「訪問介護へ転職したいけど、どうしたらいいか分からない…!」
「訪問介護へ転職する前に知るべきこととは?」
そこで今回は訪問介護へ転職したい方に向けて、年収などの基礎知識からメリットやデメリットまで徹底的に解説します。
◆本記事の要約
- 訪問介護へと転職する前に考えるべきこと
- 訪問介護の仕事内容
- 訪問介護に転職するメリット
- 訪問介護に転職するデメリット
- 訪問介護に転職したら見込める給料
- 訪問介護の求人の見つけ方
訪問介護へと転職する前に、ぜひこの記事を読んで自分に合うのか検討してみてください。
訪問介護へと転職する前に考えるべきこと
訪問介護へと転職する前に考えるべきことは、主に以下の3つ。
- 訪問介護の役割
- 訪問介護の将来性
- 訪問介護の1日の流れ
- 訪問介護に向いてる人
詳しく解説します。
訪問介護の役割
訪問介護とは、利用者宅に訪問して介護サービスを提供する人のこと。ホームヘルパーとも呼ばれています。
他の介護スタッフと違うのは、1人のスタッフが利用者と密にコミュニケーションが取れるところ。
1対1なので、より利用者のお悩みに沿って活動できます。
訪問介護の将来性
そもそも訪問介護スタッフは、慢性的な人手不足です。
介護技術がある人でなおかつ運転免許を持っている職員ということで、入居・通所介護スタッフと比較すると人が集まりにくいというのが難点。
それと反して高齢者は年々増加していくので、そういった意味では将来性がある仕事といえるでしょう。
訪問介護の1日の流れ
訪問介護の仕事は、幅広く多岐に渡ります。
そこでとある訪問介護士の1日のスケジュールを、参考程度に見てみてください。
時間 | 業務内容 |
8:30 | 事務所へ出勤、利用者宅訪問のための準備 |
8:50 | 利用者宅へ移動 |
9:00 | 利用者(ご家族)へ本日のサービス内容を説明 |
9:15 | 排泄介助(おむつ替え・トイレ誘導・下半身の清拭や洗浄) |
10:00 | 着替え介助、身だしなみ手入れ(洗顔・歯磨き・髪) |
12:00 | 食事介助(食事の用意・援助) |
13:30 | 食事片付け、薬の服用確認(投薬介助) |
16:30 | 入浴介助(全身の清拭、洗髪) |
17:00 | 利用者への確認作業、事業所へ移動 |
17:30 | 介護記録の書類作成、業務完了 |
9時~17時まで利用者の介助を中心とした業務を行うため、他にスタッフはいない状況が続きます。
訪問介護に向いてる人
訪問介護に向いているのは、以下の5つに当てはまる人だといえるでしょう。
- 1人ひとりと向き合うことができる
- 些細なことに気づける
- 臨機応変に対応できる
- 責任感がある
- 判断力がある
1つずつ、解説します。
1人ひとりと向き合うことができる
訪問介護に向いている人の特徴、1つ目は「1人ひとりと向き合うことができる」こと。
他の介護施設と異なり、訪問介護では利用者1人に対して1人のスタッフが担当します。
そのため、1人ひとりとしっかり向き合ってサービス提供ができる人が訪問介護に向いています。
些細なことに気づける
訪問介護に向いている人の特徴、2つ目は「些細なことに気づける」こと。
利用者のなかには「家に来てもらっているからワガママをいえない」という考えの方もいます。
些細な変化に気づいて手を差し伸べられるような人が、訪問介護に向いているでしょう。
臨機応変に対応できる
