介護職について

介護キャリアパスとは?個人の評価と将来を考えるうえで必要な資格について徹底解説

介護キャリアパスとは

介護職のキャリアパスを知りたい…!
介護職のキャリアを考えるうえで、必要な資格とかある?

介護職に参入したい人も、これから介護職で長く働きたい人も気になるのがキャリアパスですよね。

そこで今回は、介護キャリアパスの重要性や導入のメリットから取得しておきたい資格の種類まで徹底的に解説します。

◆本記事の内容

  • 介護キャリアパスとは
  • キャリアパス制度導入のメリット
  • 介護職員の代表的なキャリアパス
  • キャリアパス要件は3つ
  • 公表されたキャリアパスモデルをチェック
  • 介護職員のキャリアアップにつながる資格は?

最後まで丁寧に解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

介護キャリアパスとは

介護キャリアパスとは

介護キャリアパスとは、業界在籍年数や経験でどのような仕事が任せられるのか、どのような仕事に就くことができるのかを表した理想モデルのことを指します。

介護業界ではキャリアパスが必要ないとされてきましたが、近年では見直しが行われています。

なぜ介護にキャリアパスが必要なのか

介護キャリアパスとは

ホームヘルパー2級を廃止して介護職員初任者研修をスタートさせた2013年度の制度改正には、日本の人口構造の急速な変化が大きく影響しています。

厚生労働省の資料によると、2025年には65歳以上の人口が1/3以上にもなるとの結果が。

もともと人手不足の介護業界にさらにスタッフが必要になることから、介護士の処遇改善とともに対策を打ち始めました。

キャリアパス制度導入のメリット

介護キャリアパスとは

ここからは、キャリアパス制度導入のメリットについて以下の2点から解説します。

  • 職員のメリット
  • 施設・事業所のメリット

ぜひ参考にしてみてください。

職員のメリット

介護キャリアパスとは

まずは、職員のメリットから。

職員のメリットには、以下の4つがあります。

  • やりがいやモチベーションの向上になる
  • 転職時に役立つ
  • スキル証明になる
  • 未経験者の介護職参入に役立つ

1つずつ、詳しく解説します。

やりがいやモチベーションの向上になる

職員のメリット、1つ目は「やりがいやモチベーションの向上になる」。

介護士の処遇改善になるキャリアアパスは、目標ややるべきことが明確化されます。

それが個人のやりがいやモチベーションにそのまま反映し、向上意欲につながるといえるでしょう。

転職時に役立つ

職員のメリット、2つ目は「転職時に役立つ」。

キャリアパスが明確化されていると、個人のレベル感を評価しやすくなります。

そのため即戦力を欲している企業を見極め、積極的な転職活動ができるようになるでしょう。

スキル証明になる

職員のメリット、3つ目は「スキル証明になる」。

キャリアパスは、個人を正当に評価する基準となりえます。

どのようなスキルがあり、そのスキルを活かしてどのような仕事をしてきたのか説明しやすくなるでしょう。

未経験者の介護職参入に役立つ

職員のメリット、4つ目は「未経験者の介護職参入に役立つ」。

これから介護業界に転職しようとしている人にとって、キャリアパスがあることで目標設定が簡単にできるようになるでしょう。

他にもどのようなロードマップを歩めばいいのか、非常に参考になります。

施設・事業所のメリット

介護キャリアパスとは

施設・事業所のメリットには、以下の3つがあります。

  • 職員を正当に評価できる
  • 優秀な社員を集めることができる
  • サービスの質が向上する

1つずつ、詳しく解説します。

職員を正当に評価できる

施設・事業所のメリット、1つ目は「職員を正当に評価できる」。

介護業界は仕事が忙しいだけではなく、スタッフが少ないことで職員1人ひとりを正当に評価できていない場所も多いでしょう。

介護業界にもキャリアパスがあることで、評価基準が一定となり評価しやすくなります。

優秀な社員を集めることができる

施設・事業所のメリット、2つ目は「優秀な社員を集めることができる」。

