「介護の資格の正しい書き方は?」
「取得?合格?どちらが正しい?」
履歴書を書く際に、意外と迷うのが資格欄の書き方。
今回は、介護の資格の書き方を徹底解説します。
他の項目の書き方についても説明します。
この記事を読めば、資格の書き方で迷うことはありません。
- 履歴書はなぜ書くの?
- 基本項目の書き方
- 資格欄の書き方
- 志望動機の書き方ポイント
また「履歴書の志望動機の書き方」について知りたい方は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてくださいね。 "
履歴書はなぜ書くの?
履歴書は自分が何者なのかをわかりやすく伝えるために必要です。
採用側の立場で考えてみるとわかりやすいです。
履歴書から希望通り働けるかどうかを見る
履歴書に書いてある情報から、採用したとして本人の希望に沿った働き方ができるかを見ることができます。
「通勤できる距離かどうか」「本人の希望しているようなキャリアアップが可能かどうか」などが判断できます。
履歴書で人間性を見る
丁寧に書いてあれば仕事も丁寧に行ってくれるだろうと考えます。雑に書いた履歴書は、仕事も雑にこなすのかなという印象を持ちます。
履歴書は内容も大切ですが、どのように書いてあるかもしっかり見られています。
また、職歴や趣味からは長く仕事を続けられるかどうかや、仕事以外で問題を抱えないかどうかを評価することもできます。
履歴書で就職への熱意を見る
志望動機や自己PRから就職への熱意をもちろん評価しています!
基本項目の書き方
基本項目を1つ1つ見ていきましょう。
日付
まずは履歴書全体で、西暦で記入するのか元号(令和、平成など)で記入するのか決めて統一した日付形式で記入しましょう。
面接に持っていくのなら面接日を、郵送するなら投函日を記入します。
氏名・ふりがな
名字と名前の間はわかりやすく空けるように書きましょう。
ふりがな欄は、「ふりがな」と書いてあれば平仮名で、「フリガナ」と書いてあればカタカナで記入します。
写真
写真はイメージを決める大切な項目です。
下記の点をチェックしましょう。
- スーツを着て真正面から撮ったもの
- 3ヶ月以内に撮ったもの
- 上半身が写っているもの
- のりがとれてしまった時のために写真の後ろに記名
生年月日
「日付」で決めた日付形式に合わせて記入しましょう。
性別
選択肢にマルを付ける場合、選択肢の文字にかからないようにキレイなマルを記入しましょう。
住所
都道府県から省略せずに記入しましょう。
郵便番号とふりがなも忘れずに。
電話番号・メールアドレス
必ず連絡の取れる電話番号とメールアドレスを記入します。
メールアドレスは数字の0(ゼロ)と英字のO(オー)などの文字が相手にわかりやすいように書きましょう。
数字の0(ゼロ)は、中に斜め線を書いて判断しやすくする方法もあります。
資格欄の書き方
以外と「どう書けばいい?」と迷うのが免許・資格欄の書き方ではないでしょうか。
ポイントは2点です。
- 資格は正式名称で
- 「合格」「修了」「取得」の使い分け
詳しく見ていきましょう。
資格は正式名称で
履歴所の資格欄は正式名称で記入する必要があります。
呼称
ケアマネ
正式名称
介護支援専門員
例えば「ケアマネ」と呼ぶことが多いケアマネージャーは呼称です。
正式には「介護支援専門員」ですのでこちらを履歴所に記入します。
「合格」「取得」「修了」の使い分け
「合格」「修了」「取得」の使い方を知っていますか?
使い方を知って、正しく使いましょう。
合格
「合格」は、合格証が発行されるものに使います。
技能検定や民間検定など、一定の基準を満たすと合格するもので、
英検、ファイナンシャルプランナー、簿記検定
などです。
取得
「取得」は免許証が交付されるものに使います。
免許証が無いと業務ができない資格で、
運転免許、医師、弁護士
などです。
修了
「修了」は、研修や教育の過程を完了したものに使います。
介護の仕事で言うと
介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修
などです。
介護で使う正式名称一覧
通称 | 正式名称 | 資格欄書き方 |
---|---|---|
運転免許 | 普通自動車第一種運転免許 | 普通自動車第一種運転免許 取得 |
初任者研修 | 介護職員初任者研修 | 介護職員初任者研修過程 修了 |
認知症介護基礎研修 | 認知症介護基礎研修過程 修了 | |
実務者研修 | 介護福祉士実務者研修 | 介護福祉士実務者研修過程 修了 |
ホームヘルパー2級 | 訪問介護員2級養成研修 | 訪問介護員2級養成研修過程 修了 |
福祉士 | 介護福祉士 | 介護福祉士資格 取得 |
社会福祉士 | 社会福祉士資格 取得 | |
精神保健福祉士 | 精神保健福祉士資格 取得 | |
ケアマネジャー | 介護支援専門員 | 介護支援専門員資格 取得 |
ケアマネジャー | 認定ケアマネジャー | 認定ケアマネジャー資格 取得 |
レクリエーション介護士 | レクリエーション介護士2級 | レクリエーション介護士2級資格 取得 |
運転免許
通所施設を希望する場合、利用者の送迎を行う可能性があります。
運転免許についても記載しましょう。
認知症介護基礎研修
無資格の介護職員に対して2024年度から義務化されます。
履歴書に記載することが増えてくるかと思います。
ホームヘルパー2級
ホームヘルパー2級は介護制度の見直しにより2013年に廃止された資格です。
資格そのものが無くなったということではなく、今後の資格取得ができなくなったということですので資格欄に記入しましょう。
この場合は、当時の正式名称「訪問介護員2級養成研修」 を記入します。
ケアマネジャー
