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【介護福祉士の年収は安い】今後の給与状況と給料を上げるための方法を解説

介護福祉士 給料

「年収が低くて、もっと給料をあげたい!」

介護福祉士に就いている方であれば、一度は抱えた悩みだと思います。
介護福祉士は国家資格なのに、給料が低かったら頑張って資格取得をした努力も、後悔に終わってしまうかもしれません。

このまま仕事を続けても、以下のような不安を抱えてしまうことも数多いです。

  • 実際に給料は増えるのか
  • 年収を上げるためにはどうしたら良いのか

介護職は全体的に人手不足、なおかつ給料が低いイメージがあるかもしれません。

この記事では、今後の給与状況や年収を上げる方法について解説をするので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

介護福祉士の平均的な年収

介護福祉士の平均的な年収

介護福祉士の平均的な年収は、雇用形態や役職の有無などによって変化します。

求人ボックスによると、平均年収は305万円。日本の平均年収と比較すると、低いことがわかります。

 

一般的には、下記の違いによって年収が変化するので、参考にしてみてください。

  • 雇用形態
  • 年代や男女差
  • 資格や役職

それぞれに分けて、具体的に解説していきます。
また「介護職員処遇改善加算」によってどのくらい給料が増えたのかもご紹介するので、ぜひ確認してみてくださいね。

 

雇用形態による年収

雇用形態は大きく分けて、「正社員(常勤)」と「パートやアルバイト(非常勤)」に分けることができます。

それぞれ年収に差が生じるので、下記から参考にしてみてください。

 

正社員(常勤)の場合

保有資格 平均勤続年数 平均給与額(月給 年収(想定額)
介護福祉士 8.9年 329,250円 3,951,000円
実務者研修 6.7年 303,230円 3,638,760円
初任者研修 7.3年 301,210円 3,614,520円
無資格 5.5年 275,920円 3,311,040円

参考サイト:https://www.staff-manzoku.co.jp/note/kaigo/332/

介護職員全体の平均給与額を見ても、「介護職員処遇改善加算」(Ⅰ)~(Ⅴ)を取得(届出)している場合、基本給、手当、一時金(賞与等)が以下のように増額していることがわかります。

 

基本給が3,160円、手当が8,090円、一時金が4,490円増額していますね。

 

パートやアルバイト(非常勤)の場合

保有資格 平均勤続年数 実労働時間数 平均給与額(時給) 平均給与額(月給)
介護福祉士 8.0年 88.4時間 1,421円 125,690円
実務者研修 7.1年 84.8時間 1,422円 120,650円
初任者研修 7.6年 75.3時間 1,409円 106,130円
無資格 5.5年 91.1時間 1,169円 107,520円

参考サイト:https://www.staff-manzoku.co.jp/note/kaigo/332/

 

非常勤の場合、資格を保有しているかどうかで、給料に差が生じることが見て取れます。
「介護職員処遇改善加算」(Ⅰ)~(Ⅴ)を取得(届出)している場合だと、時給が以下のように改善されています。

 

年代や男女差による年収

年収は、働く人の年代や性別によって変化します。
また正社員の場合、勤続年数によっても給与額は変わりますよね。

年代や男女別で年収をまとめているので、参考にしてみてください。

 

正社員(常勤)の場合

男性 平均給与額(月給) 平均給与額(年収)
29歳以下 295,580円 3,546,960円
30~39歳 342,110円 4,105,320円
40~49歳 357,260円 4,287,120円
50~59歳 333,160円 3,997,920円
60歳以上 289,800円 3,477,600円
女性 平均給与額(月給) 平均給与額(年収)
29歳以下 287,430円 3,449,160円
30~39歳 304,650円 3,655,800円
40~49歳 315,000円 3,780,000円
50~59歳 313,530円 3,762,360円
60歳以上 286,080円 3,43,2960円

参考サイト:https://www.staff-manzoku.co.jp/note/kaigo/332/

 

