「介護職に就きたいけど、詳しい労働時間ってどれくらい?」
「介護職のメリット・デメリットを知りたい!」
介護福祉士の勤務時間には夜勤もあり、その実態は仕事をしてみないと分からないというのが現状です。
そこで本記事では、以下の内容をお送りします。
- グループホームとホームヘルパーの勤務時間の違い
- 介護職で夜勤をすることのメリットやデメリット
- 2交替・3交替のシフト時間
一般的な勤務体制とは異なるので、この記事を読んで介護職について理解を深めていきましょう。
介護職の勤務時間とは
介護職の勤務時間は、労働基準法によってしっかりと定められています。
内容としては8時間以上の継続した労働には、かならず1時間の休憩を取得するというもの。
この基準を満たしたうえで、勤務先によって働く時間が決まります。
ここからはグループホーム・ホームヘルパーの2種類の勤務時間について、解説します。
グループホーム(施設内):介護福祉士の労働時間
まずグループホームですが、これは施設の種類によって変わります。
たとえば朝から夕方にかけて一時的に利用者を預かるような「デイケア施設」であれば、介護福祉士の勤務時間は3時間程度から選択可能です。
しかし24時間利用者を預かるような「特別養護老人ホーム」であれば、介護福祉士の勤務時間は長いでしょう。
今回はグループホームのなかでも、夜勤を含めた勤務形態について解説します。
正社員の場合
正社員の場合、基本的には固定シフトです。
- 早番:7~16時(実働8時間・休憩1時間)
- 日勤:9~18時(実働8時間・休憩1時間)
- 遅番:11~20時(実働8時間・休憩1時間)
- 夜勤:16~10時(実働16時間・休憩2時間)
上記のような4シフト制をとっている会社が多く、少しずつ時間をずらしていくことで順調に業務が進行します。
また夜勤の際にはそのときの状況によって計2時間の休憩を取るため、体力勝負です。
パートの場合
パートの場合も、基本的には固定シフトです。
- 9~17時(実働6時間・休憩1時間)
- 9~13時(実働4時間・休憩なし)
- 11~14時(実働3時間・休憩なし)
ただし家庭の事情などで上記では難しい場合、その事業所ごとに個人に合った勤務体制を作成しています。
ホームヘルパー:介護福祉士の労働時間
つぎにホームヘルパーですが、こちらは主に日中のみ営業している事業所が多いです。
そのためホームヘルパーの勤務時間は、以下のようになります。
正社員の場合
正社員の場合は先述したように、8時間労働・1時間休憩であることが多いです。
- 日勤:8~17時(実働8時間・休憩1時間)
- 日勤:9~18時(実働8時間・休憩1時間)
- 日勤:10~19時(実働8時間・休憩1時間)
なかには30分単位でシフト作成する事業所もあるため、正社員でも働きやすい環境といえます。
パートの場合
パートの場合は、家庭の事情などで短時間勤務を希望する人が多いため、以下のような体制が多いです。
- 日勤:9時半~16時半(実働6時間・休憩1時間)
- 日勤:9~13時(実働4時間・休憩なし)
- 日勤:11~14時(実働3時間・休憩なし)
たとえば子どもがいる方だと、幼稚園の時間に合わせて9~13時のパート勤務を選べます。
介護職の2交替・3交替シフト勤務とは
グループホームでの勤務において、2交替・3交替という言葉を聞いたことはありませんか?
