「デイサービスの仕事内容ってどんな感じ?」
「介護職のなかでも、デイサービスを選ぶメリットやデメリットを知りたい!」
そこで今回はデイサービスの仕事内容や1日の流れから、働くメリットやデメリットを詳しく解説します。
本記事の要約
- デイサービスの基本的な仕事の流れ
- デイサービススタッフの仕事内容
- デイサービスで働く場合のメリット・デメリット
ぜひこの記事を通して、自分がデイサービスで働く姿を鮮明に想像してみてください。
デイサービスで働く介護士の仕事内容は?
デイサービスでの仕事内容は、主に利用者の介助となります。
看護師と連携しながら、それぞれの利用者にあった対応が必要です。
デイサービスで働く介護士は、利用者の食事・入浴・排泄・服薬介助のほかにも、レクリエーションの企画・実行や1日で起こった変化を家族に伝えるなど、さまざまな業務があります。
しかしデイサービスの施設ごとによって仕事内容が変わるため、ここからは以下の5つに分けて説明していきます。
- 大規模デイサービス施設の場合
- 小規模デイサービス施設の場合
- 認知症対応型デイサービス施設の場合
- リハビリ特化型デイサービス施設の場合
- 宿泊可能施設の場合
デイサービスでの仕事内容の違いに注目しながら、読み進めてみてください。
大規模デイサービス施設の場合
1日の利用者が26名以上の場合を大規模デイサービスと呼び、仕事内容は多岐にわたります。
たとえばレクリエーションなど、大人数が1度に集合するときには介護士の身体的負担が重くなるでしょう。
またレクリエーションの企画も大きいものになり、一般的なデイサービスと比較して活発さが段違いです。
大規模デイサービス施設は、看護師と介護士の連携が求められる職場となります。
にぎやかな職場でわいわいと働きたい方、大きな施設で介護の知識を深めたい方におすすめです。
大規模デイサービス施設での仕事内容は?
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 口腔ケア
- 服薬介助
- レクリエーションの企画・実行
- お見送り
- デイサービスでの活動内容メモ
小規模デイサービス施設の場合
1日の利用者が18名以下の場合を小規模デイサービスと呼び、仕事内容は負担の軽いものとなります。
たとえば大規模デイサービスの例で挙げた「レクリエーション」も、小規模施設ではのんびりとした印象です。
1人1人に向き合った丁寧な対応が求められるため、ちょっとした気遣いが求められる職場となるでしょう。
また複数の業務を1人で担当することもあり、大規模デイサービス施設と比べて介護士への負担は大きいです。
小規模デイサービス施設での仕事内容は?
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 口腔ケア
- 服薬介助
- レクリエーションの企画・実行
- お見送り、送迎
- デイサービスでの活動内容メモ
認知症対応型デイサービス施設の場合
1日の利用者が12名以下、かつ認知症ケアに対応した(特化した)ものを「認知症対応型デイサービス施設」と呼びます。
ここでは認知症ケア中心の仕事内容に代わり、サポートやレクリエーションも全て進行緩和の目的で行われます。
また一般的なデイサービスの仕事内容と異なるのは、特別な機能訓練が組みこまれること。
グループホームに近い職場で、認知症ケアの勉強が必要です。
介護福祉士実務者研修を修了しているのが好ましく、資格手当にも恵まれている職場となります。
認知症対応型デイサービス施設での仕事内容は?
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 口腔ケア
- 服薬介助
- 機能訓練の補助
- 認知症緩和のための対策
- レクリエーションの企画・実行
- お見送り
- デイサービスでの活動内容メモ
リハビリ特化型デイサービス施設の場合
利用者のほとんどが半日利用であることが特徴の「リハビリ特化型デイサービス施設」は、機能訓練に特化したものとなります。
一般的なデイサービスの仕事内容としてある「入浴」「食事」などの介助がなく、介護というよりもリハビリ要素が強い施設です。
そのため身体的負担が軽く、主婦と両立する方が多い職場となります。
リハビリに興味がある、理学療法士になりたいなどの方がアルバイトしていることも多いです。
リハビリ特化型デイサービス施設での仕事内容は?
