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介護離職で再就職は難しい?その理由から就職するためのポイント

介護 離職 再 就職

介護離職で今後の働き方に悩んでいませんか?

この記事では「介護離職からの再就職」について解説します。

結論、介護離職した方には、介護職をおすすめします。

介護職ならブランク・年齢・経験不問とされている求人が多いので、再就職しやすいです。

介護離職者数や再就職率をまとめたので、ぜひ参考にしてください。

その他に「介護離職者から再就職が難しい理由」「再就職するためのポイント」についても解説します。

ぜひこの記事を参考に、再就職を目指してください。

また「介護職面接の質問内容と回答例」について知りたい方は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてくださいね。

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介護離職とは

介護離職とは

介護離職とは、家族の介護のために仕事を辞めることです。

家族の介護は付きっきりで行うため、仕事との両立が難しくなってしまいます。

とくに残業や夜勤のある仕事では、介護との両立が難しいでしょう。

近年この介護離職は大きな問題となっており、収入が減ってしまい、生活が困難になる方は増えています。

もちろん介護離職をした後に再就職する方もいますが、介護に理解のある企業を選ばなければ、再度離職につながってしまうのです。

介護離職者数の推移

介護離職者は、2006年から2017年にかけてどんどん増えています。

大和総研「介護離職の現状と課題」では、以下のようなデータが発表されました。

年度 介護離職者
2006年~2010年 約0.7%(約5万人)
2011年 約0.8%(約6万人)
2012年 約0.9%(約7万人)
2013年以降 約1.2%(約9万人)

介護離職者は年々増えている現状です。

とくに2013年からは急増しています。

日本は少子高齢化となっているため、今後も介護離職者は増えるでしょう。

介護開始から離職するまでの期間は約6ヶ月

介護開始から離職するまでの期間は約6ヶ月

介護のために離職するといっても、介護開始後、すぐに会社を辞めるわけではありません。

多くの人は、介護が始まってから仕事との両立を考えます。

しかし、やはり介護と仕事の両立は難しく、数ヶ月後には仕事を辞めてしまう方が多いです。

厚生労働省の「仕事と介護の両立に関する労働者アンケート調査」では、以下のようなデータが出ています。

期間 回答%
すぐ 10%
6ヶ月以下 20%
6ヶ月~1年以下 20%
1~2年以下 18%
2~5年以下 20%
無回答 12%

なかには2~5年と長く両立を続ける方もいますが、やはり両立は難しいようです。

介護離職の理由は「負担」

介護離職の理由は、介護者の負担がほとんどです。

厚生労働省の「仕事と介護の両立に関する労働者アンケート調査」では、離職理由として以下のような内容がありました。

  • 仕事と介護の両立が難しい職場……男性62.1%:女性62.7%
  • 自分の健康状態が悪化した……男性25.3%:女性32.8%
  • 介護に専念したかった……男性20.2%:女性22.8%

介護は大きな負担がかかり、自身の健康に関わってくる場合もあります。

そのため、仕事を辞めざるを得なくなってしまうのです。

介護離職後の再就職率

介護離職後の再就職率

介護離職後は、新たな再就職先を考えなければいけません。

介護だけの生活になってしまえば、経済的に苦しくなってしまいます。

そのため、介護離職後に再就職する方は多いです。

ただ、すべての人が再就職しているわけではなく、再就職をそもそも望んでいない人や再就職ができない人もいます。

以下で介護離職後の再就職に関する調査を紹介するので、参考にしてください。

  • 介護離職後の就職状況
  • 介護離職から再就職までの期間について

介護離職後の就職状況

介護離職後の就職状況の調査を見ると、ほぼ半数の方は介護離職後に正社員として働いています。

厚生労働省の「仕事と介護の両立に関する労働者アンケート調査」では、以下のようになりました。

  • 正社員……49.8%
  • 契約社員……6.2%
  • パート・アルバイト……10.2%
  • 派遣社員……1.3%
  • 仕事をしていない……24.5%
  • その他……7.9%

