介護 転職

介護資格資格なし・未経験でも転職可能!無資格者の給与はいくら?

「介護の仕事がしたいけど、資格がなくても雇ってもらえるだろうか」

と不安に思っている人が多いのではないでしょうか。

結論からいうと、未経験・無資格であっても介護業界に転職可能です。

介護業界は慢性的な人手不足なため、多くの人材を求めています。

この記事では、未経験・無資格者の介護業務内容や給与、転職のポイントを解説しています。

介護業界に転職したいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。

介護資格がなくても介護職に転職できる

「介護の仕事は資格がなくても従事できるんだろうか?」

と疑問に思っている人もいるでしょう。

結論からいうと、介護の仕事は資格がなくても従事できます

無資格でも介護職で働ける理由は、深刻な人手不足です。

介護業界は常に人手不足の状況にあり、少しでも多くの働き手を必要としています。

資格保持者のみに働き手を限定してしまうと、より人手不足が進み、安定したサービスを提供できません。

実際に国主体で介護士の収入安定を図る施策が実施されるなど、人材確保の取り組みを行っています

今後さらに介護サービスの需要が高まり、人材確保の流れが続いていくでしょう。

「資格がないけど介護の仕事をしたい」と思っている人は、介護業界への転職を前向きに検討してみてくださいね。

無資格でも転職できる介護福祉施設

無資格でも介護の仕事ができることをお伝えしましたが、実際に就業できる施設はどんなものがあるでしょう?

無資格でも転職できる介護福祉施設は以下の通り

  • 特別養護老人ホーム(特老)
  • 介護老人保健施設(老健)
  • 有料老人ホーム(種類とサービスの違いを説明)
  • デイサービス(デイケア)
  • 訪問介護

それぞれの施設の特徴や傾向をくわしく解説していくので、転職時の参考にしてください。

特別養護老人ホーム(特老)

特別養護老人ホームは、自宅での生活が難しい高齢者向けの、公的介護施設です。

民間の介護施設に比べて安いため人気が高く、入居待ちが多いことで有名です。

しかし、入居条件が厳しく、要介護認定3を受けている人でないと入居できません。

要介護認定3の人は、一人で着替えることも難しく、入浴や排せつ介助が必要になります。

そのため、特別養護老人ホームでは、身体介助の割合が高い傾向にあります

介護老人保健施設(老健)

介護老人保健施設は、介護を要する高齢者の自立や自宅復帰を目指すための介護施設です。

利用者のニーズに応えるために、さまざまなサービスを提供しています。

介護老人保健施設のサービス内容は以下の通り。

  • 医師による医療ケア
  • 理学療法士や作業療法士によるリハビリ
  • 栄養管理
  • 身体介助
  • 在宅療養支援

入所するためには、要介護認定1以上を認定され、さらにリハビリが必要と判断される必要があります。

特定疾病に患い要介護認定を受けた場合は、40歳~64歳の人も入所可能です。

介護老人保健施設は、リハビリを行う介護施設なので、特別養護老人ホームに比べて身体介助の割合は少ないといえます

有料老人ホーム(種類とサービスの違いを説明)

