介護職員初任者研修 資格

【介護の必須資格!】介護職員初任者研修のカリキュラムを詳しく解説

【介護の必須資格!】介護職員初任者研修のカリキュラムを詳しく解説

介護業界への就職を目指している人、あるいはすでに介護業界で働いている人にとって必須ともいえるのが介護職員初任者研修の資格です。

なぜなら介護職員初任者研修は介護職員の基礎を習得するのに必要で、なおかつ他のあらゆる介護系資格のベースとなるから。

そのためできるだけ早く取得していただきたいのですが、気になるのはそのカリキュラムではないでしょうか。そこでこの記事では、介護職員初任者研修のカリキュラムについて詳しくご紹介していきます。

また「介護職員初任者研修を最短で取得する方法」について知りたい方は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてくださいね。

介護職員初任者研修のカリキュラム

介護職員初任者研修のカリキュラム

介護職員初任者研修は介護職員にとって必要な知識を得るためのもっとも基礎的な資格です。そのため受講資格は一切定められておらず、実務経験がなくても受講できます。

そんな介護職員初任者研修を取得するには全130時間のカリキュラムを終え、修了試験に合格する必要があります。このカリキュラムはすべてスクールで受講できますが、40.5時間までは通信で学ぶことも可能。

また、どのスクールにも短期集中用のコースと長期用(土日限定や平日夜限定等)のコースがあります。この点は自身のライフスタイルに合わせて選べるので無理のないようにしてください。

<カリキュラムの概要>

受講科目 必要時間数
職務の理解 6
介護における尊厳の保持・自立支援 9
介護の基本 6
介護・福祉サービスの理解と医療の連携 9
介護におけるコミュニケーション技術 6
老化の理解 6
認知症の理解 6
障害の理解 3
こころとからだのしくみと生活支援 75
講義の振り返り 4

合計

130

職務の理解

職務の理解

最初のカリキュラムとなる「職務の理解」では、介護職の仕事とはどのようなものかという根本的なことを学びます。

介護保険や介護保険外サービス、多様なサービスについても一通り紹介されますが、介護業界を目指す人であれば既に知っていることも多いのではないでしょうか。

また、ほとんどのスクールでオリエンテーションも含んだ内容となるため、同期生同士の人脈づくりも行っておきましょう。

介護における尊厳の保持・自立支援

介護における尊厳の保持・自立支援

「介護における尊厳の保持・自立支援」のカリキュラムで学ぶのは主に要介護者の基本的人権についてです。

要介護の状態であるとはいえ生活の質はしっかりと維持されるべき。そのため介護職員には「尊厳の保持と自立支援」という視点が必要になります。

介護と自立という一見矛盾する二つのことをどうとらえ、現場でどのように実践していくべきなのかをグループディスカッションを通して学びます。

介護の基本

介護の基本

「介護の基本」のカリキュラムでは介護業界の現状と未来について学びます。高齢化が急速に進む日本において介護環境の問題点とあるべき姿を知っておくことは非常に大事。

また、介護職の役割(専門性と多職種との連携)や介護における安全性の確保、介護職員のストレスについても学びます。

長く介護業界で働くことを考えている人にとっては特に重要なカリキュラムですので、しっかり理解しましょう。

介護・福祉サービスの理解と医療の連携

介護・福祉サービスの理解と医療の連携

「介護・福祉サービスの理解と医療の連携」では、介護保険制度の仕組みや介護・福祉サービス全般、医療との連携、リハビリテーションなどについて学びます。

このカリキュラムは介護や医療に関する専門用語が多いというのが特徴。

しっかり覚えておかないとその後のカリキュラムの理解度に影響するので、序盤の山場ともいえるカリキュラムです。

介護におけるコミュニケーション技術

介護におけるコミュニケーション技術

「介護におけるコミュニケーション技術」のカリキュラムでは、要介護者とのコミュニケーションの意義、目的、役割、相手への情報伝達などを学びます。

要介護者との密なコミュニケーションは満足度を高めるだけでなく、自立支援の貢献度や精神的ケアにも繋がります。そのため、介護の現場では言葉だけでなく、身振り手振り、さらには表情などにも工夫が必要です。

