「介護福祉士試験に受かるコツは?」
「介護福祉士試験の勉強方法が知りたい」
この記事では、介護福祉士試験の勉強方法や受かるコツについてまとめました。
受験勉強は自分に合った方法で進めるのが効率的です。
- 介護福祉士試験について
- 介護福祉士の受験勉強について
- 試験のコツ
この記事では、これらについて紹介していきます。
この記事を読んで、介護福祉士試験に向けてモチベーションを保ちながら勉強できる方法を見つけてくださいね。
また介護福祉士以外の介護資格に興味がある方は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてくださいね。
介護福祉士試験の難易度
令和2年度の介護福祉士試験の合格率は71.0%でした。
合格率は71.0%
令和2年度の介護福祉士試験を厚生労働省のホームページに掲載されている情報を元に細かく見てみましょう。
項目 | 内容 |
---|---|
受験者数 | 84,483人 |
合格者数 | 59,975人 |
合格率 | 71.0% |
合格率は71.0%なので、国家試験にしては易しいと感じるかもしれません。
合格者の中で実務経験ルートで合格した人の割合は約70%です。
介護福祉士になる人は実務経験ルートを進んでいる人が多いことがわかります。
合格率は高いが簡単な試験ではない
難易度の低い試験だという意見もありますが、介護福祉士試験は介護に関する幅広い知識が求められるため決して簡単な試験ではありません。
例えば実務経験ルートで介護福祉士試験を受験するための1つは3年以上の実務経験と介護職員実務者研修の修了が条件になります。
介護職員実務者研修は450時間6ヶ月の研修時間が定められており、ここで介護の知識や技術をしっかり学びます。
介護福祉士試験に合格するにはしっかりした知識が必要で、数日で簡単に習得できるものではありません。
試験に出る科目
介護福祉士試験は、出題科目が決まっています。
13の科目があります。
- 領域:人間と社会
人間の尊厳と自立、人間関係とコミュニケーション、社会の理解 - 領域:介護
介護の基本、コミュニケーション技術、生活支援技術、介護過程 - 領域:こころとからだのしくみ
発達と老化の理解、認知症の理解、障害の理解、こころとからだのしくみ - 領域:医療的ケア
医療的ケア - 総合問題(4領域の知識・技術について横断的に問う問題を、事例形式で出題)
採点の基準
全体の60%の正解率と、各科目1点以上の得点である必要があります。
つまり全科目、まんべんなく学習しておく必要があります。
受験勉強
介護福祉士の受験勉強には3種類あります。
- スクールに通学
- 通信で学ぶ
- 独学
それぞれ見ていきましょう。
スクールに通学
介護福祉士試験に向けての学習を提供しているスクールに通って勉強する方法です。
メリット
- 学習方法や試験で出るところなど必要な内容を効率良く学習できる
- スクールのペースで学習を進められる
- モチベーションを保てる
スクールでは介護福祉士試験の過去問や出題傾向などに応じて次回試験に必要と思われる指導をしてくれます。
読むよりも見たり聞いたりする方が頭に入ってくるというタイプの人にはスクールで講義を直接聞く方法がおすすめです。
また、スクールに通うと同じ介護福祉士を目指す人と勉強できたり講師からの励ましがあったりするのでモチベーションを保ちやすいといえます。
デメリット
- 費用が高め
- スクールに通う必要がある
効率的に学習できる分、スクールに通うと費用がかかります。
費用がかかる分、講師は毎年介護福祉士試験のサポートを行っているプロなので効率良く学習することができます。
通信で学ぶ
介護福祉士試験対策を提供しているスクールでも、感染症対策などの観点からオンラインで行う通信講座が増えています。
通信学習は自分の都合の良い時に講座動画を見られる場合が多く、自宅にいながらスクールの講義を受けられるため、毎日のスケジュールがそもそも忙しい場合には計画も立てやすく効率良く学習もできる方法といえます。
メリット
- 学習方法や試験で出るところなど必要な内容を効率良く学習できる
- パソコンやスマートフォンがあればどこでも受講できる
- 自分のスケジュールに組み入れやすい
デメリット
- 費用がかかる
- 自分の都合で受講するためスケジュールを崩しやすい
- モチベーションを保ちにくい
通信講座で学ぶ方法は、スクールに通う方法と独学の良いとこ取りのような方法です。
なかなかスクールのスケジュールで通えない場合でも、自分のスケジュールで受講が可能ですし、スクールの内容なので効率良く学習を進められます。
通信学習の場合はスクールよりも費用は低い場合が多いですが、費用がかかります。
しかしあくまでも自分で学習を進めていくため、モチベーションを保つのは自分自身です。
怠け癖が出てしまうと学習がスムーズに進まなくなってしまうことはデメリットといえます。
独学
書籍などを購入し学習を進める方法です。
独学のメリットから紹介しましょう。
メリット
- 自分のペースで進められる。
- 費用が安く済む。
独学の場合、介護福祉士試験対策の書籍を購入し自分で勉強します。
マイペースに進めることが得意な人、コツコツ型の人に合っています。
デメリット
- モチベーションを保ちにくい
- スクールなどで教えている「コツ」などはあまり望めない
独学では何よりもモチベーションの維持に気を配らなければなりません。
仕事をしながら試験勉強する場合が多いため、仕事の忙しさに負けて勉強する時間を取れないこともあります。
「今日はまいっか。」が重なると、学習を進められずに試験日が近づいてきてしまいます。
独学の場合のおすすめ書籍
独学の場合のおすすめ書籍を紹介します。
介護福祉士国家試験過去問解説集2022 第31回-第33回全問完全解説
過去問は必ず3年分を解いておくことをおすすめします。
試験問題に慣れることもできますし、出題傾向もつかめます。
介護福祉士国家試験模擬問題集2022
確実に合格点をクリアするために!