訪問介護に向いている人の特徴、3つ目は「臨機応変に対応できる」こと。
1日のスケジュールを先述しましたが、毎日時間通りの仕事ができるとは限りません。
時間以外にも仕事内容など、臨機応変に対応できる人が訪問介護に向いています。
責任感がある
訪問介護に向いている人の特徴、4つ目は「責任感がある」こと。
利用者の生活支援は、担当の訪問介護士が仕事を休んでしまえば当然困ります。
責任感を持ち、真摯に利用者と向き合える人は訪問介護に向いているといえるでしょう。
判断力がある
訪問介護に向いている人の特徴、5つ目は「判断力がある」こと。
基本的には毎日同じような仕事内容ではあるものの、ときにはイレギュラーな対応が必要になることもあります。
そのため瞬時に判断ができるような人は、訪問介護に向いているでしょう。
訪問介護に転職するメリット
ここからは、訪問介護に転職する4つのメリットを紹介します。
- 訪問介護の仕事内容は多岐に渡る
- 時間の融通がきく
- 効率良く働ける
- 人間関係に悩まされない
以上の4つを、1つずつ丁寧に確認していきましょう。
訪問介護の仕事内容は多岐に渡る
1つ目のメリットは、訪問介護の仕事内容が多岐に渡ること。
訪問介護の仕事は、本当に多くの仕事があります。
そのため、介護に関する知識をつけていきたい方にはおすすめ。
- 身体介護
- 生活援助
- 乗車・降車の介助
主な仕事内容は上記の3つなので、1つずつ詳しく解説します。
身体介護
訪問介護の仕事には、身体介護があります。
提供するサービス内容は、以下のようなものです。
- 就寝・起床の介助
- 食事・排泄・入浴の介助
- 着替えの介助
- 移動の介助
- 流動食、腎臓病食などの調理(一般的な調理とは異なる)
- 服薬の介助
- たんの吸引、経管栄養などの医療的なケア
生活援助
訪問介護の仕事には、生活援助があります。
提供するサービス内容は、以下のようなものです。
- 食事・片付け
- 掃除・洗濯
- 買い物
- 薬の受け取り
- 乗車・降車の介助
時間の融通がきく
2つ目のメリットは、時間の融通がきくこと。
出社と退社の時間は事業所によって決まっているものの、利用者宅での仕事は時間に融通が利きます。
最終的に1日の仕事をこなせれば良いため、訪問介護は働きやすいといえるでしょう。
効率良く働ける
3つ目のメリットは、効率良く働けること。
提供するサービス内容は決定していて、1日の業務開始時に利用者やその家族への説明は必要です。
しかし時間はその1日のなかで自由なため、効率よく働きたい人にとっては仕事のしやすい環境といえるでしょう。
人間関係に悩まされない
4つ目のメリットは、人間関係に悩まされないこと。
基本的に、関わるのは利用者とその家族のみです。
出勤時、退勤時以外には人に会うことがほぼないため、職場での煩わしい人間関係からは解放されるでしょう。
訪問介護に転職するデメリット
ここからは、訪問介護に転職するデメリットを紹介します。
- スタッフ数が少ないと負担が増える
- 施設ほど収入が安定しない
- 業務について聞ける人が近くにいない
以上の3つを、1つずつ丁寧に確認していきましょう。
スタッフ数が少ないと負担が増える
1つ目のデメリットは、スタッフ数が少ないと負担が増えること。
訪問介護として働いている人が「きつい」と感じる理由は、以下の3つ。
- 担当する利用者数が増える
- 休みが減る
- 1日あたりの移動が増える
実際には、どのように辛いのでしょうか?
