介護の資格を取得するにあたり、学歴が気になっていませんか?
この記事では「中卒で実務者研修を取得する方法」を解説します。
結論、介護職に学歴はほとんど関係しません。
学歴よりも、資格や経験が大事です。
他にも「学歴不問の介護求人例」や「中卒で介護福祉士を目指す方法」についても解説します。
ぜひこの記事を参考に、中卒からの介護職を目指してください。
また「実務者研修の取得難易度」について知りたい方は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてくださいね。
中卒でも実務者研修は受けられる
結論から言えば、中卒でも実務者研修は受けられます。
実務者研修に受講資格はありません。
他の資格も経験も必要なく、実務者研修を受けられます。
もちろん、性別や年齢、学歴も関係ありません。
どんな方でも受講可能です。
介護職員初任者研修も中卒で受けられる
実務者研修は、介護職員初任者研修の上位資格です。
なかには、実務者研修より先に介護職員初任者研修の取得を検討する方もいるでしょう。
介護職員初任者研修の受験に関しても、学歴は関係ありません。
中卒でも介護職員初任者研修の受験は可能です。
実務者研修も介護職員初任者研修も、中卒で受講できるので、学歴を気にせずに挑戦できます。
実務者研修のカリキュラム
実務者研修のカリキュラムを知っておきましょう。
実務者研修は、全20項目、合計450時間の科目を学ばなければいけません。
それぞれの科目は、以下の通りです。
科目 | 時間 |
人間の尊厳と自立 | 5時間 |
社会の理解Ⅰ | 5時間 |
社会の理解Ⅱ | 30時間 |
介護の基本Ⅰ | 10時間 |
介護の基本Ⅱ | 20時間 |
コミュニケーション技術 | 20時間 |
生活支援技術Ⅰ | 20時間 |
生活支援技術Ⅱ | 30時間 |
介護過程Ⅰ | 20時間 |
介護過程Ⅱ | 25時間 |
介護過程Ⅲ | 45時間 |
発達と老化の理解Ⅰ | 10時間 |
発達と老化の理解Ⅱ | 20時間 |
認知症の理解Ⅰ | 10時間 |
認知症の理解Ⅱ | 20時間 |
障害の理解Ⅰ | 10時間 |
障害の理解Ⅱ | 20時間 |
こころとからだのしくみⅠ | 20時間 |
こころとからだのしくみⅡ | 60時間 |
医療的ケア | 50時間 |
合計 | 450時間 |
中卒の場合、仕事をしながら学ぶ人も多いのではないでしょうか。
実務者研修は時間数が多いため、仕事をしながらでもうまく学ぶための、時間配分が大事になります。
中卒は介護職員初任者研修と実務者研修どちらをとるべき
中卒の場合、介護職員初任者研修を先に取得した方が良いです。
とくに介護職未経験の場合は、講義内容を理解するのが難しいかもしれません。
介護職員初任者研修を先に取得した方が良い理由として、以下3つを解説します。
- 実務者研修は実務経験がないと難易度が高い
- 実務者研修は学習方法が重要
- 介護職員初任者研修を取得すると免除科目がある
もちろん実務者研修を先に取得しても問題ありませんが、どちらを優先するべきかの参考にしてください。
実務者研修は実務経験がないと難易度が高い
実務者研修の内容は、決して簡単ではありません。
とくに介護未経験の方には、難易度の高い内容になっています。
実務者研修の問題難しいな😓
もう頭に何も入らないよ……
来年の介護福祉士のテスト大丈夫かな……😭💦💦
受かる気しないわ🤣(笑) pic.twitter.com/92950WnwWI— 美樹 (@59vSIY0uEqQMEPh) September 5, 2020
現在介護職に従事しながらであれば理解できるかもしれませんが、中卒でいきなり実務者研修を学ぶのは難しいかもしれません。
実務者研修は学習方法が重要
実務者研修は、合計450時間もの内容を学ばなければいけないため、時間配分を考えた学習方法が大事です。
中卒未経験でいきなり450時間もの内容を学ぼうとすると、効率的に進めていくのは難しいかもしれません。
