「介護事務に転職したいんだけど、働いて分かるメリットデメリットってある?」
「介護事務へ転職する際に有利な資格を教えて…!」
介護事務への転職を考えている人にとって、仕事内容や資格などの情報はかなり重要ですよね。
そこで今回は、介護事務の仕事内容や転職するメリットデメリットから、有利な資格まで徹底解説します。
ぜひ参考にしてみてください!
介護事務とは?
介護事務とはあらゆる介護サービス施設の受付を行ったり、資料作成や保険金請求などを行います。
基本的な介護事務の業務は、以下。
- 介護報酬請求業務(レセプト作成)
- 電話や来客の対応
- 労務管理
- 備品購入
- 修繕
介護施設の縁の下の力持ちとして、スキルが必要な請求から雑務までひと通りこなすのが介護事務の役割です。
医療事務・一般事務との違いは?
医療事務は勤務先が病院などの医療機関であること、また医者や看護師との接点が多いのが特徴です。
また一般事務では、当たり前ですが介護に関する知識は必要ありません。
医療事務よりも難易度は低めなものの、一般事務のように希望人数が多すぎるないことも介護事務との違いといえるでしょう。
介護事務の資格ってある?
資格がなくても働ける介護事務ですが、より知識を深めて仕事に活かしたい場合は以下の4つを取得するのがおすすめです。
- 介護事務管理士
- ケアクラーク
- 介護保険事務士
- 介護保険事務管理士
概要を解説していきます。
介護事務管理士
介護事務管理士は、受付や会計、レセプト業務などを任せられると証明できる資格。
あらゆる介護サービスで有効なので、働く大きく変わっても各施設や事業所で知識が使えます。
ちなみに介護事務管理士の試験概要は、以下の表をご覧ください。
介護事務管理士の試験概要
学科 |
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実技試験 | 明細書を作成するために必要な知識について
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資格取得するには?
資格取得の条件は、JSMA技能認定振興協会が行っている「介護事務管理士技能認定試験」に合格すること。
試験回数は1年間で6回もあるため、チャンスは多いでしょう。
合格率は?
介護事務管理士の合格率は、50%。難易度は高めなので、事前の準備が必要です。
初心者というよりは、介護事務の知識を深めたい経験者におすすめの資格といえるでしょう。
試験会場はどこ?
「介護事務管理士技能認定試験」は全国各地で行われているほか、通信講座を受講している場合は自宅でも受験が可能です。
ケアクラーク
ケアクラークは介護事務に使われる知識や技術に加えて、心理や医学の分野の勉強が必要な資格です。
対象は高齢者や障がいを抱えている方など。一般知識だけでなく、コミュニケーション方法に関する知識についても評価されている資格です。
ちなみにケアクラークの試験概要は、以下の表をご覧ください。
ケアクラークの試験概要
学科 |
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実技試験 | 介護報酬請求事務 (1)居宅サービス介護給付費明細書の作成 (2)施設サービス等介護給付費明細書の作成 |
資格取得するには?
ケアクラークの資格を取得するには、一般財団法人日本医療教育財団が行う試験に合格することが必須。
学科試験だけではなく、実技試験もあります。どちらも7割以上の合格点でないと、資格取得と認められません。
合格率は?
ケアクラークの合格率は、70%。
試験中に資料を持ち込めるため、完璧に内容を詰め込まなくても合格しやすい資格となっています。
試験会場はどこ?
ケアクラークの資格取得のためには専門学校、通信講座の受講が必要です。
年6回の試験が行われており、会場は在宅で受験できます。
介護保険事務士
介護保険事務士は、報酬の請求や相談窓口業務などを行うための資格。
保険金請求のための知識を有していることを評価するため、介護事務で働きたい方は取得しておきたい資格の1つです。
ちなみに介護保険事務士の試験概要は、以下の表をご覧ください。
介護保険事務士の資格概要
学科 |
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実技試験 |
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資格取得するには?
介護保険事務士を取得するには、一般財団法人つしま医療福祉研究財団が実施している試験に合格する必要があります。
資格取得のためには介護関連の4年制大学や専門学校などを卒業することが定められているため、働きながら取得できるような資格ではありません。
合格率は?
介護保険事務士の合格率は、60~70%。
受験資格として各種学校を卒業していなければいけない難しさもあり、全体的に資格取得者の割合は下がります。
とはいえ、しっかりと勉強していれば合格できる資格なので、難易度は比較的易しいといえるでしょう。
試験会場はどこ?
試験会場は一律で定められているわけではなく、講座受講後にそれぞれの学校にてテストを行います。
つまり試験会場は講座を受けたその場所となるため、試験会場や日程などの詳しい情報は各学校へと問い合わせてみてください。
介護保険事務管理士
介護保険事務管理士は、同じく介護保険金の請求などが行えることを示す資格です。
介護保険事務士よりも難易度の高い資格なっており、その名のとおり職場では「管理者」の立場となります。
ちなみに介護保険事務管理士の試験概要は、以下の表をご覧ください。
介護保険事務管理士の資格概要
学科 |
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実技試験 |
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資格取得するには?