パートやアルバイト(非常勤)の場合

男性 平均給与額(時給) 実労働時間数 平均給与額(月給)
29歳以下 1,326円 96.7時間 128,240円
30~39歳 1,455円 104.7時間 152,430円
40~49歳 1,484円 105.3時間 156,300円
50~59歳 1,387円 101.8時間 141,220円
60歳以上 1,274円 92.2時間 117,490円
女性 平均給与額(時給) 実労働時間数 平均給与額(月給)
29歳以下 1,226円 102.0時間 125,130円
30~39歳 1,310円 93.2時間 122,140円
40~49歳 1,341円 84.5時間 113,340円
50~59歳 1,395円 81.7時間 114,040円
60歳以上 1,398円 74.9時間 104,780円

 

資格の有無による給与

「介護福祉士」は国家資格です。

介護に関する仕事は、「介護福祉士」資格の有無にかかわらず携わることはできますが、資格保持者の方が給与は高くなります。

 

保有資格  平均勤続年数 平均給与額(月給)  年収(想定額)
介護福祉士 8.9年 329,250円 3,951,000円
実務者研修 6.7年 303,230円 3,638,760円
初任者研修 7.3年 301,210円 3,614,520円
無資格 5.5年 275,920円 3,311,040円

参考サイト:https://www.staff-manzoku.co.jp/note/kaigo/332/

 

 

給料を上げるためのポイント5つ

給料を上げるためのポイント

  • 手当
  • 資格
  • 役職
  • 勤務年数
  • 転職

介護福祉士が給料を上げようと思うのであれば、具体的に変えられる項目は上記の5つ。

それぞれ、具体的に解説をします。

 

1.仕事の手当を増やす

勤務時間や出勤日によって手当がつくため、ぜひ活用してみましょう。

  • 夜勤手当
  • 年末年始手当
  • 役職手当

具体的な手当には、上記のようなものがあります。

 

夜勤手当

介護福祉士は「日勤」「夜勤」の交代制で仕事を行うため、自ら申請して夜勤を増やしてもらう職員もいるくらいです。中には夜勤専従(夜間帯のみ勤務する正社員)を選ぶ人もいます。

夜勤のある施設では、夜勤1回あたり5,000~8,000円の夜勤手当が相場となっており、回数を重ねるごとに日勤での給料に差が生じますね。

 

年末年始手当

介護施設は年末年始365日体制で介護サービスを行なっているため、他の会社にもあるように、年末年始の勤務者には手当が支給される施設もあります。

手当相場は勤務する事業所によって様々ですが、1日につき2,000~4,000円が平均的な相場と言えますね。

 

役職手当

他の業種と同じように、介護福祉士にも役職手当があります。

主任や施設長など、 メンバーを管理する立ち位置に就くと手当がもらえる施設が多いため、 経験を積み役職を目指してみるのも1つの手と言えるでしょう。

 

2.資格を取得する

介護福祉士として働く上で+ αの資格があると有利に働きます。

例えば「認知症ケア専門士」や「ケアマネジャー(介護支援専門員)」の資格などを取得することで、資格手当やその後のキャリアアップにつながるます。

資格取得をすることは、正社員はもちろんパート・アルバイトの方でも給料に反映されるため、ぜひ取得しておきたいですね。

 

介護福祉士の資格取得をする方法

  • 実務経験を積む
  • 養成施設に修学
  • 福祉系高校に就学

介護福祉士または他の福祉系の資格を取得する場合は、上記の方法で資格取得ができます。

既に社会人として働いている場合、 中途採用だとしても実務経験を積んで資格取得した方が近道といえます。

介護の現場で3年以上540日以上働くことで、受験資格が生まれます。そのうえで、実務者講習を受講すれば資格試験を受けることが可能。

また雇用形態は問われないため、正社員はもちろん、パート・アルバイト採用でも資格取得を目指せるメリットがあります。

 

