介護資格には未経験者向けの資格から、難関の国家資格まで様々な種類があります。
介護業界に興味のある人は、どんな資格があるのか分かりづらいという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、介護の仕事に役立つ資格の一覧や、介護資格の取り方について解説していきます。
介護業界を目指す人にとって、介護資格はキャリアアップに大いに役立つものです。
介護資格をとるには?おすすめの介護資格は?
介護資格の勉強をすることで、介護業界に必要な知識やスキルを体系的に学べます。
また、介護資格を持っていると転職活動やキャリアアップに役立てられるでしょう。
介護資格の一覧や、おすすめの介護資格について紹介します。
主要な介護資格には以下が挙げられます。
- 介護福祉士
- 初任者研修(旧ホームヘルパー2級)
- 実務者研修(旧ホームヘルパー1級)
- ケアマネージャー(介護支援専門員)
これらの資格の難易度は以下の通りです。
(※介護職員初任者研修および介護福祉士実務者研修は研修資格であり、各スクールで所定の終了試験が必要であるため、合格率は明記していません)
資格名称 | おすすめ度 | 難易度 | 合格率 |
介護福祉士 | ★★★★★ | ★★★★☆ | 60~70% |
介護職員初任者研修 (ホームヘルパー2級) |
★★★★★ | ★★☆☆☆ | ※ |
介護福祉士実務者研修 (ホームヘルパー1級) |
★★★★★ | ★★★☆☆ | ※ |
ケアマネジャー (介護専門員) |
★★★★★ | ★★★★★ | 15~20% |
これらの資格は介護業界の登竜門ともいえる資格で、介護業界でキャリアアップするためには必須の資格といえるでしょう。
それぞれの資格について、難易度や勉強内容などを紹介します。
介護福祉士の取り方
介護福祉士の取り方:年に1度行われる介護福祉士国家試験に合格する。
介護福祉士は介護業界で唯一の国家資格です。
国家資格とは、国が公式に認定している資格とのことで、いわば国が認めた一流の介護士といえるでしょう。
介護福祉士の取り方は、介護福祉士国家試験に合格することが必要です。
詳細については、以下の記事も合わせてご確認ください。
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介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)の取り方
初任者研修の取り方:所定のスクールで初任者研修を受講し、修了試験に合格する。
介護職員初任者研修(以下、初任者研修)は介護資格の入門に位置づけられる資格で、介護の仕事に関する初歩的に関する知識や技能を身に着けられます。
旧ホームヘルパー2級といい、2014年から現在の「介護職員初任者研修」という名称に改めています。
初任者研修の取り方は、所定のスクールで初任者研修を受講して、修了試験に合格することが必要です。
初任者研修のカリキュラムは以下の通り、合計で130時間となっています。
科目 | 時間 |
職務の理解 | 6時間 |
介護における尊厳の保持・自立支援 | 9時間 |
介護の基本 | 6時間 |
介護・福祉サービスの理解と医療との連携 | 9時間 |
介護におけるコミュニケーション技術 | 6時間 |
老化の理解 | 6時間 |
認知症の理解 | 6時間 |
障害の理解 | 3時間 |
こころとからだのしくみと生活支援技術 | 75時間 |
振り返り | 4時間 |
合計 | 130時間 |
初任者研修を取るには
初任者研修は入門資格であるため、難易度としては易しめになっています。
修了試験は基本的に受講者はほぼ全員が合格できる内容です。
初任者研修を取るには所定の資格スクールに通う必要があります。
詳細については、以下の記事も合わせてご確認ください。
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介護福祉士実務者研修(旧ホームヘルパー1級)の取り方
実務者研修の取り方:所定のスクールで実務者研修を受講し、修了試験に合格する。
介護福祉士実務者研修(以下、実務者研修)は介護に関する応用的な知識や技能を身に着けられます。
旧名をホームヘルパー1級といい、2014年から現在の「介護福祉士実務者研修」という名称に改めています。