有料老人ホームは、高齢者が過ごしやすい環境で、ニーズにあったサービスを提供する介護施設です。

有料老人ホームは3つの種類があり、それぞれ受けられるサービスが異なります。

【介護付き有料老人ホーム】
生活支援・身体介助・リハビリ・レクリエーション・食事管理

【住宅型有料老人ホーム】
生活支援・食事管理

【健康型有料老人ホーム】
家事のサポート・食事管理

介護付き有料老人ホームは、3種類のなかでもっとも身体介助の割合が高く、介護を必要とする高齢者向けの民間介護施設です。

一方住宅型有料老人ホームは、介護を必要としないが、身の回りの支援中心に行います。

健康型有料老人ホームでは、高齢者の健康寿命を延ばし、QOL(生活の質)を高めることが目的とされています。

住宅型・健康型有料老人ホームの入居者が介護認定された場合、介護を行える施設へ移動しなくてはいけません。

このように、1口に有料老人ホームといっても、種類によってサービス内容はさまざまです。

デイサービス・デイケア

デイサービス・デイケアは、日帰りで通うことを前提にした介護施設です。

どちらも高齢者のQOL(生活の質)を高めることが目的とされていますが、以下のような違いがあります。

【デイサービス】
日常生活の支援

【デイケア】
医療ケアやリハビリに特化

デイケアやデイサービスでは、日常生活の支援として、食事や入浴の介助やレクリエーションを行います。

さらにデイケアでは、生活機能向上のための機能訓練や、健康チェック、住宅改修、福祉用具のアドバイスも行っています。

デイサービスよりもデイケアの方が、身体介助は多めです。

訪問介護

訪問介護は、利用者の自宅に訪問し、身体介助や生活支援を行うサービスです。

要支援や要介護認定を受けた高齢者が、自宅で生活をできるようにサポートをします

訪問介護のサービス内容は以下の通り。

  • 食事・排せつ・歩行・入浴・移乗・更衣・移動介助
  • 体位変換
  • 清拭
  • 食事準備
  • 掃除
  • 洗濯

訪問介護では、あらゆる生活支援や身体介助を行います。

ただし、医療行為や生活に差し支えがない作業は行えません

介護職未経験・無資格者が介護業界でできることって?7つの仕事内容

資格がなくても働ける介護業界ですが、無資格者が行える業務は限られています

無資格者が行える業務は以下の通り。

  • 生活援助
  • 身体介護業務のサポート
  • 送迎業務
  • 介護事務
  • 雑務

無資格者は、有資格者から指示を受け、業務を追行する必要があります

業務内容をさらにくわしく解説していくので、無資格で介護業界に転職を考えている人は、参考にしてみてください。

生活援助

生活支援は、利用者さんの日常サポートのことです

配膳や下膳、掃除、洗濯、ベッドメイキングなどが中心なので、介護経験がなくても行えます

施設によっては、買い出しやレクリエーションが含まれることもあるようです。

身体介護業務のサポート

身体介護業務のサポートは、有資格者の指導のもと、利用者さんの身体介護を行います

食事介助をはじめ、入浴介助、排せつ介助、更衣介助・移乗介助など、直接利用者さんの身体に触れるため、ある程度のスキルや知識が必要です。

また、無資格者がこの業務を行えるのは、介護施設の中でのみとなっています。

無資格者は、介護施設外で身体介護業務を行えません。

送迎業務

送迎業務は、デイケアやデイサービスなど、通所の介護施設で利用者さんの送迎を行う業務です。

施設によっては、送迎業務専門のドライバーを雇う施設もありますが、小さい施設などでは介護士が担当します。

普通自動車免許がある人なら、資格の有無を問わず携われます

介護事務

介護事務は、介護報酬の請求や、電話・来客対応、備品の発注などの事務作業全般に携わります

無資格で行える業務ですが、介護報酬や介護保険に対する知識がなくてはいけません。

無資格者・未経験者向けの求人も多く出ています

雑務

雑務では、施設内の清掃や備品の整理、季節のお便り作成など、施設運営に関するさまざまな業務を行います

忙しい介護福祉士に変わって、無資格者が担当するケースが多いです。

ほかの業務と同時進行で携わることになるため、タスク管理が重要になります

無資格者が行うと違法になる業務

これまでは、無資格者が携わる業務について紹介してきました。

実は、無資格者が行うと違法になる業務も存在します

無資格者が行うと違法になる業務は以下の通り。

  • 身体介護
  • 医療ケア

これらの業務は、業務に対応する資格を保持している人しか行えません。

くわしく説明していくので、転職後はこれに反さないよう注意してください。

身体介護

無資格者が身体介護をするときは、介護福祉士による指導を受けながら行う必要があります

そのため、無資格者がメインとなって身体介護を行うのは、違法行為です

一人で利用者さんの身体介護を行う場合は、介護職員初任者研修以上の資格を取得する必要があります。

もしもこれに反して身体介護を行い、利用者さんにケガをさせてしまうと「15年以下の懲役または50万円以下の罰金」が下されます。

無資格で身体介護を行う際は、十分注意することが大切です。

医療ケア

インスリン注射や摘便、床ずれの処置は、医療行為となり無資格者は行えません

もしこれらの行為を無資格者が行うと、違法行為となり「3年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金」が課せられます。