正社員として再就職をした方が半数いる一方で、仕事をしていない人も20%以上います。

介護離職から再就職までの期間について

介護離職から再就職までの期間について

介護離職から再就職をしている人は半数以上いますが、すぐに再就職できたわけではありません。

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査では、以下のようなデータが出ています。

1ヶ月未満 1~3ヶ月未満 3~6ヶ月未満 6ヶ月~1年未満 1年以上 わからない
男性 10.1% 13.5% 15.8% 11.7% 38.5% 10.3%
女性 4.5% 5.1% 11.5% 14.6% 52.2% 12.1%

男女共に、再就職までには1年以上かかっており、1ヶ月未満で再就職できた方は最も少ない数字です。

介護離職後の再就職は難しいと言えるでしょう。

介護離職で再就職が難しい理由

介護離職で再就職が難しい理由

結論から言えば、介護離職からの再就職は難しいと言えます。

介護と仕事の両立が難しい上にで、離職してから再就職までに期間が空いてしまうためです。

主な理由として、3つを挙げられます。

  • 年齢の壁
  • ブランク
  • 介護と両立が難しい

再就職の難しい理由として3つを挙げましたが、つまりはこれらの条件をクリアできる企業を探せば、再就職しやすいと言えるでしょう。

以下では、なぜそれぞれが理由としてあげられるのか、解説します。

年齢の壁

再就職でまず最初のハードルとなるのが、年齢です。

介護をする人のほとんどは、40代以上の中高年と言われています。

40代以上で再就職となれば、当然転職の幅は狭まるでしょう。

資格や特化したスキル、前職での管理職などを経験していれば見つかりやすいですが、とくにキャリアがない場合、再就職は難しいです。

年齢不問としているアルバイトやパートはありますが、就職の条件として40代以上では難しくなってしまうでしょう。

ブランク

ブランク

介護離職すると、職歴に空白ができてしまいます。

介護期間が長期に及べば、1年以上ブランクができることもあるでしょう。

あまりにもブランクが長いと、企業は不安要素と判断します。

また、ブランクが長ければ長いほど、本人自身も消極的になってしまうため、再就職が難しくなってしまうのです。

ブランク可としている求人もあるので、そのなかから適した職種を見つけるしかありません。

介護と両立が難しい

介護と両立して再就職先を見つけようとすると、なかなか条件と一致する企業は見つかりません。

介護と仕事を同時に行う場合、通勤距離や帰宅時間などを制限されてしまうため、求人の数が少なくなります。

また、企業側の介護に対する理解が低い場合、残業や休日出勤が難しいと、採用されにくいでしょう。

介護に対して理解があるかどうかは、実際に話してみなければわからない場合が多いです。

さまざまな企業情報をチェックしたり、介護に関する職種を探してみましょう。

介護離職から再就職を目指すポイント

介護離職から再就職を目指すポイント

介護離職から再就職は難しいですが、できないわけではありません。

しかし、ただ求人に応募するだけでは、就職できる可能性は低いでしょう。

再就職を目指すなら、以下のポイントをおさえておくと良いです。

  • 資格を取得しておく
  • スキルや経験を把握しておく
  • 介護施設を利用する
  • 介護に理解のある企業を探す
  • 自治体の取り組みを確認する

いずれかを行っておけば、介護離職からの再就職が有利になるでしょう。

なぜそれぞれが大事なのか、以下で解説します。

資格を取得しておく

介護離職で少しでも家での時間があるなら、資格を取得しておきましょう。

なんらかの資格があれば、再就職の際に有利です。

最近では、通信講座で取得できる資格も多いので、隙間時間で資格取得を目指せます。

資格によってはスクーリングが必要なものもあるので、スクーリングのない資格を見つけてみましょう。

もちろんどんな資格でも取得しておけば良いわけではないので、目的や再就職したい職種に合わせた資格を検討してください。

スキルや経験を把握しておく

スキルや経験を把握しておく

自分に合った職種を探すためや面接を有利に進めるために、スキルや経験を把握しておきましょう。

前職で身につけているスキルがあれば、企業にとって欲しい人材として扱われる可能性があります。

また、前職で特別な経験をしていなくても、介護期間で培ったスキルが役立つこともあるので、一度整理して書き出してみてください。