実務者研修の取り方は、初任者研修と同じく所定のスクールで実務者研修を受講して、修了試験に合格することが必要です。
実務者研修のカリキュラムは以下の通り、計450時間となっています。
このうち、初任者研修を持っている人は130時間のカリキュラムをスキップできます。
科目 | 時間 | 初任者研修 |
人間の尊厳と自立 | 5 | 〇 |
社会の理解I | 5 | 〇 |
社会の理解II | 30 | |
介護の基本I | 10 | 〇 |
介護の基本II | 20 | |
コミュニケーション技術 | 20 | |
生活支援技術I | 20 | 〇 |
生活支援技術II | 30 | 〇 |
介護過程I | 20 | 〇 |
介護過程II | 25 | |
介護過程III(スクーリング) | 45 | |
発達と老化の理解I | 10 | |
発達と老化の理解II | 20 | |
認知症の理解I | 10 | 〇 |
認知症の理解II | 20 | |
障害の理解I | 10 | 〇 |
障害の理解II | 20 | |
こころとからのしくみI | 20 | 〇 |
こころとからのしくみII | 60 | |
医療的ケア | 50 | |
合計 | 450 |
実務者研修を取るには
実務者研修の難易度は、基本的に受講者はほぼ全員が取得できる内容です。
合計450時間と、勉強量が多いため長期間の学習が必要となります。
実務者研修の資格は介護福祉士を受験するために必要な条件ともなっており、介護福祉士を目指す方は必須の資格です。
ケアマネージャー(介護支援専門員)の取り方
ケアマネージャーの取り方:各都道府県が実施する介護支援専門員実務研修受講試験に合格する
ケアマネージャー(介護支援専門員)は介護サービスを提供するためのケアプランを作成する資格です。
適切なサービスを提供できるよう、高度な知識や経験に基づきながら利用者に配慮したケアプランを提供する役割です。。
介護支援専門員とは、介護保険法に基づき、要介護者や要支援者が自立した日常生活を営むための援助をし、そのために必要な専門的知識や技術を備え、介護支援専門員証の交付を受けた者をいいます。
介護支援専門員は、要介護者や要支援者からの相談に応じ、相談者の心身の状況等に応じた適切な介護保険サービスが利用できるよう、市町村、サービス提供事業者、介護保険施設等との連絡調整等を行います。(介護保険法第7条第5項)
ケアマネージャーになるには
ケアマネージャーになるには介護福祉士などの国家資格が必要となるなど、介護業界について相応の経験と知識が必要です。
合格率も例年15~20%と難関となっています。
試験を実施する運営団体は都道府県ごとに異なっており、勤務地あるいは住所が所属する都道府県で受験します。
ケアマネージャーの試験内容については、以下の記事を合わせてご確認ください。
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専門スキルを活かした介護資格
専門スキル、例えば事務スキルなどを活かした介護資格には以下があります。
- 介護事務(ケアクラーク)
- 認知症ケア専門士
- 認知症介護基礎研修
- レクリエーション介護士
ケアクラーク
ケアクラーク技能検定試験は介護事務の技能を認定する資格です。
試験に合格すると「ケアクラーク」の称号が与えられ、介護事務のスキルを証明できます。
試験内容は介護報酬請求事務など、介護に関わる専門知識を必要とするものです。
介護事務業務の従事者として必要な社会福祉制度や介護報酬請求事務などに関する知識と技能のレベルを評価、認定することによって、その職業能力の向上と社会的経済的地位の向上に資することを目的としています。
ケアクラークの資格の取り方
ケアクラークの資格を取るには、年に3度行われる試験に合格する必要があります。
試験は学科と実技に分かれ、在宅で行われます。
出題内容としては、学科試験は介護事務知識を問うものであり、選択式の問題です。
実技試験は介護報酬請求事務および介護給付費明細書作成を行い、技能を問います。
認知症ケア専門士
認知症ケア専門士は認知症ケアに関する知識やスキルを身に着けられる資格です。
認知症について正しい知識を身に着けることで、認知症の要介護者に対して正しい対応を行えるようになります。
本資格は,一般社団法人日本認知症ケア学会が認定する更新制の資格で,認知症介護従事者の自己研鑚および生涯学習の機会提供を目的に設けられた資格です。
