介護資格のなかには、介護事務の資格があるとご存知でしょうか?
この記事では「おすすめの介護事務資格」について解説します。
結論、介護事務資格は、取得しやすい資格です。
「介護職で働きたいけど介護資格はハードルが高い……」と考えているなら、介護事務も検討してみてください。
その他にも「介護事務資格の特徴」や「介護事務と合わせて取得しておきたい資格」も解説します。
ぜひこの記事を参考に、介護事務資格を目指してみてください。
また「介護資格の取り方」について知りたい方は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてくださいね。
在留資格を取得するためのおすすめ介護スクール
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介護事務の業務内容
介護事務は、介護施設にて主に介護報酬請求業務(レセプト作成)を行う仕事です。
職場は介護施設内ですが、一般的な介護業務は行わず、書類作成が中心。
仕事範囲は勤務先によって異なりますが、主に以下の業務を行います。
- 介護保険制度で定められた要介護者の負担分を除いた費用の請求書類
- 施設内の会計
- 労働管理関係
- 管理業務
- 電話対応
- 窓口対応
介護に関する制度はたびたび変更されるため、正確な業務や知識、技能を求められます。
介護事務資格3つの特徴
介護事務の資格は、比較的取得しやすいです。
たとえば、同じように介護に関する資格であれば、介護福祉士のような難易度の高い国家資格もあります。
介護事務の仕事に関しては、以下の特徴があるのです。
- すべて民間資格
- 取得難易度が低い
- 通信講座がメイン
資格難易度も低く、取得しやすいのが介護事務資格の特徴です。
気軽に働ける介護職を検討しているなら、介護事務の資格から挑戦するのも良いでしょう。
以下で、それぞれの特徴について具体的に解説します。
すべて民間資格
介護事務の資格は、すべて民間資格です。
民間資格とは、民間団体や企業が、独自の審査基準を設けて任意で認定する資格を指します。
国の法律に基づいて証明される国家資格と比べると、比較的難易度の低い資格が多いです。
また、介護系資格の多くは、年齢や学歴などの受験資格を求められますが、介護事務の資格に関しては受験資格がほとんどありません。
誰でも挑戦しやすくハードルの低い資格なので、初心者でも取り組みやすいです。
取得難易度が低い
介護資格はさまざまですが、介護事務の資格は比較的低い難易度です。
介護事務資格の種類によりますが、各資格試験の合格率は50%~70%ほど。
介護に関する知識がなく介護職を諦めていた方でも、介護事務の資格であれば、取得できる可能性は高いです。
もちろん学習は必要ですが、介護知識ゼロからのスタートでも、資格取得は難しくありません。
初心者であっても、1か月~4か月の勉強で、合格を目指せるでしょう。
通信講座がメイン
介護事務資格は、通信講座がメインです。
他介護資格を取得する場合、通信講座+スクーリングや、受験資格のために専門学校や養成施設に通わなければいけない資格もあります。
一方、介護事務資格は通信講座メインで資格取得を目指せるので、働きながらでも学習可能です。
介護事務の通信講座を行っているスクールは沢山あるので、自身に合った学び方のできるスクールを探してみましょう。
介護事務におすすめの資格5つ
介護事務の資格は、すべて合わせると10種類ほどあります。
当然介護事務を行うにあたり、すべての資格を取得する必要はありません。
また、なかには資格ナシで働ける施設もあります。
ただし、資格を取得しておくにこしたことはないので、以下の資格取得は検討しておくと良いでしょう。
- ケアクラーク
- 介護事務管理士
- 介護事務実務士
- 介護報酬請求事務技能検定
- 介護保険事務管理士
その他にも「介事管理専門秘書検定資格」や「介護事務能力認定試験」などの資格もありますが、今回はおすすめの資格として5つを紹介します。
ケアクラーク
ケアクラークは、一般財団法人日本医療教育財団が認定する介護事務資格です。
主に、介護報酬請求事務や社会福祉制度の理解について、知識と技能を証明します。
試験内容は、コミュニケーションスキルから、介護・医療知識・事務作業など、幅広い範囲が出題。
