位資格取得時のカリキュラムが一部免除される
介護職員初任者研修を取得すると、実務者研修を取得するとき、カリキュラムが一部免除されます。
通常実務者研修は、全450時間のカリキュラムを修めなくてはいけません。
しかし介護職員初任者研修を取得していると、450時間のうち130時間が免除されます。
免除されるのは、介護職員初任者研修ですでに受講しているカリキュラムです。
受講科目が減る分、スクールの受講費用も3万円程度安くなります。
下記の記事では、実務者研修について解説しています。
さらに上位資格を目指す人は、参考にしてみてください。
仕事をしながら介護職員初任者研修を取得するのは難しい?
仕事をしながら介護職員初任者研修を取得する場合、職場の理解がないと難しいかもしれません。
その理由は、介護職員初任者研修は通信講座のみで取得できないから。
自宅学習ができる時間は、36時間前後に限られています。
勤務時間とスクーリングが被ってしまったら仕事を休んでいくことになるでしょう。
職場の理解がないと通学ができないため、介護職員初任者研修を取得するのは難しいでしょう。
介護職員初任者研修に受かるにはスクールへの通学が必須
介護職員初任者研修を取得するためには、スクールに通学して決められたカリキュラムをすべて修めなくてはいけません。
カリキュラムをすべて修めたら、修了試験を受けられます。
修了試験は、受験者のほとんどが合格するほど難易度が低いものです。
そのため、しっかり講義内容を復習して、理解を深めておけば合格間違いなしです。
介護職員初任者研修を取得すると、携われる業務が増えたり、給料がアップしたりするので、キャリアアップしたい人は、資格取得を目指しましょう。