これは24時間稼働する特別養護老人ホームや介護老人保健施設が該当し、介護福祉士が無理なく働くための勤務体制です。
簡単にいえば夜勤をずらしていくといった方法で、身体的負担の多い介護職の軽減措置になります。
なかには4交替制をとっている施設もありますが、今回は2交替・3交替制について解説します。
2交替勤務(日勤・夜勤)
まず2交替勤務ですがこちらは結論からいうと、日勤と夜勤です。
正社員でもパートでも夜勤に入ることが可能ですが、夜間の緊急事態時に対応できるように介護職に長く就いている方が担当します。
2交代制勤務の場合は、以下のような時間配分です。
- 日勤:9~18時(実働8時間・休憩1時間)
- 夜勤:18~9時(実働16時間・休憩2時間)
基本的に夜勤は利用者の方も寝ているため、日勤と同じくらいの稼働量だと考えておきましょう。
3交替勤務(日勤・準夜勤・夜勤)
つぎに3交替勤務ですが、これは日勤と準夜勤と夜勤です。
ちなみに先ほどグループホームでの勤務体制について紹介したのは4交替制で、3交替制になると時間帯が異なります。
3交替制のシフト
- 日勤:8~16時(実働8時間・休憩1時間)
- 準夜勤:16~24時(実働8時間・休憩1時間)
- 夜勤:24~8時(実働8時間・休憩1時間)
1番の違いとしては、準夜勤が1日分の勤務として計上されること。
つまり16時間の勤務をする夜勤とは異なり、準夜勤の場合は翌日も出勤日です。
しかし夜勤では2日分の勤務として翌日が休日になるため、24時までの準夜勤は身体的負担が重いという特徴があります。
介護職の変形労働時間制で働くメリット3つ
今まで紹介してきたように、介護職は変形労働時間制です。
一般的な職業と比べると、介護職の勤務形態はかなり異なりますよね。
そこでここからは、以下の3つについて解説します。
- 夜勤手当が大きい
- 業務が少ない
- 準夜勤であれば午後から働ける
これらが変形労働時間制で働く介護職の、代表的メリットです。
夜勤手当が大きい
介護職の変形労働時間制で働くメリット、1つ目は「夜勤手当が大きい」こと。
日勤と異なり、本来働く時間ではない夜間での勤務となるため手当が発生します。
一般的には日勤と組み合わせるのですが、身軽な介護福祉士は夜勤のみで働いている人も少なくありません。
ちなみに回数が増えるほど手当金も増えるため、夜勤のみでも十分稼ぐことができます。
業務が少ない
介護職の変形労働時間制で働くメリット、2つ目は「業務が少ない」こと。
日勤では施設の利用者も活動している時間帯のため、コミュニケーションを含めたあらゆる業務が発生します。
しかし夜勤では利用者が寝ている時間帯なので、業務内容が変わるのです。
夜勤は簡単な業務ばかりではなく緊急事態時にはかなり忙しくなりますが、人によってはコスパが良い働き方といえそうです。
準夜勤であれば午後から働ける
介護職の変形労働時間制で働くメリット、3つ目は「準夜勤であれば午後から働ける」こと。
準夜勤がある職場の場合は、午後から終電あたりまでの勤務となります。
つまり何らかの事情で朝から働くのが難しくても、準夜勤であればしっかりと働けるのです。
これをデメリットと捉える人もいますが、午後から働けるということでプライベートを優先する働き方もできるでしょう。
介護職の変形労働時間制で働くデメリット2つ
では反対に、介護職の変形労働時間制で働くデメリットも紹介します。
- 1人夜勤の可能性がある
- 申し送り時に問題があればきつい残業になる
上記2つを詳しく解説していきます。
1人夜勤の可能性がある
介護職の変形労働時間制で働くデメリット、1つ目は「1人夜勤の可能性がある」こと。
しかし本来は「夜間の介護、緊急時に対応できる数の職員を配置すること」という法律が定められており、正直グレーゾーンです。
ただ上記には入居者の人数が関係しており、例を挙げると以下のようになります。
- 特別養護老人ホーム:入居者25人につき1人のスタッフ
- 介護老人保健施設:入居者40人につき2人のスタッフ
緊急体制が整っていれば1人でも可能であることから、介護では単独夜勤になる可能性もあり得るのです。
申し送り時に問題があればきつい残業になる
介護職の変形労働時間制で働くデメリット、2つ目は「申し送り時に問題があればきつい残業になる」こと。
申し送りとは?
勤務交替時に、本日あった利用者の変化やするべきことなどを伝達すること。
たとえば申し送りの途中に大きな問題があると、1人の利用者に対してこれから勤務する介護士と対応することになります。
すると16時間の夜勤をこなしたあとに残業することになり、体力的にも眠気的にも難しいでしょう。
まとめ|介護の仕事は勤務時間を調整しやすい
今回は、介護職の勤務時間について詳しく解説しました。
- グループホームとホームヘルパーの勤務時間の違い
- 介護職で夜勤をすることのメリットやデメリット
- 2交替・3交替の詳しい仕事時間
これらの情報を理解し、なるべくプライベートと仕事のバランスが取れた働き方をしましょう。
当サイトでは他にも介護職に関する知識をまとめているので、ぜひ確認してみてくださいね!