介護福祉士になるにはどうすればいい?
介護福祉士は介護資格で唯一の国家資格ですが、受験にはどういう条件や知識が必要でしょうか?
この記事では、介護福祉士になるための受験ルートや、必要な勉強、資格について解説していきます。
介護福祉士の資格をとって、充実の介護ライフを歩んでください!
介護業界で唯一の国家資格!
介護福祉士は介護業界で唯一の国家資格!
国家資格ということで多くの介護従事者が目指している資格であり、社会的な信用も高い資格となっています。
介護福祉士とは
介護福祉士は「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づいた国家資格であり、社会福祉の増進に寄与することを目的とした資格です。
介護福祉士国家試験では、介護福祉士として必要な知識および技能について行います。
唯一の国家資格!
介護福祉士は唯一の国家資格!
国家資格とは、法律によって国が定めた資格であり、いわば国のお墨付きともいえる資格です。
国が認めた資格ということもあり、様々な場面で有効活用できるでしょう。
資格は何に役立つ?
資格を持っていれば、キャリアアップに役立てられます。
資格があることで、様々な業務にチャレンジできます。
例えば、サービス提供責任者の仕事をするには実務者研修を取得していることが求められるなど、資格を持っていることでチャレンジできる業務の領域が広がるのです。
その他、資格を持っていることで相当な介護知識を持った人材できることをアピール可能です。
転職活動などにおいては、資格をアピールすることで好条件の求人にチャレンジできるでしょう。
介護福祉へのルートを比較!
介護福祉士になるにはどのようなことが必要でしょうか?
介護福祉士試験は誰でも受けられる試験ではなく、一定の受験資格が求められます。
介護福祉を受験するためのルートは4つあります。
EPAルートなど、介護福祉の人材を幅広く活用するためのルートがあるのも特徴的です。
4つの受験ルート
介護福祉士の受験資格には4つの受験ルートがあります。
以下は、介護福祉士を受験するためのルート一覧です。
養成施設や福祉系高校などの教育機関で教育を受けると、
- 養成施設ルート
- 実務経験ルート
- 福祉系高校ルート
- 経済連携協定(EPA)ルート
参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター『介護福祉士国家試験 受験資格ルート図』
養成施設ルート
「養成施設ルート」は所定の養成施設を卒業することで介護福祉士の受験資格を得られます。
介護福祉士の養成施設は全国各地に数百ヵ所あります。
それぞれ、最寄の養成施設に資料請求をして介護福祉士になるための準備を進めましょう。
東京都の介護福祉士養成施設の一例
学校名 | 課程名 |
東京福祉専門学校 | 介護福祉科 |
東京YWCA専門学校 | 社会福祉専門課程社会福祉科ケアワークコース |
東京心理音楽療法福祉専門学校 | 介護福祉学科 |
淑徳短期大学 | 社会福祉学科介護福祉専攻 |
日本社会事業大学 | 社会福祉学部福祉援助学科介護福祉コース |
上智社会福祉専門学校 | 介護福祉士科 |
実技試験免除
養成施設ルートで教育を受けると、実技試験を免除されます。
施設内で十分な実技経験をしていると見なされるためです。
実務経験ルート
実務経験ルートでは、介護現場で働いている人が実務経験および研修資格を条件に受験できるルートです。
一定の実務経験および実務者研修が求められるので、介護業界のベテランとして挑めるルートでしょう。
従業期間・従事日数
実務経験ルートの要件を満たすためには、以下の条件を満たす必要があります。
実務に従事した期間および日数、所定の資格などを取得することが条件です。
従業期間・従事日数3年(1,095日以上)かつ従事日数540日以上+実務者研修(EPA介護福祉士候補者以外)
または
従業期間・従事日数3年(1,095日以上)かつ従事日数540日以上+介護職員基礎研修・喀痰吸引等研修
実技試験免除
実務者経験ルートでは、実務を既に行っていることが条件であり、実技試験は免除となります。
福祉系高校ルート
福祉系高校ルートでは、福祉系高校を卒業することで受験資格を満たせるルートです。
課程の都合により、平成20年度以前の入学者と平成21年度以降の入学者で取り扱いが違うので、注意してください。
平成20年度以前の入学者
平成20年度以前の入学者は受験申込時にコースを選べます。