初任者研修を通じて、ある程度の介護知識を身につけてからの方が、内容を理解できるでしょう。
介護知識や資格について慣れるためにも、介護職員初任者研修を先に受けた方が良いです。
介護職員初任者研修を取得すると免除科目がある
介護職員初任者研修を受講していると、実務者研修において、免除される科目があるのです。
そのため、介護職員初任者研修を受講しておいた方が、スムーズに実務研修を修了できます。
免除される科目は合計9科目の130時間。
通常450時間かかる実務者研修ですが、320時間で取得できます。
介護職員初任者研修から先に取得するのがおすすめ
中卒の方は、時間的な面や効率的な面を考えて、介護職員初任者研修を先に受講するのがおすすめです。
とくに介護の知識や内容に慣れていない場合、介護職員初任者研修で基本を学んでおくと良いでしょう。
いきなり実務者経験を学ぶよりも、確実に内容が入ってきます。
介護職員初任者研修を通して、通信の自宅学習のやり方や時間配分もし学んでおきましょう。
実務者研修を受ければ中卒から介護福祉士になれる
実務者研修は、介護福祉士試験を受けるための受験資格として必要です。
また、介護福祉士試験自体には、学歴や性別、年齢などの制約はありません。
つまり、中卒でも介護福祉士を目指せるのです。
ただ資格を取得しておきたいだけではなく、ゆくゆく介護福祉士を目指したい中卒の方も、実務者研修は受けておくと良いでしょう。
介護福祉士のルート
介護福祉士のルートは、全部で4つあります。
- 養成施設ルート
- 実務経験ルート
- 福祉系高校ルート
- EPAルート
中卒の方が狙えるのは、実務経験ルートです。
さらに実務経験ルートには、以下の2つがあります。
- 実務経験3年以上+実務者研修
- 実務経験3年以上+介護職員基礎研修+喀痰吸引等研修
実務者研修を受けていれば、実務経験3年以上で介護福祉士の試験を受けられます。
中卒で実務者研修を取得した口コミ
実際に中卒で実務者研修を取得した方の口コミを紹介します。
中卒でも実務者研修を取得し、介護職に就いている方は多くいました。
中卒からコツコツ働いてとうとう介護福祉士になったのだ!!
実務者研修は会社に5年務めて無料で介護福祉士の試験勉強もスマホでしたから一番少ない金額で取得できたのだ!!— ハムイさんという名のアライさん (@ara_hamuisan) March 28, 2021
妻は中卒だけど、介護実務者研修を修了して、現在正社員で働いてるけどね。郵便局も期間雇用社員から、正社員になった中卒。って同僚も居るしね。正社員になるだけならなんとかなる。仕事を選ばなければね。
— タダの貧乏人(酒呑み) (@money4063) February 23, 2021
口コミを見る限り、中卒でも実務者研修はクリア可能です。
本人の気持ちと努力があれば、中卒から実務者研修を取得し、介護職に就けるでしょう。
学歴不問の介護求人例
実務者研修を取得しても、介護職に就かなければ意味がありません。
しかし、中卒の方は「学歴がないと就職できないのでは?」と不安に感じる方もいるでしょう。
そこで、実際に学歴不問の介護求人例を調べてみました。
以下では、実際の求人例や「なぜ学歴不問でも就職可能なのか」を解説します。
中卒から介護職に就きたい方は、以下を参考に就職先を探してみてください。
学歴不問の求人例
実際に募集されている、学歴不問の求人例を紹介します。
マイナビ介護職にて「学歴不問」で調べたところ、多くの求人がヒットしました。
経験・年齢・学歴不問×賞与年間4.2カ月分!病院で看護助手募集!〈正社員〉
給与:月収 18万円~21万円程度 諸手当込
資格・職種:■介護福祉士免許 ■経験・年齢・学歴不問
雇用形態:正社員(正職員)引用:マイナビ介護職
経験・学歴不問!手当充実してます♪訪問介護の職員募集<常勤>
給与:月収 17万円~25万円程度
資格・職種:■初任者研修(ヘルパー2級)■介護福祉士■経験不問■普通自動車運転免許(AT限定可)