合格率は例年70%前後なので、難易度は高くないと言えます。
主催団体 | 一般財団法人日本医療教育財団 |
受験資格 | 不問 |
実施時期 | 2月・4月・6月・8月・10月・12月 |
試験内容 | 学科:介護事務一般 実技:介護報酬請求事務 |
合格ライン | 学科・実技ともに70%以上の得点 |
合格率 | 約70% |
試験会場 | 各都道府県にて実施 |
受験料 | 6,900円 |
介護事務管理士
介護事務管理士は、技能認定振興協会が認定する資格です。
主に、介護サービス施設における介護報酬請求業務(レセプト)や受付、会計など知識やスキルを証明します。
学科は70%以上の得点、実技は50%以上の得点で合格ですが、実技3問のうち70%未満の得点があると不合格となるので注意。
合格率は約50%ですが、介護事務資格のなかでは比較的高めの難易度です。
主催団体 | 技能認定振興協会 |
受験資格 | 不問 |
実施時期 | 奇数月の第4土曜日 |
試験内容 | 学科:10問 実技:4問 |
合格ライン | 学科:70%以上 実技:50%以上かつ3問で70%以上 |
合格率 | 約50% |
試験会場 | 自宅受験可 |
受験料 | 6,500円 |
介護事務実務士
介護事務実務士は、特定非営利活動法人 医療福祉情報実務能力協会が認定している資格です。
主に、医療福祉やメンタルケアに関する能力を証明します。
学科は、以下の3分野から出題。
- 介護保険法および関連法規
- 介護保険制度
- 介護報酬の請求
実技は介護給付明細書の作成で3問です。
合格基準に関しては、現時点で明らかになっている情報はありません。
合格率は約50%~60%と、比較的難易度は高め。
初心者よりも、今後スキルアップを目指す方におすすめの資格です。
合格基準は偏差値55以上であるか全体の8割以上の得点となっています。
合格率は約70%以上であり難易度は低めです。
主催団体 | 医療福祉情報実務能力協会 |
受験資格 | 不問 |
実施時期 | 教育指定校及び団体受験での受験のみ |
試験内容 | 学科:20問 実技:3問 |
合格ライン | 不明 |
合格率 | 約50%~60% |
試験会場 | 教育指定校及び団体受験での受験のみ |
受験料 | 7,700円 |
介護報酬請求事務技能検定
介護報酬請求事務技能検定は、日本医療事務協会が認定している資格です。
主に、介護報酬請求事務を行う知識と技能を証明します。
介護事務資格のなかでは珍しい、受験資格の必要な試験になるので、要件を満たしているか確認しておきましょう。
試験は偶数月の第3日曜日に開催され、試験時間は2時間。
合格率は80%前後と、比較的難易度の低い資格です。
主催団体 | 日本医療事務協会 |
受験資格 |
|
実施時期 | 偶数月第3日曜日 |
試験内容 | 学科:25問 実技:2問 |
合格ライン | 問題の総得点の70%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者 |
合格率 | 約80% |
試験会場 | 開催月によって異なる |
受験料 | 6,600円 |
介護保険事務管理士
介護保険事務管理士は、一般財団法人日本病院管理教育協会が認定している資格です。
主に、医療や介護施設における介護事務の能力を証明し、介護報酬給付請求業務ができるようになります。
試験は年2回実施され、合格率は90%~100%と、難易度はとても低いです。
しかし、日本病院管理教育協会の教育指定校にて必須カリキュラムの受講が必須とされています。
主催団体 | 日本病院管理教育協会 |
受験資格 | 日本病院管理教育協会の教育指定校にて必須カリキュラムの受講 |
実施時期 | 年2回 |
試験内容 | 学科・実技 |
合格ライン | 不明 |
合格率 | 約90% |
試験会場 | 指定校 |
受験料 | 7,560円 |
介護事務と合わせて取得したい資格
介護施設で働くにあたり、介護事務資格以外にも、いくつかの資格取得を検討しましょう。
介護事務以外の資格を取得しておくと、就職に有利となります。
おすすめの資格は、以下の2つです。
- 医療事務
- 介護職員初任者研修
介護事務以外の資格を取得していると、重宝される存在になるでしょう。
もし就職まで時間があるならば、介護事務以外の資格取得も検討してみてください。