施設ごとに欲する人材のレベルも変わりますが、キャリアパスがあることで優秀な社員を集められます。

資格やレベル感ごとに求人を出せるのも、介護キャリアパスがあるからといえます。

サービスの質が向上する

施設・事業所のメリット、3つ目は「サービスの質が向上する」。

どのスタッフに教育を実施すればよいかがひと目で分かるようになるため、結果的に介護施設全体のサービスの質が向上します。

サービス向上によって利用者も多く集まるため、好循環を生み出すことができるでしょう。

介護職員の代表的なキャリアパス

介護キャリアパスとは

ここからは、介護職員の代表的なキャリアパスについて解説します。

経験年数 状態 おすすめの資格・仕事内容
未経験者 介護職に就いた経験がない
1年目 経験の浅い介護職員 介護職員初任者研修
2~3年目 最低限の知識・技術のある介護職員 介護福祉士実務者研修
3~5年目 介護福祉士
5~8年目 経験のある介護福祉士 指導など
8~10年目 認定介護士、マネジメント職

介護職のキャリアパスが明確化されることで、働くうえでの1つの指標となるでしょう。

3つのキャリアパス要件

介護キャリアパスとは

つづいて、3つのキャリアパス要件についても解説します。

◆キャリアパス要件Ⅰ
職場で求められる役割や能力、職務内容に応じて、採用や昇任などをおこなったり、賃金を定めたりする規定が整備され、それを周知させていること。

◆キャリアパス要件Ⅱ
職員のスキルをあげるために、計画的に研修を実施して、研修を受ける機会を設けていることと、それを周知させていること。

◆キャリアパス要件Ⅲ
経験や資格などに応じて昇給したり、一定の基準によって定期的に昇給したりする仕組みを設けていることと、それを周知させていること。

引用 - 厚生労働省(キャリアパス)

公表されたキャリアパスモデルをチェック

介護キャリアパスとは

公表されたキャリアパスモデルをチェックしておくのも、今後の介護業務に必要です。

日本在宅介護協会や全国社会福祉施設経営者協議会全国老人福祉施設協議会などが厚生労働省の求めに応じて公表した、正式なキャリアパスモデルがあります。

詳しく知りたい方は、厚生労働省のページをご覧ください。

介護のキャリアパスについて個人の評価をチェック

多種多様な生き方が広がる中
全ての人が「出世して偉くなりたい」と思うわけではなくなりました

➡ケアマネなどの専門性を身につけたい
➡介護職として利用者と関わっていたい
➡管理者になって運営に関わりたい など

個々にキャリアパスがあると将来を想像でき意欲向上に繋がります!

#福祉 #介護

結婚出産育児介護を考えて中断しても大丈夫なキャリアパスを考えたら手に職志向が強くなる、ロールモデルのいない業界はつまり結婚出産育児介護のある人生だと進みにくいことが提示されてるのと同義だから選ばれる理由が減ってしまう、

今朝中央大学大学院佐藤博樹教授が「介護分野の人材確保・定着等の現状と課題」オンライン講演。介護労働安定センター実態調査の報告。人材参入の裾野を広げキャリアパスを明確化、定着率が事業者で2極化、定着促進には労働条件だけでなく、経営理念浸透、やりがい、能力開発機会等が重要などと提言。

「自分が成長できる仕事」かどうか。
介護が学問として体系化されていないことで、介護職にとって「自分のキャリアパスが見えない」「成長が実感できない」という課題がある。
介護職としてステップアップしていく道程が見えずプロとしてどのくらいのステイタスにいるかがわからないことが大問題。

年功序列賃金制より成果主義の方がすぐれている、と考える人は多い?かもしれない。

介護業界にも処遇改善加算を算定するためにキャリアパス制度など、成果主義の考え方が導入されている。

成果をあげることは大切。

だけど、介護保険事業に求められるのは、安定性だと思う。

安定と成果の両立。

「良いスタッフ」を大事にしたいと思うなら、評価し給料を上げる、そしてその他の職員を徹底的に指導する。それに尽きると思っていたけど、それだけでは格差が生じて雰囲気が悪くなる一方…。
結局は「理念の浸透」「定期研修」「キャリアパスの実施」「面談」など地道な取り組みが大事。