上記は一部例外があり、医療ケアに関する研修を受けた人は、以下の医療行為の実施が認められています

  • 喀痰吸引
  • 経管栄養

ただし、医療・介護の連携が取れていて、本人とそのご家族の了承を得られているときに限ります。

また、一部介護士が行っても良いとされる医療行為もあるので、覚えておきましょう。

介護士が行っても良い医療行為は以下の通り。

  • 耳掃除
  • 爪切り
  • 口腔ケア
  • カテーテルの準備・体位の保持
  • ストーマのパウチに溜まった排泄物の除去
  • 市販の浣腸による浣腸

ただし、介護士が行えるのは特定の疾患がない場合や、利用者の身体に直接触れない処置に限られます。

基本的に無資格者は、医療行為ができないものと覚えておきましょう。

介護資格なし・介護職未経験の年収や手取り

実際に働くとなると、お給料について気になりますよね。

常勤介護士で無資格の場合の給与は、平均年収は3,311,040円、月の手取りにして231,498円程度です。

介護士の給与は年々十上昇傾向にあるため、今後より高くなる可能性があります。

また、資格を取得するとその分給与が上がるため、介護職として働くなら、後々上位資格取得を目指すのがおすすめです。

資格別の月収を書きの表にまとめたので、参考にしてみてください。

無資格 275,920円
介護職員初任者研修 301,210円
実務者研修 303,230円
介護福祉士 329,250円

上位資格を保持している介護福祉士と無資格者の給料差の給料差は5万円程度

介護入門の資格に位置ずけられている介護職員初任者研修取得者の給料と比較しても、3万円の差があります

介護職員初任者研修の資格であれば、介護未経験者でも3か月程度で取得できるので、より良い条件で働きたい人は、資格取得を目指してみましょう。

未経験・無資格で介護職へ転職するメリット

ここまで無資格・介護未経験者の携われる業務や給与について紹介しました。

「肉体労働が多い割にあまり給料も高くないし、どうしようかな」と悩んでいる人もいるでしょう。

そこで、無資格・未経験の状態で介護職へ転職するメリットを紹介します

未経験・無資格で介護職へ転職すると、以下のようなメリットがあります。

  • 介護職未経験や無資格者歓迎のパート・アルバイト求人が豊富
  • 未経験から正社員を目指せる
  • キャリアアップを目指せる

介護業界は求人件数が豊富なため、比較的容易に転職できるでしょう。

また、未経験から正社員を目指せるため、転職先に最適です。

介護・福祉業界はキャリアプランが明確で、働きながら資格を取得ができるため、キャリアアップしたい人におすすめです

未経験・無資格で介護職へ転職するデメリット

次に、未経験・無資格で介護業界へ転職するデメリットを紹介します

メリット・デメリットを比較して、自分にとっていい転職先になるか考えてみてください。

未経験・無資格で介護職へ転職すると、以下のようなデメリットがあります。

  • 給料が安い
  • 携われない業務が多い
  • 精神的・体力的負担が大きい

介護業界は、他業界に比べて給料が安く、肉体労働が多いのが特徴。

そのため、精神的・体力的に見合わないと感じる人も少なくありません。

また、無資格の場合携われない業務も多いため、早期キャリアアップを求められます

資格がない状態からキャリアアップを目指すには

介護業界に転職したら、キャリアアップしてより良い条件で働きたいですよね。

無資格の状態からのキャリアアップは、2通りあります

  • 資格を取得する
  • 役職を目指す

王道なのは、資格を取得してキャリアアップする方法

介護職員初任者研修を取得した後、介護福祉士実務者研修を取得し、最終的に介護福祉士を目指します。

この流れで資格を取得することで、確実にキャリアアップできます。

もう1つが事業所内での役職を目指す方法

施設長や経営者になれば、資格取得せずにキャリアアップができます。

ただし、施設長などの役職は、人柄や普段の勤務態度など、さまざまな角度から判断され任命されるため、茨の道ともいえるでしょう。

順当にキャリアアップを目指すなら、資格の取得がおすすめです。

下記の記事では,介護資格について紹介しています。

資格取得を目指す人は、参考にしてみてください。

介護資格の取り方一覧を紹介!おすすめの介護資格や難易度の一覧表

未経験・無資格から介護職へ転職を成功させるポイント

未経験・無資格から介護職へ転職する人は、うまく転職できるか不安に思うでしょう。

そこで、最後に介護職への転職成功ポイントを紹介します

介護職へ転職を成功させるポイントは以下の通り。

  • 志望動機を明確にする
  • 自己PRに力をいれる
  • 未経験者歓迎の求人に応募する
  • 資格取得制度のある事業者を選ぶ

まずは、なぜ未経験なのに介護業界への転職を希望しているのか、志望動機を明確にしましょう

志望動機を明確にすれば、その後の自己PRにもつながります。

自己PRでは、自分が得意なことや長所、経験したことを介護業界に絡めてみてください。

上記の点に気をつけると、スムーズに介護業界に転職できますよ。

資格なし・未経験でも介護業界で働ける!

この記事では、未経験で資格がなくても携われる介護業務や、給与について解説しました。

未経験からの転職は、不安も大きいですよね。

そんなときは、この記事のポイントを参考に転職活動をしてみてくださいね。

-介護 転職
-,

© 2024 介護資格と転職ガイド