自身の強みをアピールできるのは「自分を客観視できている」と、良い印象を当たられます。

介護施設を利用する

家族の介護でどうしても勤務時間が制限されてしまう場合は、介護施設を利用しましょう。

デイサービスやホームヘルパーを利用すれば、勤務時間だけでも家族の面倒を見てもらえます。

もし施設を利用するのが難しい場合は、他の家族や親せきを頼ってみるのも良いでしょう。

身内であれば、残業になった場合でも対応してくれる可能性が高いです。

再就職を考えているなら、まず介護体制を整え、働ける環境を作っておきましょう。

介護に理解のある企業を探す

介護に理解のある企業を探す

介護をしながら再就職先を探すなら、介護に理解のある企業を探しましょう。

近年では、介護に理解のある企業は増えています。

たとえば、介護休暇や看護休暇、テレワーク制度が整っている企業であれば、介護と仕事の両立がしやすいです。

また、制度が記載されていなくとも、介護に理解のある企業は多くあるので、応募の電話の時点で「このような事情がある」と伝えておくと良いでしょう。

自治体の取り組みを確認する

市町村によって異なりますが、各自治体では介護離職を防ぐための対策を行っている場合があります。

厚生労働省では、介護離職ゼロにする対策として、以下の発表をしていました。

■介護に取り組む家族が介護休業・介護休暇を取得しやすい職場環境の整備
・介護休業93日を分割取得できるよう制度見直しを検討。
・介護休暇についてもより柔軟に取得可能となるよう制度見直しを検討。
・介護休業給付水準の引上げを検討(40%→67%)。

引用:厚生労働省

自治体も介護離職をおさえるため、さまざまな取り組みを行っているので、一度お住まいの自治体の取り組みを確認してみてください。

介護離職をした人に介護職をおすすめする理由

介護離職をした人に介護職をおすすめする理由

介護離職をした人には、介護職をおすすめします。

なぜなら、介護の経験を活かせるためです。

介護離職でブランクが空いてしまった場合、他の職種に勤務するのはハードルが高いです。

しかし、介護職であれば、仕事をしていない期間はあるものの、介護をしている期間としてブランクはありません。

また、施設によって異なりますが、働き方も柔軟に対応してくれるでしょう。

以下では、介護職をおすすめする理由3つを解説します。

  • 介護の経験を活かせる(家族の介護に活かせる)
  • 介護に理解がある
  • 募集事項が厳しくない

介護離職からの再就職を検討しているなら、ぜひ介護職を検討してみてください。

介護の経験を活かせる(家族の介護に活かせる)

介護職への再就職は、自身の介護の経験を活かせます。

仕事としては未経験でも、自身の生活の経験を活かせる業界なので、優遇される可能性は高いです。

反対に、介護職で勤務すれば、家族の介護に技術を活かせます。

介護施設には介護の知識豊富な先輩がたくさん働いているので、家族の介護に関する悩みを相談しやすいでしょう。

介護職であれば、プライベートを仕事に、仕事をプライベートに活かせます。

介護に理解がある

介護に理解がある

介護職で働く方は、介護の大変さを知っています。

そのため、家族の介護に対して理解してくれやすいです。

もちろん施設によって残業や夜勤など発生することはありますが、家族の介護があると伝えておけば、無理な働き方は強いられないでしょう。

ただし、介護業界は深刻な人手不足のため、デメリットになる場合もありますが、一定の理解や折り合いをつけてくれる可能性は高いです。

応募前に一度相談してみましょう。

募集事項が厳しくない

介護職の募集要項は、厳しくない場所が多いです。

そのため、ブランクがあったり介護職未経験の方でも働けます。

介護求人サイト「ジョブメドレー」で「無資格・未経験・年齢不問」の求人を調査した結果、7,963件の求人が見つかりました(2021年8月現在)。

正社員になれば、18万円前後~25万円前後の給与です。

経験しながら技術を覚えていける職種なので、年齢やブランク、資格の不安がある方でも働けます。

介護の経験を活かした再就職

介護の経験を活かした再就職

介護離職で再就職を考えているなら、介護職をおすすめします。

介護の経験はスキルとして再就職に活かせますし、未経験・無資格の募集も多いです。

介護離職からの再就職は難しいと言われていますが、介護業界であれば比較的早い段階で就職できるでしょう。

再就職先に悩んでいる方は、ぜひ介護職を検討してみてください。

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