#介護

科学的介護推進体制加算や処遇改善加算はあくまで「何か」をしたらご褒美あげますよ。という考え方。
LIFE導入やキャリアパス制度がそれになる。
基本的なことを言うと、人が少ない=時間がないということなのでそこに重ねて業務負担や事業所に制約を設けることでブラックはより加速します。
#介護

ここ数年は1〜2年目の職員(特にPT)から、副業やキャリアパス、介護管理者になるにはなどの質問をされます。昔はリハスタッフとして働き続けることに、疑問を抱くスタッフはごく少数派でした。時代の変化を感じます。

STから上記の相談を受ける頻度は、圧倒的に少ないです。

https://twitter.com/osamu_fire/status/1027573562813472768?s=20

元都庁で人事部長してた叔父が定年後やることないからヘルパー2級取得して介護員やってるんだけど、
「介護の現場はキャリアパスが無いから若い人はきついんじゃないか」って言ってた。

これから超高齢化社会で税金もかけられなくなってどんどんきつくなるんだろうな。。

介護職員のキャリアアップにつながる資格は?

介護キャリアパスとは

さいごに、介護職員のキャリアアップにつながる資格について5つ紹介します。

  • 介護職員初任者研修
  • 介護福祉士実務者研修
  • 介護福祉士
  • 認定介護福祉士
  • ケアマネージャー

詳しく解説しますので、参考にしてみてください。

介護職員初任者研修

介護キャリアパスとは

介護職員のキャリアアップにつながる資格、1つ目は「介護職員初任者研修」。

介護業界に足を踏み入れたら、まず意識したい資格なのが介護職員初任者です。

業界の入門資格ともいわれており、無資格者から脱するためには取得しておきたい資格といえます。

介護福祉士実務者研修

介護キャリアパスとは

介護職員のキャリアアップにつながる資格、2つ目は「介護福祉士実務者研修」。

介護職員初任者のつぎに取得しやすいのが、この介護福祉士実務者研修です。

介護福祉士実務者研修は講座を修了するだけで、試験などは特にありません。

サービス提供責任者になることもできるため、キャリアアップを考えている人には特におすすめです。

介護福祉士

介護キャリアパスとは

介護職員のキャリアアップにつながる資格、3つ目は「介護福祉士」。

唯一の国家資格ではありますが、4年制の福祉系大学や専門学校、短大などを卒業している方であれば挑戦してみても良いかもしれません。

一人前の介護士として、介護福祉士の資格は特別視されています。

認定介護福祉士

介護キャリアパスとは

介護職員のキャリアアップにつながる資格、4つ目は「認定介護福祉士」。

介護福祉士として実務経験を積んだら、チャレンジしたいのがこの認定介護福祉士。

2013年に新しくできたばかりの資格ではあるものの、管理やマネジメント職を目指しているのであれば取得がおすすめです。

ケアマネージャー

介護キャリアパスとは

介護職員のキャリアアップにつながる資格、5つ目は「ケアマネージャー」。

介護現場でばりばり働くというよりは、計画を練ったり利用者のケアを行ったりする仕事です。

回復のための指導を仕事にしたいのであれば、ぜひケアマネージャーの資格を取得してみてはいかがでしょうか?

まとめ

介護キャリアパスとは

今回は、介護キャリアパスの重要性や導入のメリットから取得しておきたい資格の種類まで徹底的に解説しました。

介護業界にキャリアパスは必要ないと考えられていましたが、今後を見据えるといかに重要かが理解できたはず。

キャリアアップという観点からみれば、資格取得も検討しておいてください。

当サイトでは介護に関する記事を、常に更新しています。ぜひ参考にしてみてください。

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