3.給与が上がる役職に就く

給与が上がる役職に就く

先ほど役職手当でも少し述べましたが、 経験を積みキャリアアップをして、役職になることで給料アップを狙うことができます。

とはいえ仕事の負担が大きくはなりますが、そこは仕方がないでしょう。

役職手当はもちろん、基本給も役職がなかったことと比べると上がるため、ぜひステップアップをしてみてはいかがでしょうか。

 

4.勤続10年以上を目指す

介護職は勤続10年を目処に、給料アップの制度があります。

介護職員処遇改善加算」の制度を活用することで、勤続年数10 年以上の介護福祉士は月額平均8万円相当の処遇改善が期待できるため、コツコツと勤続年数を重ねていくことが確実です。

勤続10年はかなりのベテランに分類されます。大変かもしれないですが、介護福祉士としての道を決めた方はぜひ頑張ってみてください。

この制度については、下記にてご紹介しています。(タップですぐにみる

 

5.待遇の高い職場に転職

今勤めている職場の給料が低い場合、待遇の良い職場に転職することで、給料アップを見込める可能性が出てきます。

介護職は全体的に人手不足なので、 ある程度経験を積んだ介護福祉士であれば、職場探しに困る事は無いのではないでしょうか。

とはいえ、 今まで慣れ親しんだ職場から離れるのは不安と言う方も多いかもしれません。ですが、今の職場よりも待遇の高い職場はきっと見つかるはずなので、思い切って転職してみるのがオススメです。

  • 勤務時間
  • 残業時間
  • 賞与実績
  • もらえる手当の種類

新しい職場を探す際は上記の項目をチェックしてみましょう。

せっかく新しい職場が見つかっても、今よりも待遇の悪い場所へと転職してしまうと、ものすごくもったいないです。大規模な特別養護老人ホームや介護老人保健施設など、比較的収入が安定した場所を選ぶことを意識してみるといいですね。

 

介護福祉士の給与は10年勤続でプラス8万円

介護福祉士の給与は10年勤続でプラス8万円

介護福祉士として長年仕事をしている場合、「介護職員等特定処遇改善加算」によって給与が上がる可能性が大幅に上がります。比較的新しい制度なので、まだ詳しく知らない方も多いかもしれません。


介護職員処遇改善加算とは…

介護職員の安定的な処遇改善を図るための環境整備とともに、介護職員の賃金改善に充てることを目的に創設された加算。

介護サービス事業者が申請を行い、加算の届出をした上で国から報酬を受け取る仕組みです。

»介護職員処遇改善加算の概要

もし現在の職場が「介護職員処遇改善加算」の申請が受理されている場合、該当者は「処遇改善加算手当」などの記載があり給与に反映されているかと思います。

 

今後は介護福祉士の給料は上がる

「介護職員処遇改善加算」の制度からわかる通り、今後介護福祉士の給料は上がることが予想されています。

というのも、介護職は慢性的な人手不足に陥っています。
賃金アップなどの対策をしていかなければ、人手不足の問題は今後も続いていくことは間違い無いでしょう。

仕事内容や夜勤など職業的な問題もありますが、やはり、それに見合った給料がもらえないと働く上でもきついです。なので、「介護職員処遇改善加算」のように政府が処遇改善を行うことは今後もあるかもしれないですね。

 

介護福祉士の需要は高まる

介護福祉士の需要は高まる

介護職全体の需要は今も高く、今後もさらに高まることが予想されます。

介護福祉士の給料は経験とスキルによって左右されるため、ケアマネージャーなどの資格を取得して業務の幅を広げておくことで、活躍できる幅が増えて将来のキャリアアップに役立ちます。

また介護職は、「介護職員処遇改善加算」によって給料水準が上がり「手当」などにより給料を補うことも可能。

しっかりと経験を積んで資格取得などの努力をすることで、自分の望む給料・年収に近づくことは間違いないですね。

介護職の仕事内容について別記事でご紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

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