介護保険事務管理士の資格を取得するには、一般財団法人日本病院管理教育協会が実施している試験に合格する必要があります。
また一般財団法人日本病院管理教育協会の指定している大学や専門学校などで、所定のカリキュラムを修了しなければ資格受験はできません。
さらにそのうえで「医事管理士」「病歴記録管理士」「医療事務士」のなかから1つ、「介護保険事務管理士」の資格を合わせた2つ以上の試験に合格して認定申請を行うことで資格取得ができます。
合格率は?
介護保険事務管理士の合格率は、50%。
先ほど紹介した介護保険事務士の合格率が60~70%だったことを考えると、管理者としてさらに難易度が上がったといえるでしょう。
ひと通り勉強しているだけでは合格できるとはいえないため、入念な事前準備が必要です。
試験会場はどこ?
介護保険事務管理士は、今のところ一般財団法人日本病院管理教育協会に問いあわせる必要があるそう。
年2回の試験実施のため、受験したいと考えた時点で問いあわせてみるのをおすすめします。
介護事務に転職するメリット
ここからは介護事務に転職するメリットを、5つ紹介します。
介護事務の経験者から挙げられるメリットは、主に以下。
- 資格がなくても働ける
- 夜勤や休日出勤が少ない
- 介護保険について詳しくなる
- 介護に携われる
- 単純業務も多い
1つずつ、詳しく解説していきます。
資格がなくても働ける
介護事務に転職するメリット、1つ目は「資格がなくても働ける」こと。
今までとして働くうえでおすすめの資格を紹介しましたが、そもそも未経験者、無資格者でも仕事ができるのが介護事務です。
覚えることは多くても、資格が必要ないのでチャレンジしやすい仕事でしょう。
夜勤や休日出勤が少ない
介護事務に転職するメリット、2つ目は「夜勤や休日出勤が少ない」こと。
たとえば主婦の場合、夜勤や休日出勤が少ないことは家庭を中心とした働きかたを選択するうえで重要です。
全くないとは言い切れないものの、規則正しい時間帯で働けるのはメリットといえるでしょう。
介護保険について詳しくなる
介護事務に転職するメリット、3つ目は「介護保険について詳しくなる」こと。
介護について全く知識がなくても、働いているうちに覚えます。
その知識を活かしてスキルアップをしたり、知り合いの力になったりできるかもしれません。
介護に携われる
介護事務に転職するメリット、4つ目は「介護に携われる」こと。
たとえば持病や事故などで介護士になれない方でも、介護業界で働くことを諦めなくても大丈夫。
介護事務として業界に携わることができます。
単純業務も多い
介護事務に転職するメリット、5つ目は「単純業務も多い」こと。
介護保険に関する請求業務など、スキルが必要な仕事をするほかに備品の整理や発注なども介護事務の仕事です。
なるべく安定的な仕事をしたい方にとっては、介護事務で働きやすいのではないでしょうか。
介護事務に転職するデメリット
一方で、もちろん介護事務に転職するデメリットも存在します。
以下3つについて、詳しく解説します。
- 繁忙期の残業がかなりきつい
- 介護事務に転職しても現場を手伝うように言われる
- そもそも求人数が少ない
繁忙期の残業がかなりきつい
介護事務に転職するデメリット、1つ目は「繁忙期の残業がかなりきつい」こと。
介護事務は月末月初に介護報酬の請求業務があるため、かなり多忙となります。
1か月の始まりと終わりには休日出勤や夜勤が発生することもあり、繁忙期の残業などを負担に感じる方は多いでしょう。
介護事務に転職しても現場を手伝うように言われる
介護事務に転職するデメリット、2つ目は「介護事務に転職しても現場を手伝うように言われる」こと。
本来、介護士が行う業務を手伝うようにいわれる施設もあるようです。
資格がなくても行える介護業務のみではありますが、それは介護事務の仕事ではないため断ったり上司に報告したりなどの対策が必要となります。
そもそも求人数が少ない
介護事務に転職するデメリット、3つ目は「そもそも求人数が少ない」こと。
大手介護求人サイトに掲載されている数で比較すると、介護士募集が3万件以上あるのに対し、介護事務募集は25件と非常に少ないです。
これは介護事務の仕事が人気であり、そもそも求人を掲載しなくても人員が確保できるというのが大きな理由です。
介護事務の求人を見つけたら、まずは応募するくらいの勢いが大切になるでしょう。
まとめ
今回は、介護事務の仕事内容や転職するメリットデメリットから、有利な資格まで徹底解説しました。
介護事務の仕事は資格がなくてもできるものの、転職を考えているなら取得することも考えておきましょう。
自分に合った資格を受験することで、負担なく介護事務の資格を得られますよ。
当サイトでは他にも介護についての記事を更新中なので、ぜひ参考にしてみてください。