「介護職員初任者研修って、もう少し安く受けられないの……?」
「介護職員初任者研修の費用に差があるのはなんで……?」
「介護職員初任者研修のほかに、安く受けられる資格はある?」
結論からいうと、介護職員初任者研修を安く受けるのは可能です。
しかしどのように介護職員初任者研修を安く受講できるのか、分からない人が多いのではないでしょうか?
そこで今回は、介護職員初任者研修を安く受講する方法やほかにおすすめな資格について解説します。
◆本記事の内容
- 介護職員初任者研修とは
- 介護職員初任者研修の費用について
- なぜ介護職員初任者研修の金額に差が出るの?
- 介護職員初任者研修の割引ってある?
- ほかに安い介護資格はある?
本記事を読むことで、介護職員初任者研修を受講することに迷っている人の金銭問題が解決できるでしょう。
ぜひ最後まで読んで、参考にしてみてください。
介護職員初任者研修とは
介護職員初任者研修とは、介護業界で取得する資格のなかで入門といわれているものです。
以前は「ヘルパー2級」がこれに該当していましたが、2022年現在は廃止されています。
そのためヘルパー2級の資格を取得済みの方は、新たに介護職員初任者研修を受けてできることを増やすのがおすすめです。
ちなみにヘルパー2級と介護職員初任者研修では、できることが異なります。
介護職員初任者研修の目的
介護の仕事は大きく「生活援助」と「身体介護」に分けられます。
介護職員初任者研修の資格があれば、訪問介護における「身体介護」の業務が可能です。
また介護実務者研修や介護福祉士などの資格を受験する際にも、介護職員初任者研修の受講が必須要素となります。
もちろん介護に関して、より深い知識を得るための勉強としても有用です。
生活援助
生活援助とは、直接利用者に触れることのないお手伝いのこと。
たとえば、以下のような業務が生活援助になります。
- 洗濯
- 掃除
- 料理
- 買い物代行(生活に必要なもの)
特に資格がなくてもできる業務であり、未経験で介護業界に入った場合は生活援助から始めます。
身体介護
身体介護とは、直接利用者に触れるお手伝いのこと。
たとえば、以下のような業務が身体介護になります。
- 食事介助
- 排泄介助
- 入浴介助
- 体位変換
介護職員初任者研修の資格を持っていることで、できるようになる業務です。
介護職員初任者研修のカリキュラム
介護職員初任者研修のカリキュラムは、以下の表にまとめています。
職務の理解 | 6時間 |
介護における尊厳の保持・自立支援 | 9時間 |
介護の基本 | 6時間 |
介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 9時間 |
介護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 |
老化の理解 | 6時間 |
認知症の理解 | 6時間 |
障害の理解 | 3時間 |
こころとからだの仕組みの生活技術 | 75時間 |
振り返り | 4時間 |
合計 | 130時間 |
これらすべてが必須科目で、スクールに通学するか一部在宅学習を選べます。
介護職員初任者研修を受けるメリットとは
ここからは、介護職員初任者研修を受けるメリットについて解説します。
介護職員初任者研修を受ける主なメリットは、以下の3つです。
- 活躍できる場所が増える
- 待遇アップの可能性がある
- 家族の介護にも使える
詳しく解説するので、参考にしてみてください。
活躍できる場所が増える
介護職員初任者研修を受けるメリット、1つ目は「活躍できる場所が増える」です。
たとえば介護職員初任者研修を取得していると、正社員採用がされやすくなります。
即戦力として見られるため、初めての転職などでも活躍場所を選べるでしょう。
待遇アップの可能性がある
介護職員初任者研修を受けるメリット、2つ目は「待遇アップの可能性がある」です。
介護業界では、資格に応じて基本給以外に手当がつきます。
介護職員初任者研修は月に5,000円ほどの手当がつくことが多いため、年間で60,000円ほど収入が上がるでしょう。
家族の介護にも使える