「介護技術講習または介護過程・課程III」の講習を選択する場合、講習を受けることで実技試験が免除。
そうでない場合は、実技試験を受験することが必要です。
平成21年度以降の入学者
平成21年度以降の入学者は実技試験が免除されます。
特例高校
特例高校を卒業した後、9カ月以上の実務経験を経ることで受験資格を得られます。
特例高校は、以下のように定められています。
特例高校等
35単位福祉系高等学校卒業による受験 (平成21~25年度、28~30年度入学者)
34単位(専攻科)福祉系高等学校による受験(平成21~25年度、28~31年度入学者)
経済連携協定(EPA)ルート
経済連携協定(EPA)ルートはアジア圏の介護人材を活用するルートです。
経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)とは、貿易の自由化、人材の自由化を根本とする協定のこと。
アジア圏などの人材を介護人材として活躍する考え方です。
具体的な諸国としては、インドネシア人、フィリピン人及びベトナム人などです。
実務経験
EPA介護福祉士候補者は3年以上の実務経験を経ると介護福祉士の受験資格を得られます。
講習を受けるか、実技試験を受けるか選択可能です。
介護福祉士は難しい?
難関の国家資格である介護福祉士ですが、合格率は60%を超えることが多く、決して合格できない試験ではありません。
近年の合格率は70%前後を推移しており、しっかりと試験対策をすれば十分に合格できる試験といえるでしょう。
合格率は60~70%!
なお、過去の合格率は以下の通りとなっています。
近年5回は70%前後で推移しており、高めの合格率といえるでしょう。
ただし、簡単な試験というわけではなく、受験資格に厳しい要件が定められているため、受験者のレベル自体が高いという背景があります。
受験する際は、しっかりと試験対策をしたうえで試験に臨みましょう。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2021年 | 84,483 | 59,975 | 71.0% |
2020年 | 84,032 | 58,745 | 69.9% |
2019年 | 94,610 | 69,736 | 73.7% |
2018年 | 92,654 | 65,574 | 70.8% |
2017年 | 76,323 | 55,031 | 72.1% |
筆記試験と実技試験
介護福祉士の試験は筆記試験と実技試験に分かれます。
筆記試験では60%ほどの正解率で合格水準に達する内容です。
筆記試験に合格した人は実技試験に進めますが、一定の要件を満たせば免除となり、筆記試験の結果のみで合格が可能です。
筆記試験の内容
介護福祉士の試験は以下の11項目からなります。
介護や福祉に関する基本的な理解から、応用的な知識や技能を試される総合問題が出題内容です。
試験方式はマークシート形式となっており、4~5択から正しい答えを選ぶものです。
なお、介護福祉士兼の過去問については公式HPなどで公開されているので、必ず対策しましょう!
1 人間の尊厳と自立、介護の基本 |
2 人間関係とコミュニケーション、コミュニケーション技術 |
3 社会の理解 |
4 生活支援技術 |
5 介護過程 |
6 発達と老化の理解 |
7 認知症の理解 |
8 障害の理解 |
9 こころとからだのしくみ |
10 医療的ケア |
11 総合問題 |
実技試験
筆記試験に合格した場合、実技試験に進みます。
実技試験では「介護等に関する専門的技能」が問われる出題です。
実技試験に合格したら介護福祉士として登録が可能になります。
申し込み方法と試験日程
介護福祉士は毎年1回行われ、1月ごろに筆記試験が行われます。
申し込み方法
介護福祉士試験では毎年8月から9月ごろに申し込みの受付が行われます。
令和3年度の申し込み受け付けは令和3年8月18日(水曜日)から令和3年9月17日(金曜日)となっています。
申し込みを忘れると受験できないので、しっかり申し込みを済ませましょう。
試験日程
介護福祉士試験は毎年1月ごろに試験が行われます。
令和3年度の試験は令和4年1月30日(日曜日)に筆記試験、令和4年3月6日(日曜日)に実技試験という日程になっています。
合格発表は3月ごろ、令和3年度は令和4年3月25日です。
受験料
令和3年度の受験料は18,380円となっています。
介護福祉士の試験対策
介護福祉士に合格するにはどのように対策すればいいでしょうか?