また、他の介護スタッフとのコミュニケーション(情報共有化、報告)の大切さについても学びます。講義の時間数は少ないのですが、実践的で重要なカリキュラムといえます。

老化の理解

老化の理解

「老化の理解」のカリキュラムでは老化というものを「こころとからだの両面」から学びます。

心身機能が年齢に伴って衰えていくなかで、高齢者が健康に過ごすということは何を意味するのか、どうすれば健康でいられるのか、という点を理解するのが目的。

次のカリキュラムとなる「認知症」に繋がる部分なので、ここでしっかり理解しておかないと講義についていけなくなります。

認知症の理解

認知症の理解

かつてはヘルパー2級と呼ばれていた介護職員初任者研修。「認知症の理解」はヘルパー2級から介護職員初任者研修へと変わってから追加されたカリキュラムです。

認知症の基礎知識は勿論、認知症患者をとりまく環境や問題点についても学びます。さらに、認知症患者の家族との情報共有や様々なサポートの必要性についても学ぶカリキュラム。

介護職員初任者研修のなかではもっとも内容が濃いカリキュラムであり、覚えることがたくさんあります。

障害の理解

障害の理解

「障害の理解」のカリキュラムでは障害というものを「医学」「生活」「心理・行動」「家族」という4つの側面から学びます。

認知症と同様に障害は健常者には理解にしくい部分があります。そのため障害に対する理解を深め、何が求められるのかを理解することが重要。

とくに、家族の気持ちや家族が受けやすいストレスなどは見過ごされがちなので、講義を通して障害と向き合う視点を身につけましょう。

心と体のしくみと生活支援

心と体のしくみと生活支援

「心と体のしくみとと生活支援」は全130時間のカリキュラムの中でもっともボリュームのある部分です(75時間)。それまでの講義内容を多分に含んでおり、スクールによっては演習を行うことも。

介護の現場を初めて体験する人にとっては実務がいかに大変なのかを知ると共に、それまでの講義に対する理解を深める時間です。

それまでのテキストベースからより実技に近い講義となるので、介護職員としての自覚も芽生える内容となっています。

講義の振り返り

講義の振り返り

全カリキュラムのおさらいとなるのが「講義の振り返り」です。最後のカリキュラムとなるので、「介護職員として何をすべきか」という視点で講義が行われます。

また、講義の最後には修了試験が実施されます。この試験の問題は全32問。100点満点中70点以上で合格です。

難易度は低いのですがまれに不合格になることも。その場合は追試が実施され、そこで合格すれば修了です。

介護職員初任者研修は比較的簡単にとれる資格

介護職員初任者研修は比較的簡単にとれる資格

介護職員初任者研修のカリキュラムはすでにご紹介した通りです。

カリキュラムは130時間しかないので最短1ヶ月で取得できます。通信を活用すればスクールに通うのは二週間程度。

一日あたり7~8時間受講することになりますが、学生が長期休暇を利用すれば十分に取得可能です。一方、働きながら取得を目指す人は3~4ヶ月以内を目標とすれば無理なく勉強できるでしょう。

介護職員初任者研修後のキャリア形成

介護職員初任者研修後のキャリア形成

介護職員初任者研修の内容は介護の基礎であり、講義をしっかり聞いておけば特別な対策をしなくても試験に合格するはず。

そのため取得者は非常に多いのですが、その後どうキャリア形成していくは人によって様々です。

そこで以下では、介護職員初任者研修のカリキュラムを終えた人向けに、ゴールとして目指すべき上位資格をご紹介します。

介護福祉士を目指す人が最も多い

介護福祉士を目指す人が最も多い

介護業界で働く人のほとんどは現場の介護職員です。そして現場の介護職員として高く評価されるのが介護福祉士の資格。実際、多くの事業所で介護福祉士取得に向けた支援制度が用意されています。

介護福祉士を取得すると無資格の介護職員より月給が5万円ほどアップ。管理職に昇格する人もおり、それに伴って役職手当もつきます。介護業界は給料のベースアップ率が低いので、資格手当がつかなければ給料は安いまま。