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 口腔ケア
- 服薬介助
- 機能訓練の補助
- リハビリ内容の考案・補助
- お見送り、送迎
- デイサービスでの活動内容メモ
宿泊可能施設の場合
一般的なデイサービスに宿泊できるタイプが、この「宿泊可能施設」。
夜勤で働きたい方、日中は別の仕事をしている方などが多く働いています。
宿泊タイプのデイサービスでも仕事内容は変わらず、排泄や身体介助、巡回業務です。
しかしなかには夜間業務を1人で行うこともあり、介護業務に慣れていないと難しい環境でもあります。
宿泊可能施設での仕事内容は?
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 口腔ケア
- 服薬介助
- 機能訓練の補助
- レクリエーションの企画・実行
- 夜間の循環
- 体位変換
- お見送り、送迎
- デイサービスでの活動内容メモ
デイサービスの1日の流れ
デイサービスでの仕事内容が分かったところで、ある1日の介護福祉士を見ていきましょう。
- 出勤→8:30
- ご利用者のお迎え→9:00
- 入浴介助→10:00
- 昼食→12:00
- 休憩→13:00
- レクリエーション→14:00
- おやつ→15:00
- お送り準備(バイタルチェック)→16:00
- お見送り→16:30
- ミーティング→17:00
- 勤務終了→17:30
その日によってイレギュラーはあるものの、デイサービスでの基本的な仕事の流れは上記のようになります。
デイサービスの仕事内容に向いている人は?
デイサービスの仕事内容に向いている人は、結論からいうと「周囲の気持ちを考えられる人」です。
デイサービスでは利用者と、連携するスタッフがいます。
介護職に就く人は利用者の気持ちを考えがちですが、連携が必要なデイサービスにとってスタッフを思いやれることも大切です。
この基本を踏まえたうえで、デイサービスの仕事内容に向いている人は以下のような方でしょう。
- サポートするのが好きな人
- 気配りができる人
- 臨機応変に対応できる人
1つずつ、詳しく解説します。
サポートをするのが好きな人
デイサービスに限りませんが、介護職に就くなら「サポートするのが好きな人」が向いています。
介護とは、自分の力で自由に動けない人を手伝う仕事です。
たとえば幼いころから高齢者に優しいと褒められていたり、困っている人を放っておけなかったりする人に適しています。
反対にこの点が苦しいと感じてしまうのであれば、気分1つで虐待にもなりかねないのでやめておきましょう。
気配りができる人
特別養護老人ホームなどと比べて、デイサービスには自身で動ける利用者が多くいます。
つまりデイサービスの仕事内容は、お世話ではなくサポート。
時には利用者の挑戦を見守ることで、自主的な活動も支えます。
そのため利用者が困るであろうことを先読みし、その都度サポートするのがデイサービスのスタッフです。
気配りが重要なので、無意識レベルにできると良いでしょう。
臨機応変に対応できる人
デイサービスでは自主的に動く利用者が多いため、時には予測してなかった事態が起きえます。
しかし利用者にケガをさせるわけにはいかないので、その場でどう対応したらいいかを考えられる人が介護職に向いているでしょう。
マニュアルに載っていることだけが、デイサービスの仕事内容ではありません。
イレギュラーなことに臨機応変に対応できる人が、デイサービス職員に向いています。
デイサービスで働くメリット3つ
ではデイサービスで働くメリットはなんでしょうか?