「認定ケアマネジャー」とはケアマネジャーの上位資格の位置付けで、日本ケアマネジメント協会が実施する資格です。
介護支援専門員と認定ケアマネジャーがあります。
志望動機の書き方ポイント
志望動機の欄は介護の仕事へのコミットメントや就職して何を実現したいかなど、採用担当者の評価につながる欄であるといえます。
志望動機の書き方のポイントは2つあります。
- 伝えたいことを明確にする
- 基本構成を利用して読みやすい文章にする
詳しくはこちらの記事で紹介していますので、よかったら参考にしてみてください。
伝えたいことを明確にする
- 志望動機・自分の強みを整理する
- 具体的なエピソードを整理する
- 人間性をアピールする出来事を整理する
志望動機・自分の強みを整理する
介護の業界が未経験の場合は「どうして介護の仕事に就こうと考えたのか」
介護職で転職したい場合は「どうして転職しようと思ったのか」
これらを明確にしておきましょう。
また、自分の強みも整理しましょう。
自分の強みとは、今までの経験での働く上でのものや身近な人から教えてもらったものが出てくるはずです。
具体的なエピソードを整理する
志望動機や自分の強みを裏付けるエピソードがあれば整理しておきましょう。
(例)
<志望動機>
介護の仕事で直接人の役に立ちたい
<エピソード>
父親の介護を経験したことで、大変ではあったが父親と色々な話ができたことや父親に言われた「ありがとう」で介護の仕事のやり甲斐と通じるものがあると考えた。
人間性をアピールする出来事を整理する
介護の仕事は人と直接接するため、人間性は重要視されます。
「話しやすいと言われる」
「丁寧な仕事を褒められたことがある」
など人間性をアピールできる材料をまとめましょう。
志望動機の基本の構成
志望動機は基本の構成を使って書くと、わかりやすい文章になります。
- 結論
- 経験
- 入社してからのこと
1つずつ説明します。
結論
なぜその会社(施設)で働きたいのか
- なぜ介護業界で働こうと思うのか
- なぜその会社(施設)なのか
介護業界でもなぜその会社(施設)を志望しているのかという部分を採用担当者も知りたいはずです。
根拠
その会社(施設)で働きたいと思ったきっかけや経験
働きたいと思ったきっかけは人ぞれぞれ異なるので、オリジナリティが出る部分でもあります。
入社してからのこと
入社してからどのように活躍したいか。資格取得の計画。
入社後のギャップを減らすためにも正直に書くことをおすすめします。
志望動機【例文】
志望動機の書き方を踏まえた例文を紹介します。
ぜひ参考にしてくださいね。
介護業界からの転職
母親の介護をきっかけに介護の仕事に興味を持ち、知識もなく未経験からのスタートでしたのでまずは派遣社員として働き始めて3年経ちました。利用者様に寄り添いサポートする介護の仕事にとてもやり甲斐を感じていますが、もっと成長してお役に立てるようになりたいと考えております。
3年間の経験を生かし、笑顔を引き出す介護スタッフとして活躍しながら成長していきたいと考えております。
冒頭の結論の部分では、この施設を志望した理由を盛り込むと良いでしょう。
今回「正社員として長く利用者様のお役に立ちたいと考え、貴施設はキャリアアップしながら働き続けることが可能だと考え志望いたしました。」の文章では、この施設を選択した理由としてキャリアアップ支援体制に魅力を感じたことがわかります。
結論の欄にこの施設を選んだ理由が記入されていると2つのメリットがあります。
施設についてあらかじめ情報収集してあるという安心感を与える
就職を希望している施設についてホームページを見たり求人情報を見たりしてできる限りの情報収集はしておきたいものです。
志望動機に「しっかり見てくれているな」とわかるような表現が入っていると、採用担当も安心しますし就職したい熱意も伝わりやすいです。
志望理由を叶えられるかどうかの評価ができる
施設を選んだ理由が明記してあると、施設側もマッチしているかの評価がしやすいといえます。
例えば
「キャリアアップをしながら働きたい」
と書かれていて、
資格取得のサポートや社内研修体制が弱い施設であれば、
「キャリアアップ思考が強いのならばうちは合わないかも」
「キャリアアップは大歓迎だけど自分で努力してもらうことになるから面接で確認しよう」
など検討ができ、結果的に納得できる就職につながります。
資格は持っていて未経験での就職
飲食店での接客業に携わってまいりましたが、2年程前から介護の仕事に興味を持つようになり、業界について調べ、介護職員初任者研修を受講しました。
未経験ですので最初はご迷惑をお掛けするかもしれませんが、早く仕事を覚え、接客業で身につけたコミュニケーションスキルや気配りを活かして活躍したいと考えております。
資格を持っている場合は、根拠の部分で何故資格を取ったのかのエピソードを交えて本気度を表現しても良いでしょう。
今回の例では、2年前から介護の仕事に興味を持っていていよいよ介護の仕事に就くために介護職員初任者研修を受講したことが伝わります。採用側としてはやる気を感じるポイントの1つです。
また介護の仕事は未経験でも、今までの職歴から活かせそうなスキルを明記することで働いている姿を想像しやすくなります。
今回の例では「接客業で身につけたコミュニケーションスキルや気配りを活かして活躍したい」の部分です。
介護の仕事は未経験でも、利用者さんとのコミュニケーションはスムーズに取れそうだな、といった見込みがつけられます。
まとめ|正しく効果的な書き方を覚えて採用につながる履歴書を作成しましょう
今回は介護の履歴所の資格欄を中心に、履歴所の書き方を紹介してきました。
- 履歴書はなぜ書くの?
- 基本項目の書き方
- 資格欄の書き方
- 志望動機の書き方ポイント
履歴書を採用につながる効果的なツールとして最大限活用してくださいね。