合格するために便利なサービスを紹介します。
過去問対策をしよう!
介護福祉士の試験は4~5択からなる選択式の問題であり、ある程度の出題傾向があります。
過去問対策をすることで、出題傾向に対応することが可能です。
また、過去問を模擬試験代わりに活用して、自分の知識をアウトプットする経験も身に着けることで試験突破に繋がるでしょう。
シカトル
「シカトル」は介護資格専門の資格サービス。
数ある資格スクールから資料を取り寄せることで、資格スクールを比較可能です。
人気の介護福祉士についてもスムーズに試験対策ができるので、試してみましょう。
グッピー
「グッピー」は介護福祉士など、人気の国家資格の対策をできるスマホアプリ。
無料で使えるスマホアプリで簡単に国家資格の対策ができます!
単に過去問を確認するのみでなく、正解するまで何回も解きなおす「サーキット・ラーニング方式」で効率的に学習を進められるサービスです。
ステップアップ!
難関の介護福祉士ですが、資格取得がゴールではなく、資格を活用することで社会に役立てることが重要です。
介護福祉士の資格を活用することで、さらに難しい試験にも挑戦できます。
介護福祉士ファーストステップ研修
介護福祉士ファーストステップ研修は介護福祉士が更なるレベルアップをするための研修です。
介護福祉士として2年以上活躍している人がターゲットであり、介護現場で約に立つ介護知識を身に着けられます。
介護福祉士ファーストステップ研修の受講内容については、以下のページで詳細をご確認ください!
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介護福祉士ファーストステップ研修の受講内容とメリットは?受講内容を紹介!
介護福祉士ファーストステップ研修は、介護福祉士が更にステップアップするための研修! この記事では、介護福祉士ステップアップ研修の受講内容やメリットについて解説していきます。 介護福祉士ファーストステッ ...
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介護支援専門員(ケアマネージャー)
介護支援専門員、通称「ケアマネージャー」はケアプランなどを作成することで介護サービスに役立てる仕事です。
介護福祉士などの国家資格に5年以上従事することが受験要件です。
介護に関する資格としては、最も難関資格の1つとして位置づけられています。
ケアマネージャーの仕事内容や、過去問対策については以下の記事も合わせてご確認ください!
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ケアマネージャー試験は過去問で攻略!おすすめの対策は?
ケアマネージャー(介護支援専門員)試験は介護資格の中でも難関の試験で、相当の対策が必要な試験です。 ケアマネージャーの試験対策は過去問で攻略するのがおすすめ! この記事では、ケアマネージャー試験対策や ...
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資格をとって転職活動!
資格をとったら転職活動!
資格を持っていると、自分の評価を高められます。
介護福祉士のように難関の国家資格を持っていると、それだけ高度な介護知識を持っているとアピールできます。
また、資格があれば様々な業務に挑戦できるため、転職活動で活躍の幅を広げてみるといいでしょう。
きらケア
「きらケア」は介護業界専門の転職エージェント。
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しっかりとした転職サポート!
マイナビ介護では転職サポートを受けられます。
転職活動においては、優秀なスキルを持っている人でも中々上手くアピールできない、ということが多いです。
面接対策、書類添削などをしっかり行うことで企業へアピールできる可能性が高まります。
専門の転職エージェントの力を有効活用して、転職活動を成功させましょう!
介護福祉士で介護業界に貢献!
介護福祉士の資格や資格取得ルートについて見ていきました。
介護福祉士は介護業界唯一の国家資格であり、資格を持っていれば様々な場面で役立てます。
介護福祉士になるには、4つのルートから自分に合ったルートを選択しましょう。
- 養成施設ルート
- 実務経験ルート
- 福祉系高校ルート
- 経済連携協定(EPA)ルート
介護資格をとったら、転職などでキャリアアップ!
資格をとって、充実の介護ライフを過ごしてください!