ここでは以下の3つについて、詳しく解説します。
- 夜勤がない
- 無資格未経験でも就業可能
- 家庭やプライベートとの両立がしやすい
それぞれ、詳しく解説していきます。
夜勤がない
宿泊可能施設を除いて、一般的なデイサービスでは夜勤がありません。
基本的にデイサービスは朝9時から夜5時くらいの利用となるため、規則正しい生活が送れるでしょう。
夜勤ができないという介護士もいるため、夜勤のないデイサービスは働きやすいです。
無資格未経験でも就業可能
介護職は無資格、未経験では働けません。
しかしデイサービスの場合、医療・介護行為以外を行うことができます。
もちろん最終的には資格を取得するという目的で、就業するのがルールです。
しかし介護の世界にすぐ飛び込みたいという方にとって、これは大きなメリットといえるでしょう。
家庭やプライベートとの両立がしやすい
ここまでデイサービスの仕事内容を紹介してきましたが、他と比較すると介護士の身体的負担が少ないのが特徴です。
つまり家庭やプライベートとの両立がしやすく、たとえば幼い子どもを抱える母がデイサービスで働いていることも多くあります。
子どもが1人で留守番できるようになったら介護職に復活するため、デイサービスで体を慣らしているという方も。
これもメリットの1つになるのではないでしょうか?
デイサービスで働くデメリット3つ
つぎにデイサービスで働くデメリットを、3つ紹介します。
- 身体介護が少なく技術を高めるのが難しい
- 他の介護施設と比較して給料の相場が低い
- 複数の業務を1人で同時にこなす必要がある
それぞれ解説していきます。
身体介護が少なく技術を高めるのが難しい
デイサービスの仕事内容には、身体介助が少ないという特徴があります。
簡単な食事や入浴のサポートはしても、寝たきりの方の介護などは担当しないため技術能力が落ちる可能性も。
介護をやりたくてデイサービスに入社すると、保育のような環境に戸惑うかもしれません。
介護しの身体的負担が少ないのがメリットですが、人によってはこれがデメリットにもなるでしょう。
他の介護施設と比較して給料の相場が低い
デイサービスは他の介護施設と比べて負担が少ないことから、どうしても給料の相場が低くなってしまいます。
たとえば国税庁の平成30年度「民間給与実態統計調査結果」によると、介護職の全国平均給料は316万円に対してデイサービスの場合は280万円(年収)。
比較すると、36万円ほどの差があります。
デイサービスで働く際には、給料よりも短期間勤務にメリットを感じている人のほうが長く続けられるのではないでしょうか?
複数の業務を1人で同時にこなす必要がある
デイサービスでは身体介助が少ないのですが、業務が楽というわけではありません。
単純にデイサービスの仕事内容を挙げても、以下のようなものがあります。
- 食事介助
- 入浴介助
- 排泄介助
- 口腔ケア
- 服薬介助
- 機能訓練の補助
- レクリエーションの企画・実行
- 送迎やお見送り
- デイサービスでの活動内容メモ
1日この業務をこなす必要があり、複数人の食事介助を同時に行ったり別業務を掛け持ちしたりするのは必須。
複数の業務を1人で同時にこなすのは、デイサービスの仕事内容をしっかり把握していないとできません。
慣れてくるものではありますが、担当ごとに動けるものではないため始めは困難でしょう。
ここがデイサービスで働くうえで、デメリットに感じる人も多いはず。
反対に固定業務ではないため、単純作業の繰り返しが苦手な方にとってはメリットになりえます。
まとめ|デイサービスの仕事内容は変化しやすい
今回はデイサービスの仕事内容や1日の流れから、働くメリットやデメリットを詳しく解説しました。
デイサービスの仕事内容は施設ごと、地域ごとによって大きく変わります。
自分がどのようにに利用者と接したいのか、どのような働き方をしたいのかということを明確にしておきましょう。
また人によってはデメリットと感じることも、なかにはメリットだと考える人もいるかもしれません。
上記の内容をしっかりと理解したうえで、デイサービスで1度働いてみるというのもおすすめです。
また当サイトでは介護職に関する記事を投稿しているので、ぜひ他の記事も参考にしてみてくださいね!