覚えておくべき介護専門用語について知りたいと悩んでいませんか?
この記事では「介護現場で役立つ介護専門用語や医療用語」について解説します。
結論、介護に関わる専門用語を覚えておくことによって、介護現場で職員同士のやり取りがスムーズに行うことが可能です。
他にも「介護施設やサービスの専門用語集」や「おすすめの介護転職サービス」についても解説します。
ぜひこの記事を参考に、介護専門用語について理解を深めてみてください。
また「介護国家資格」について知りたい方は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてください。
介護現場で役立つ介護専門用語集
介護現場で役立つ介護専門用語集については、以下の用語が挙げられます。
- ADL
- 異食
- 移乗
- QOL
- ターミナルケア
これから介護職として働こうとしている方や、すでに介護現場で働いている方も、参考にしてみてください。
それぞれの介護専門用語について、特徴を踏まえて解説していきます。
ADL
ADLとは、日常生活動作とも呼ばれており、日常生活を送るために必要な動作のことを指します。
具体的には、以下の動作が挙げられます。
- 起床
- 就寝
- 着替え
- 食事
- 入浴
- 排泄
障害者や高齢者の身体能力や日常生活レベルを図る際にも用いられています。
心身の機能が低下することによって、ADLが低下して日常生活での自立性がなくなってしまい、結果的には寝たきりの生活になってしまうケースも少なくありません。
異食
食べ物ではないものを口に入れてしまったり、飲み込んでしまう認知症による行動のことを指します。
認知症が進行してしまうと、満腹感を感じるための神経がおかしくなってしまい、食欲の抑制が効かなくなってしまい過食症などが起きてしまうリスクが考えられます。
また、味覚障害が発症して味がわからなくなってしまう場合も少なくありません。
主な原因は、ストレスや不安などの精神的な要素が大きく関わっているとされています。
移乗
車椅子からベッドや便座などに移動することを指し、介護現場では日常的に使用される専門用語の1つです。
身体介護に含まれており、安全に乗り移れるように、しっかりと動作を学ぶ必要があると言えるでしょう。
QOL
QOLはQuality of lifeの略称で、人生や生活の質を表します。
物理的なものはもちろんですが、自己実現や生きがいなどの精神的な満足度も重視され、心身の健康や良好な人間関係も含まれます。
高齢者の方であれば、身体能力の低下によって日常生活が送ることが難しくなってしまった場合でも、どのように日常生活の質を高める上で、QOLは重要な概念と言えるでしょう。
ターミナルケア
病気や年齢などの要因によって余命がわずかになった方に対して、介護ケアや医療行為、看護などを行うことを指します。
余生を心豊かに過ごすことができるようにストレスをなるべく無くすようにして、日常生活の質を高めることを目的としています。
ターミナルケアを行う場所については、主に以下3つが挙げられます。
- 自宅
- 医療施設
- 介護施設
一人ひとりの環境や状況によって、介護内容や場所も異なります。
介護現場で役立つ医療用語集
介護現場で役立つ医療用語集については、主に以下が挙げられます。
- インスリン
- 悪寒(おかん)
- 高次脳機能障害
- 失禁
- 床ずれ
- 徘徊
- 浮腫(ふしゅ)
それぞれの介護現場で役立つ医療用語について解説していきます。
インスリン
インスリンは、血糖を下げる働きを持っているホルモンのことを指します。
糖尿病になってしまうと、すい臓からインスリンが分泌されなくなってしまうため、インスリン注射が必要になります。
血糖を一定に保つことによって、糖尿病の症状を抑えることができ、健康的な身体を維持することにも繋がります。
悪寒(おかん)
悪寒とは、発熱の際に身体に寒気が感じることを指します。
寒気が感じる原因としては、ウイルスへの感染が主な原因として挙げられます。
また、免疫機能が活性化することによって、喉の痛みやくしゃみなどの症状が頻繁に起こるとされています。
お腹や背中などに強い痛みが発生する可能性もあるため、あらかじめ注意が必要と言えるでしょう。
高次脳機能障害