以下で、それぞれの資格の特徴や、なぜ取得した方が良いのかを解説します。
医療事務
医療事務は、名前から分かる通り、医療に特化した事務資格。
医療に特化してはいるものの、医療事務資格取得者が介護業界で働いているケースは多いです。
介護事務と同様、医療事務もいくつかの資格に分かれているので、主なものを紹介します。
資格名 | 試験日 | 合格率 | 受験料 |
メディカルクラーク | 年12回 | 約62% | 7,700円 |
医療事務 管理士技能認定試験 | 奇数月第4土曜日 | 約48.5% | 7,500円 |
診療報酬請求事務能力認定試験 | 7月・12月 | 約40% | 9,000円 |
医療事務認定実務者 | 毎月1回 | 約99% | 5,000円 |
医療現場も視野に入れている方は、医療事務資格の取得も検討してみましょう。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護に関する基礎知識を学べる資格です。
介護職のスタート資格とも呼ばれており、介護スタッフの多くは介護職員初任者研修から取得します。
介護事務は基本的に介助を行いませんが、介護職員初任者研修を取得しておけば、介助を手伝うことも可能。
介助を手伝うことで、給与アップの可能性に期待できます。
学習時間は全10科目の合計130時間必須です。
また、通信講座で受講できる時間は40.5時間以内と定められているため、スクーリングが必須となります。
合格難易度は低いので、しっかり学習しておけば取得できるでしょう。
介護事務資格取得のためのおすすめスクール
介護事務資格取得には、独学か講座を受講する方法があります。
独学で学べないわけでありませんが、合格率を上げるなら講座を受講しましょう。
介護事務資格講座を行っているおすすめスクールは、以下の通りです。
それぞれの講座の特徴を解説するので、自身に合った学び方で選びましょう。
ニチイ|自宅で学べる
取得資格 | ケアクラーク |
受講方法 | 通信 |
受講期間 | 4か月 |
費用 | 40,333円 |
さまざまな介護資格講座を受けられるニチイでは、介護事務講座も行っています。
取得できる資格はケアクラークで、受講期間は約4か月。
通信のみで受講できるため、働きながら学びたい方にもおすすめ。
主な流れは以下の通りです。
- 受講申し込み
- 教材受け取り
- 自宅学習
- 修了試験
- 修了
- 資格試験
料金は一括払いで40,333円となっており、分割払いも可能です。
自分のペースで学びたい方は、ニチイの介護事務講座を受講してみましょう。
三幸福祉カレッジ|最短3日で学べる
取得資格 | 介護報酬請求事務技能検定試験 |
受講方法 | 通学・通信 |
受講期間 | 通学コース:3日間 通信コース:1か月 |
費用 | 通学コース:49.500円 通信コース:47,300円 通学コース×介護初任者研修:127,380円 通信コース×介護初任者研修:114.200円 |
三幸福祉カレッジは、自分のペースに合わせて学べる講座で、介護報酬請求事務技能検定試験を受けられます。
学習期間は自分のぺースに合わせられ、一番早い期間であれば、3日で学習可能。
三幸福祉カレッジ修了生の介護報酬請求事務技能検定試験合格率は、74.7%と高い水準を誇っているので、信頼度の高い講座と言えるでしょう。
また、介護職員初任者研修と同時申込をすると、セット割引を受けられます。
お得かつ自分のペースで学びたい方は、三幸福祉カレッジで学びましょう。
介護職なら介護事務資格取得の選択もあり
介護職を検討しているのであれば、介護事務資格を取得する選択肢も検討してみましょう。
介護事務であれば、比較的資格難易度は低く、就職しやすいです。
介護職というと、一般的には老人ホームやデイケアなど、介助スタッフのイメージではないでしょうか。
資格に関しても介護福祉士や社会福祉士など、難易度の高い国家資格のイメージかもしれません。
しかし、介護事務の選択肢もあります。
- 体力的に介護職は厳しい
- 介護の知識がない
- 介護資格は難易度が高そう
このように考えている方は、ぜひ介護職のひとつとして、介護事務資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。