介護職員初任者研修を受けるメリット、3つ目は「家族の介護にも使える」です。
即戦力として扱われる介護職員初任者研修の取得者は、介護における最低限のことを授業で学びます。
将来、家族の介護などにも使えるスキルとなるでしょう。
介護職員初任者研修の費用について
ここからは、介護職員初任者研修の費用について解説します。
今回紹介するのは、以下の2つです。
- 介護職員初任者研修の費用相場
- 2022年時点で最安値の介護職員初任者研修スクール
詳しく解説するので、参考にしてみてください。
介護職員初任者研修の費用相場
まず介護職員初任者研修を受講するには、先述したとおり「通信+通学」か「通学」を選べます。
通学のみを選ぶ場合、教材費のほかに授業料や交通費などがかかるため費用が嵩むといえるでしょう。
地域やサポート体制によりますが、平均金額は4~10万円ほど。
受講料と教材費を別で請求しているスクールもあり、夜間コースなどがあればさらに費用は高くなります。
2022年時点で最安値の介護職員初任者研修スクール
2022年現在、最安値の介護職員初任者研修スクールは以下の3つです。
- スクール名受講料資料請求ワイズケアアカデミー:33,300円
- シティトラスト ケアスクール:35,000円
- カイスタカイゴスクール:38,978円
あまりにも安いと不安に感じるかもしれませんが、劣悪な内容だったり環境だったりすることはないので安心してください。
なぜ介護職員初任者研修の金額に差が出るの?
ここからは、なぜ介護職員初任者研修の金額に差が出るのかについて解説します。
- カリキュラムの日程や振り替え授業の数
- スクールの立地
- 人材の確保目的
詳しく解説するので、参考にしてみてください。
カリキュラムの日程や振り替え授業の数
介護職員初任者研修の金額に差が出る理由、1つ目は「カリキュラムの日程や振り替え授業の数」です。
スクールのなかには、逃した授業を受けなおすための振り替えを行います。
また土日、祝日や夜間に開講するスクールもあり、柔軟性が良いことで費用が向上してしまっていることが挙げられます。
スクールの立地
介護職員初任者研修の金額に差が出る理由、2つ目は「スクールの立地」です。
通いやすい立地にスクールを開講すると、当たり前ですが家賃代が大きくかかります。
スクールの立地が通いやすさに直結しますが、費用に反映されてしまうのは仕方ないといえるでしょう。
人材の確保目的
介護職員初任者研修の金額に差が出る理由、3つ目は「人材の確保目的」です。
介護職員初任者研修を受講した方を、運営会社の介護施設に入社させるという仕組みで安くできることも。
常に人材不足な介護業界なので、確保するために他社と比較して費用を安くするスクールがあります。
介護職員初任者研修の割引ってある?
つづいて、介護職員初任者研修に適用される割引について解説します。
今回紹介する介護職員初任者研修に適用される割引は、以下の5つです。
- 就職キャッシュバックキャンペーンを利用
- 職業訓練受講給付金を利用
- 雇用保険への加入済みなら教育訓練給付金
- 自治体が運用する介護職員研修受講支援事業
- 母子家庭に適用される自立支援教育訓練給付金制度
1つずつ、どのような割引なのか条件についても解説します。
就職キャッシュバックキャンペーンを利用
介護職員初任者研修に適用される割引、1つ目は「就職キャッシュバックキャンペーンを利用」です。
たとえば、以下のようなキャッシュバックがあります。
- 早期申し込み割引
- 紹介割引
- ペア割引
- 在校生・修了生割引
- 求職者割引
- 実務者研修とのセット割引
- 期間限定割引
- 説明会後入会割引
これはスクールによって用意している制度が異なるので、問い合わせてみましょう。
職業訓練受講給付金を利用
介護職員初任者研修に適用される割引、2つ目は「職業訓練受講給付金を利用」です。
職業訓練受講給付金は厚生労働省の実施制度で、生活の支援金として受給できます。
- 雇用保険を受給できない求職者(受給を終了した人を含む)
- ハローワークの職業訓練を受講
上記の2点を満たすことで、月額10万円と通所手当(上限額あり)が支給されます。