高次脳機能障害は、病気やケアなどによって、脳が損傷してしまうことを指します。
具体的な症状として、以下のような症状が現れます。
- 記憶障害
- 注意障害
- 社会的行動障害
- 遂行機能障害
社会生活や日常生活を送る上で早急な対応が必要になる場合には、リハビリや治療を早急に行うことがあります。
失禁
失禁とは、自分自身の意思とは関係なく、便や尿が漏れてしまう症状のことを指します。
認知症になってしまうと、排せつ行為自体が認識できないため、便失禁や尿失禁へとつながってしまうリスクが考えられます。
また、心理的ストレスが原因とされている場合もあるため、一人ひとりの環境や状態によっても治療方法は異なるため、あらかじめ担当医と相談しておくことが必要と言えるでしょう。
床ずれ
長時間寝たきりの状態が続くことによって、血流の流れが悪くなり、皮膚の一部にキズができてしまう症状のことを指します。
基本的には、適切な治療を行うことによって、床ずれは治すことができますが、骨の部分が皮膚に接触してしまっている場合には、手術などの対処が必要になる場合があるため、あらかじめ注意が必要です。
床ずれは、年齢層関係なく起きるとされていますが、高齢者の方がもっとも床ずれのリスクになりやすいとされています。
徘徊
徘徊とは、認知症の周辺症状とも呼ばれている症状の1つです。
家から外に出て、長時間うろうろと歩き回る行動を行い、怪我や事故のリスクがあるため、危険な行為とされています。
特に夜に徘徊してしまう「夜間徘徊」は、介護者の心身的にストレスをかけてしまうため、危険な症状の1つとして取り上げられています。
浮腫(ふしゅ)
浮腫とは、血液中の水分が血管の外に出てしまった状態のことを指し、一般的には「むくみ」とも呼ばれています。
高齢になると浮腫になりやすいとも言われており、塩分と水分を控えめにして、身体をなるべく冷やさないようにすれば、浮腫を予防することが可能です。
基本的には、放っておけば改善されていきますが、なかなか治らないなどの症状が出てしまったら、かかりつけ医などに相談することをおすすめします。
介護施設やサービスの専門用語集
介護施設やサービスの専門用語集について、主に以下が挙げられます。
- 訪問介護
- 通所介護
- 特別養護老人ホーム
それぞれの介護施設やサービスについて、特徴を踏まえて解説していきます。
これから介護職に転職を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
訪問介護
訪問介護は、ホームヘルパー(訪問介護員)が利用者の自宅を訪問して、生活援助や身体介護を行うサービスのことを指します。
高齢者の自立した社会生活が送れるように生活のサポートを行います。
サービスの対象者は、要介護1~5の認定を受けた方がサービスを受けることができ、要介護1の方については、週2回しか利用することができないなどの利用制限もあるため、あらかじめ確認が必要です。
利用者の環境を変えずに介護を行うことができるため、利用者の精神的・身体的なストレスは少ないメリットが挙げられます。
通所介護
通所介護は、デイサービスとも呼ばれており、利用者が介護施設に通って、日帰りで介護サービスを受けることを指します。
基本的には、要介護1~5の認定を受けた方しか利用することしかできません。
利用目的については、以下のように定義されています。
通所介護の事業は、要介護状態となった場合においても、その利用者が可能な限りその居宅において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう生活機能の維持又は向上を目指し、必要な日常生活上の世話及び機能訓練を行うことにより、利用者の社会的孤立感の解消及び心身の機能の維持並びに利用者の家族の身体的及び精神的負担の軽減を図るものでなければならない
また、基本的サービス内容については、以下が挙げられます。
- 食事
- 入浴
- レクリエーション
- 機能訓練
- 送迎
通所介護の施設によって、サービス内容が異なる場合があるため、これからデイサービスを利用したいと思っている方は、あらかじめ確認しておきましょう。
有料老人ホーム
有料老人ホームとは、主に以下3つの種類に分けられます。
- 介護付き有料老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- 健康型有料老人ホーム