雇用形態:正社員(正職員)引用:マイナビ介護職
学歴不問でも、いくつもの求人募集があり、学歴による差もありませんでした。
中卒をマイナスに感じるかもしれませんが、介護職に関して中卒は、さほど影響しません。
学歴が必要な求人はほとんどない
学歴不問の求人募集は多くありますが、反対に学歴が必要な求人があるかどうか調べてみました。
マイナビ介護職にて「高卒」と検索したところ、ヒットしたのは1件のみです。
ほとんどの求人では、学歴を条件としているものはありません。
中卒でも問題なく就職できるでしょう。
重要なのは学歴より資格
介護職に関しては、学歴よりも資格を重視する傾向があります。
実際に求人募集の待遇や資格欄を見てみると、学歴よりも「要〇資格」と記載されているものが多いです。
介護職は学歴によって差の出る仕事ではなく、資格や経験が重要になります。
介護職で良い条件を探すなら、学歴よりも、さまざまな資格の取得に注力した方が良いでしょう。
学歴は給料にも影響しない
学歴は、給料にも影響しません。
一般的な企業では、学歴によって初任給の額が異なったり、昇進スピードが違ったりするケースがあります。
しかし、介護業界では、学歴による差は生じません。
もちろん、福祉系の大学や専門学校を卒業していると多少の差は生まれますが、中卒でも資格を取得していれば、ほぼ同額の収入を稼げます。
学べば学んだ分稼げるので、中卒をデメリットに感じる必要はありません。
実務者研修取得におすすめのスクール
実務者研修の取得は、スクールに通う必要があります。
スクールで行われる研修を修了しなければいけません。
そこで、おすすめのスクールを2つ紹介します。
実務者研修を検討しているのであれば、ぜひ以下の2つから選んでみてください。
以下でそれぞれの特徴を解説します。
三幸福祉カレッジ|介護職員初任者研修と同時に取得可能
今後さまざまな介護の資格を取得するのであれば、三幸福祉カレッジがおすすめです。
三幸福祉カレッジでは、実務者研修とセットで、他資格の講座を受けられます。
- 介護職員初任者研修+実務者研修
- 実務者研修+介護福祉士受験対策講座
もちろん、実務者研修単体での受講も可能です。
今後介護職でどんどんキャリアップを目指すのであれば、さまざまな資格の勉強を同時にできる三幸福祉カレッジで学びましょう。
ニチイ|就職支援も充実
実務者研修取得後に、すぐ就職を考えているなら、ニチイがおすすめです。
ニチイは全国に教室を300以上持つスクールで、自社介護事業所も1,800カ所以上あります。
そのため、講座修了後には、専門スタッフによる就業相談会を実施し、修了生一人ひとりの希望に合った就業先の案内までしてくれるのです。
実務者研修を修了しても、やはり中卒がネックになり、就職活動に不安を感じる方もいるでしょう。
就職活動が不安な方は、ぜひニチイで実務者研修を修了してください。
中卒者におすすめの介護求人サイトならJobMedley
中卒から就職可能な介護職を見つけるなら、JobMedleyがおすすめです。
JobMedleyで「学歴不問」で検索したところ、該当件数は79,325件(2021年9月時点)。
学歴に関係なく、多くの求人が見つかるので、自身に合った介護職が見つかりやすいでしょう。
さらに、雇用形態や給与、さまざまな特徴から絞り込みできます。
学歴不問の求人を見つける際に、ぜひ利用してみましょう。
介護職は中卒でも問題なし
介護職は、中卒でも問題なく就職できます。
無資格・未経験でも挑戦できる業界なので、中卒を気にせず、積極的に就職活動を行ってください。
また、実務者研修と介護職員初任者研修、どちらにおいても学歴は関係なく、中卒でも取得可能です。
さらに、介護福祉士の受験資格も中卒は関係ありません。
介護業界は、努力と学び、経験や資格が重視される業界です。
中卒でも資格さえ取得すれば、大卒と同額程度の給料を稼げます。
ぜひ今回の記事を参考に、実務者研修を修了し、中卒からのキャリアアップを目指してください。