雇用保険への加入済みなら教育訓練給付金
介護職員初任者研修に適用される割引、3つ目は「雇用保険への加入済みなら教育訓練給付金」です。
指定の教育訓練施設に支払った、教育訓練経費の20%に相当する額がもらえます。
- 自分の受講する講座が教育訓練給付の指定講座である
- 雇用保険に継続して3年以上(初めて利用する人は1年以上)加入
詳しい対象者については、ハローワークで確認ができます。
支給される金額については「上限10万円・4千円を超えない場合は支給されない」ため、10万円以上の講座を受講した場合でも上限は10万円です。
自治体が運用する介護職員研修受講支援事業
介護職員初任者研修に適用される割引、4つ目は「自治体が運用する介護職員研修受講支援事業」です。
手続きにはスクールに支払った金額の領収書などが必要となり、申請も早めに行うのが必須。
なかには介護業界に携わっている証明ができることや、市税の滞納がないことが需給条件になるところもあります。
自分の住んでいる地域によって補助金の額が大きいことも考えられるので、自治体などに確認してみてください。
母子家庭に適用される自立支援教育訓練給付金制度
介護職員初任者研修に適用される割引、5つ目は「母子家庭に適用される自立支援教育訓練給付金制度」です。
給付額は、上限支給額は10万円となり20%が戻ってきます。
- 20歳未満の子どもを扶養している
- 児童扶養手当の支給を受けているか又は同様の所得水準にあること
- 雇用保険法による教育訓練給付の受給資格を有していないこと
- 就業経験・技能・資格の取得状況や現在の労働市場などを考慮し、当該教育訓練が適した職に就くために必須であると認定
上記すべてに該当する場合、母子家庭に適用される自立支援教育訓練給付金制度が支給されます。
ほかに安い介護資格はある?
さいごに、介護職員初任者研修のほかに安く受けられる資格を紹介します。
今回紹介するのは介護職員初任者研修以外の資格も通学も必要ない、以下の2つです。
- 介護福祉士実務者研修
- 介護事務
詳しく解説するので、参考にしてみてください。
介護福祉士実務者研修
介護職員初任者研修のほかに安く受けられる資格、1つ目は「介護福祉士実務者研修」です。
介護職員初任者研修の資格を得たらつぎに受ける資格ともいわれており、受講費用は10~20万円程度かかります。
また介護福祉士実務者研修を受講すると、サービス管理責任者にもなれます。
介護士としてのキャリアが広がるので、業界を継続する意思があるなら介護福祉士実務者研修まで受講しておきましょう。
介護事務
介護職員初任者研修のほかに安く受けられる資格、2つ目は「介護事務」です。
介護事務のスクールに通うなら4~7万円程度かかりますが、通信講座ならさらに安く済みます。
また介護事務の資格受験にかかる費用は2~8千円なので、全体的に安く資格取得が可能です。
介護事務は複数の民間資格が存在するので、自分にあった方法で取得してみてください。
まとめ
今回は、介護職員初任者研修を安く受講する方法やほかにおすすめな資格について解説しました。
ここで、本記事のおさらいをしていきましょう。
1.介護職員初任者研修とは「介護業界で取得する資格のなかで入門といわれているもの」
2.介護職員初任者研修の費用は「平均4~10万円ほど」
- スクール名受講料資料請求ワイズケアアカデミー:33,300円
- シティトラスト ケアスクール:35,000円
- カイスタカイゴスクール:38,978円
3.なぜ介護職員初任者研修の金額に差が出るの?
- カリキュラムの日程や振り替え授業の数
- スクールの立地
- 人材の確保目的
4.介護職員初任者研修の割引ってある?
- 就職キャッシュバックキャンペーンを利用
- 職業訓練受講給付金を利用
- 雇用保険への加入済みなら教育訓練給付金
- 自治体が運用する介護職員研修受講支援事業
- 母子家庭に適用される自立支援教育訓練給付金制度
5.ほかに安い介護資格はある?
- 介護福祉士実務者研修:10~20万円
- 介護事務:4~7万円+2~8千円
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