高齢者が住みやすいように配慮されたバリアフリー施設で介護サービスを受けることができます。
入居条件は、施設によって異なるため事前に確認しておくことが必要です。
このように、有料老人ホームは、求めている生活スタイルに合わせて施設を選ぶことができるため、一人ひとりの要望に合わせて利用することができるメリットが挙げられます。
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームは、自立して日常生活を送ることが難しくなった高齢者を対象としている施設のことを指します。
入居条件は、65歳以上で要介護3以上の高齢者を対象になりますが、特例で入居が認められるケースもあります。
サービス内容については、主に以下が挙げられます。
- 食事
- 入浴
- 健康管理
- 生活支援
- リハビリ
- レクリエーション
原則として終身にわたり入所をすることができ、24時間介護を受けることができるメリットが挙げられます。
介護スタッフの専門用語集
介護スタッフの専門用語については、以下が挙げられます。
- 介護福祉士
- ケアマネージャー
- 生活相談員
- ソーシャルワーカー
それぞれの介護スタッフの専門用語について解説していきます。
介護福祉士
介護福祉士は、以下のように定義されています。
介護福祉士は、「社会福祉士及び介護福祉士法」にもとづく国家資格です。 介護福祉士は、同法第2条第2項において『介護福祉士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもつて、身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者をいう。』と位置づけられています。介護福祉士資格は、介護を必要とする方がたのさまざまな生活行為・生活動作を支援し、支える知識と技術を有する介護の専門資格として認知されています。
引用元:社会福祉法人 全国社会福祉協議会
社会福祉専門職の介護に関わる国家資格のことを指し、介護が必要な方については、スムーズな日常生活が送れるように、介護サービスやアドバイスなどを行います。
介護現場では、介護の専門的な知識やスキルを身に着けているため、リーダー的な役割として活躍することができます。
ケアマネージャー
ケアマネージャーとは、介護支援専門員とも呼ばれており、要支援者や要介護者の心身の状態に応じて、適切な介護サービスが受けることができるように、ケアプランを作ることが主な業務内容です。
その他の業務としては、利用者と面談をしたり、実際に介護サービスを行う場合もあるため、働き方は多種多様と言えるでしょう。
ケアマネージャーとして働くためには、介護支援専門員の資格が必要になり、難関資格として扱われているため、取得することによって、価値ある人材を目指すことが可能です。
一人ひとりの悩みに合わせて、ケアプランを描く必要があるため、利用者はもちろん、そのご家族と密接な関係を築くことができ、非常にやりがいのある職業と言えるでしょう。
生活相談員
生活相談員とは、ソーシャルワーカーとも呼ばれており、利用者やそのご家族との相談や、介護施設を利用するための手続きなどを行い、介護サービスに関わる調整や連携などを主な業務としています。
主な勤務先については、以下のとおりです。
- 特別養護老人ホーム
- 有料老人ホーム
- デイサービス
- ショートステイ
- 介護老人保健施設
基本的には生活相談員として働くために必要な資格はありませんが、社会福祉士や精神保健福祉士、社会福祉主事任用資格などの資格を持っていることが一つの目安として扱われています。
専門用語を覚えて介護職に転職しよう!
今回は、介護専門用語について知りたいと思っている方に向けて、介護現場で役立つ介護専門用語や医療用語などについて紹介しました。
介護現場で役立つ介護専門用語については、主に以下のとおりです。
- ADL
- 異食
- 移乗
- QOL
- ターミナルケア
また、その他にも介護に関わる医療用語なども覚えておくことによって、これから介護職に就職や転職を検討している方は、有利に働くと言えるでしょう。
今回の記事を参考に、介護専門用語を覚えてみてください。