担当する利用者数が増える
訪問介護では、担当する利用者数が増えることがきついです。
スタッフ数が少ないと、1人あたりが担当する利用者の数は増えます。
介護業界ではもともと人手不足という点があるため、1人のスタッフがやめるだけで仕事がハードになるでしょう。
休みが減る
訪問介護では、休みが減ることがきついです。
スタッフ数が減ると、休みを希望した日に取るのがなかなか難しいことも。
介護職を選んでいる理由に家庭の都合が多い職場だと、優先的に他のスタッフへ希望が回ることが多いです。
1日あたりの移動が増える
訪問介護では、1日あたりの移動が増えるのがきついです。
利用者数とスタッフ数のバランスが取れないために、1日のなかで何件も伺うことになります。
すると介護サービスを提供しているはずでも、同じくらい移動時間がかかるなんてことも起こります。
施設ほど収入が安定しない
2つ目のデメリットは、施設ほど収入が安定しないこと。
詳しくは後述しますが、訪問介護の平均年収は正社員でも約19万円と少ないです。
施設で介護福祉士として働く場合は、正社員で約24万円前後。
訪問介護のほうが給料が高いとはいえません。
業務について聞ける人が近くにいない
3つ目のデメリットは、業務について聞ける人が近くにいないこと。
基本的にスタッフと利用者は1:1で接します。
つまり介護サービスについて分からないことがあっても、すぐ先輩に聞くなどの対処が取れません。
勉強不足があってはいけない仕事といえるでしょう。
訪問介護に転職したら見込める給料とは
ここからは、訪問介護に転職したら見込める給料について解説します。
- 正社員の平均年収
- 派遣社員の平均時給
- アルバイトの平均時給
1つずつ詳しく解説します。
正社員の平均年収
訪問介護が正社員として働く場合、平均給料は約300万円といわれています。
ざっくりと計算すると、月に約19万円の手取りです。
しかし車での移動時間などもあるため、全てが介護業務で発生しているわけではありません。
派遣社員の平均時給
訪問介護が派遣社員として働く場合、平均時給は時給1400円といわれています。
アルバイトと異なり時給は高めですが、介護業界のなかで考えればそれほど高いとはいえません。
高い給料を望むのであれば、派遣契約している会社で申し出ましょう。
アルバイトの平均時給
訪問介護がアルバイトとして働く場合、平均時給は1,661円といわれています。
一般的なアルバイト時給より高いものの、責任が大きく問われる職種です。
資格を持っていたり、介護業界で長い期間働いている人のほうが、働くことに向いているでしょう。
訪問介護の求人はどこで見つける?
訪問介護の求人は、以下の4つから見つけられます。
- Web上で検索する
- 転職エージェントを利用する
- 介護専門の転職サイトを利用する
- 訪問介護事業所を近所で見つける
1つずつ、解説します。
Web上で検索する
訪問介護の求人は、Web上で検索するだけでヒットするでしょう、
まずはGoogleなどの検索で「訪問介護 仕事」「ホームヘルパー 仕事」などと検索してみてください。
訪問介護士の募集をしている求人が出てきたり、転職サイトや転職エージェントが出てきたりするはずです。
転職エージェントを利用する
検索すると転職エージェントのサイトがヒットするはず。
転職エージェントを利用すると、訪問介護求人を探している人の希望や条件にあったものを紹介してもらえます。
非公開求人というのも存在するため、訪問介護への転職に割ける時間がない人や、何から始めていいかわからない人におすすめです。
介護専門の転職サイトを利用する
検索すると、介護専門の転職サイトが出てくるはずです。
サイト名に「介護」とついているものは、専門サイトで間違いないでしょう。
転職エージェントのように細かなサービスはないものの、条件や働きたい場所などが決まっている人にとっては使いやすいです。
訪問介護事業所を近所で見つける
さいご、訪問介護事業所を近所で見つけることも可能です。
たとえばファミリーレストランや薬局などに置いてあるフリーペーパーなどを見てみると、その地域内での訪問介護求人を見つけられます。
また家の近くにある介護施設で募集していることもあるため、訪問介護へ転職したい場合は自分の足で動いてみましょう。
まとめ|訪問介護の転職は慎重にしよう
今回は訪問介護へ転職したい方に向けて、年収などの基礎知識からメリットやデメリットまで徹底的に解説しました。
訪問介護は未経験者でもできる仕事ですが、不安要素が多い場合は施設で経験を積むのも良いでしょう。
リスクをきちんと理解したうえで、訪問介護を目指してみてくださいね。
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