出題基準に基づく全375の模擬問題を収録。本試験に沿った体裁で、本番さながらに解くことができる「問題編」と、選択肢一つひとつをわかりやすく説明する「解説編」の2編構成。基礎力を応用力に昇華させる一冊。
引用元:中央法規出版HP
過去問と合わせて模擬問題も解いておきましょう。
今回の試験の傾向を予測して作られているので、結果を確実にするためにも取り組んでおきたい1冊です。
見て覚える!介護福祉士国試ナビ2022
文章ばかりだと疲れてしまうという人にはぴったりかもしれません。
介護福祉士試験の出題範囲の内容を図やイラストで解説しています。
スキ間時間に取り組むこともできる1冊です。
模試は受けておく
介護福祉士試験の模試が実施されていますので、受験するとよいでしょう。
模試を受けるメリット
- 試験場の雰囲気を味わえる
- 自分の現在位置がわかる
- 自分の苦手な科目がわかる
それぞれ見てみましょう。
試験場の雰囲気を味わえる
現在は感染症の状況により会場受験、自宅受験などがあります。
模試を受ける場合のおすすめは会場受験です。
試験本番の雰囲気を味わえるので、勉強しても雰囲気にのまれて力を出しきれない可能性がある人は特におすすめです。
試験の雰囲気に慣れておくだけで、本番では外部要因に左右されずに力を発揮できる可能性が高まります。
自分の現在位置がわかる
模試の結果をみると、現在の自分の学習状況がわかります。
思うような結果が出ていなくても模試の段階なので、本番の介護福祉士試験までに軌道修正することができます。
モチベーションが落ちていても、模試の結果をみて改めてモチベーション高く取り組むきっかけにもなります。
自分の苦手な科目がわかる
模試の結果で点数が取れていないところは勉強不足か苦手科目だといえます。
介護福祉士の試験は各科目群で点数を取っている必要があるので、もし0点の科目群があれば少し集中して学習する必要があります。
試験本番前に苦手科目を克服するチャンスになるのが模試なのです。
介護福祉士の模試
介護福祉士の模試はスクールや出版社などが行なっています。
ここではいくつか紹介します。
公益社団法人 日本介護福祉士会
独自に研究・分析して模擬試験を行なっています。
各都道府県の介護福祉士会が実施しており、中には模試だけではなくて事前学習や解説とセットで実施している場合などもあるようです。
自分の地域の都道府県介護福祉士会に問い合わせてみましょう。
未来ケアカレッジ 介護福祉士筆記試験 公開模試
会場受験と自宅受験を選択できます。
会場受験では実際の試験と同じ時間帯、同じ形式で実施してくれます。
試験問題の解説書もついているので、復習もスムーズにこなせます。
2021年度介護福祉士全国統一模擬試験(第1回・第2回セット)
6月上旬と9月下旬にそれぞれ第一回、第二回の模試試験が自宅に届きます。
回答を返送することで採点と解説書を送ってもらえる流れになっています。
1回目は苦手科目を知るために、2回目は本番直前の腕試しに利用します。
試験のコツ
試験本番のコツを紹介します。
試験のコツ
- 答えられる問題を解く
- 解けない問題はスキップし、後から解く
- 選択肢から消去法で答えを導く
1つずつ見てみましょう。
答えられる問題を解く
試験問題の構成は
- 40点:これまでの介護経験や一般常識で解ける
- 45点:しっかり勉強しないと解けない
- 40点:勉強しても解けないかもしれない。応用力も必要
引用元:ケア資格ナビ
このように言われたりします。
問題を解いていって「勉強しても解けないかもしれない。応用力も必要」な問題に当たった時に、順番に解いていこうとすると時間が取られてしまい、その後に出てくる「これまでの介護経験や一般常識で解ける」問題を解けずに終わってしまう事態になりかねません。
パッとみて答えられると思った問題から解いていきます。
解けない問題はスキップし、後から解く
「これは時間がかかりそうだ」と思う問題は一旦スキップして、確実に点が取れる問題を取りこぼさないように解いてしまいます。
その後でしっかり解いていきましょう。
選択肢から消去法で答えを導く
「これはどうにも分からない」という問題も出てくることがあります。
どうにも分からないながらも5肢択一なので確実に答えは選択肢の中にあるわけです。
あり得ない選択肢を消去していくことで解いていきます。
試験は体調万全で挑もう
試験直前になると「あれができてないこれができてない」と焦って徹夜続きに詰め込もうとする人もいます。
しかし、介護福祉士試験を受験する人の多くは実務経験ルートで日々の実務経験や実務者研修を通して学んできています。
そのようなことの無いようにしっかり受験勉強を進めることが大切ですが、直前に体調を崩してしまったら元も子もありません。
試験直前は不安が大きくなるとは思いますが、健康的な生活を送り、当日しっかり頭が働くようにしましょう。