そのため介護福祉士は「介護の現場で頑張っていきたい」という人にとっての当面の目標となります。

現場から離れるならケアマネージャー

現場から離れるならケアマネージャー

介護の最前線で活躍する介護福祉士とは対照的に、後方支援的な役割を果たすのがケアマネージャーです。

介護プランの作成や関係各所との連携をとるのが主な仕事なので、介護の実務を行うことはありません。そのため「要介護者や家族から直接感謝される」というやりがいを感じる機会は減ります。

一方、体力勝負の重労働からデスクワーク中心の仕事へと変わるため無理なく長く働けるというメリットが発生。取得までにはそれなりの実務経験が必要ですが、「事務方として長く働きたい」という人にはおすすめの資格です。

生活相談員になる

生活相談員になる

生活相談員の主な仕事は地域や他機関との連携、調整を行い、円滑な介護サービスを実現することです。ケアマネージャーと似ていますが、介護の実務と兼務する人が多いというのが特徴。

また、公務員として勤務することが多く、自身の生活の安定にも繋がります。

社会福祉士や精神保健福祉士などの資格が前提であり、それには介護の実務経験が必要。つまり介護職員初任者研修から段階を踏んでコツコツと準備していくことになります。

リハビリ職にキャリアチェンジする

リハビリ職にキャリアチェンジする

介護職からリハビリ職へとキャリアチェンジするのも一つの手です。身体機能障害の回復トレーニングが主な目的で、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)という3つの職業があります。

いずれも介護現場での実務経験が一定期間あれば取得可能。試験があるものの合格率は70%前後で推移しており働きながらでも達成可能な目標です。こうしたリハビリ職のメリットは病院やクリニックでの勤務も可能となること。

就職先の選択肢が増えると共に年収の大幅アップが期待できます。また、患者が回復していくという点において、介護福祉士の仕事とは違ったやりがいがあります。

条件の良い事業所で働こう

条件の良い事業所で働こう

介護職員初任者研修を取得していれば採用試験はかなり有利になります。つまり就職先を選び放題となるわけですが、こうした選択の自由を持つことは非常に重要。

なぜなら、労働条件が事業所ごとに違うから。介護業界は資格の取得と共にキャリアアップしていきますから、勉強する時間がとれる事業所を優先的に選ぶべきなのです。

そこで、介護業界への就職・転職におすすめのサイトを2つご紹介します。どちらも非常に評判が良いので是非とも活用してください。

<おすすめの転職サイト>

  • 介護レポ
  • マイナビ介護

介護レポ:株式会社repo

介護レポ:株式会社repo

応募先の教育体制や資格取得支援制度などについて詳しく教えてくれるのが介護レポです。数ある介護業界向けの就職・転職サイトのなかでも上記のような内部情報の豊富さはピカ一。

求人掲載数もかなりの数があるので、登録しておいて損はありません。「就職してからも資格取得のために勉強し続けたい」という人は、介護レポを使って探すことをおすすめします。

なお、介護レポは応募先の雰囲気についても詳しく教えてくれるので、職場での人間関係を重視している人にとっても大変役立ちます。

*引用元:https://www.repo.co.jp/kaigolp/

介護レポ

マイナビ介護:株式会社マイナビ

マイナビ介護:株式会社マイナビ

本当に条件の良い事業所を見つけるには掲載求人数の多さがポイント。その意味でもっとも頼りになるのがマイナビ介護です。

掲載求人数は常時5万件を超えており、たとえ田舎暮らしであっても近くの事業所が見つかることでしょう。これほどの求人掲載数を誇る介護業界用就職・転職サイトは他にありません。

サイト内では給与アップ、キャリアプラン、産休などに関するアドバイスを受けることもできるので、自身の将来をイメージしながら就職・転職活動ができます。

*引用元:https://kaigoshoku.mynavi.jp/

マイナビ介護

介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)の難易度は低い

介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)の難易度は低い

この記事では介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)のカリキュラムと、資格取得後のキャリア形成についてご紹介しました。介護職員初任者研修は介護系取得のベースとなるもの。

ここでしっかり基礎を身につけておけば、他の資格の勉強をするときにとても楽になります。また、実務経験がない人にとっては、介護業界を知る良い機会に。

取得していると就職・転職活動の際にかなり優遇されますから、介護業界で働くつもりがある人はできるだけ早く取得することをおすすめします。

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