本試験を通じて養成された「認知症ケア専門士」が認知症の人ならびに家族に対して,高い知識と技能に基づくサービスを提供することは,わが国の保険・福祉に大きく貢献されることが期待されます。
認知症ケア専門士の取り方
認知症ケア専門士の受験資格は過去10年間で3年以上の認知症ケアの実務経験を有する人です。
試験は第1次試験がWEB試験で行われ、第2次試験が論述試験となっています。
合格者は所定の研修を経て認知症ケア専門士として登録できます。
認知症介護基礎研修
認知症介護基礎研修は認知症介護の質的向上を目指すための資格です。
試験はeラーニングで行われます。
基礎研修のほか、認知症介護に関して以下の研修を受けられます。
- 認知症介護基礎研修
- 認知症介護実践者研修
- 認知症介護実践リーダー研修
- 認知症対応型サービス事業管理者研修
- 小規模多機能型サービス等計画作成担当者研修
- 認知症対応型サービス事業開設者研修
- 認知症介護指導者養成研修
各都道府県が開催している研修であり、介護士のスキル向上に役立つ研修資格です。
認知症ケアの初任者として、業務を遂行する上で最低限の知識・技術とそれを実践する際の考え方を身に付け、チームアプローチに参画する一員として基本的なサービス提供を行うことができるようにする。
また、研修修了後は、自らが提供したサービスの内容や結果について、同僚やチームリーダー等に、適切に説明・報告できることを目指す。
レクリエーション介護士
レクリエーション介護士はレクリエーションを通じて介護の質向上を目指す資格です。
自分の趣味や好みを活かしたレクリエーションによって、高齢者の方とコミュニケーションを活発にします。
試験には2級と1級があり、身に着けた知識は介護の現場で実際に役立てられます。
自分の趣味・特技を活かしながら、アイデアや着眼点によって、高齢者に喜ばれるレクリエーションを学べる資格です。
レクリエーション介護士の取り方
レクリエーション介護士には以下の3つ取得方法があります。
- 通信講座(ユーキャン)
- 通学講座
- 団体研修
介護資格をとるなら資格サービスがおすすめ!
介護資格を取得するには資格サービスの利用がおすすめです。
特に、初任者研修や実務者研修といった研修資格は所定のスクールに通うことが必須となっており、スクール選びが必須となります。
ここからは、介護資格を取得するためにおすすめの資格サービスや資格スクールを紹介していきます。
自分の通いやすい資格スクールを探して、介護資格を取るのに役立ててください。
シカトル
シカトルは介護資格専門の資格スクール。
資格スクールの資料を取り寄せて自分に合った資格スクールを探せます。
使い方は簡単で、希望の資格と地域をチェックするだけ。
例えば、初任者研修の取得を目指している方は、近くのスクールで初任者研修を開講している講座の資料を取り寄せられます。
シカトルの詳しい使い方やサービス内容、口コミなどについては以下の記事をご参照ください。
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ニチイのまなびネット
ニチイのまなびネットは医療と介護を専門にした資格スクールです。
ニチイは45年以上の実績がある老舗の介護事業所で、長年のノウハウを活用したカリキュラムが好評です。
200万人を超える修了生が介護の現場で活躍しているため、学んだことを現場で活かせます。
無料サポートが充実しているなど、安心した環境で介護資格を取得できます。
三幸福祉カレッジ
三幸福祉カレッジは介護の資格取得に特化した介護スクール。
初任者研修や実務者研修の講座が充実しており、介護資格を学びたい方におすすめです。
三幸福祉カレッジの「三幸」とは、利用者の幸せ、介護者の幸せ、介護現場の幸せと3つの幸せを表しています。
介護現場に即したカリキュラム作りで、現場で活用できる介護ノウハウを学べます。
介護資格をとって介護の専門知識を身に着けよう!
おすすめの介護資格について紹介しました。
資格を持っていれば介護の業務に役立てられるものです。
以下の資格は介護の仕事について体系的に学べるため、取得者も多く人気の資格となっています。
- 介護福祉士
- 初任者研修(旧ホームヘルパー2級)
- 実務者研修(旧ホームヘルパー1級)
- ケアマネージャー(介護支援専門員)
介護資格をとって、介護のキャリアアップに役立ててください!