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介護タクシーの必要資格について紹介!福祉タクシーとの違いも

護タクシー(介護保険タクシー)とは、体が不自由な方が利用するタクシーのことです。

介護タクシーに使われる車両は、車椅子やストレッチャーに乗ったまま乗車できるようにバリアフリーな設計となっています。

高齢者や身体障害者にとってありがたい介護タクシーは、高齢化社会の日本において需要が高い職業と言えるでしょう。

今回はそんな介護タクシーについて、必要な資格や似た存在である「福祉タクシー」との違いについて説明していきます。

必須の資格以外にも介護タクシーを目指す方が持っておくと良い資格についても紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

介護タクシーに必要な資格とは

介護タクシーに必要な資格とは

介護タクシーの運転手になるために必ず取得しなければならない資格は、普通自動車二種免許介護職員初任者研修の2つです。

これらの資格の取得方法や、取得難易度について説明していきます。

必須資格①普通自動車二種免許

普通のタクシーを運転するために必要な「普通自動車二種免許」ですが、介護タクシーの運転手を勤める場合にも必須の資格です。

普通自動車二種免許を持っていれば後述する「福祉タクシー」の運転手になることは可能ですが、利用者の身体介助などのサポートを行う必要がある「介護タクシー」の運転手になることはできません

普通自動車二種免許の難易度は?

普通自動車二種免許は、「人を乗せて運び、運賃をもらう」ための資格なので、普通自動車一種免許に比べると受験条件が厳しく、年齢は満21歳以上で、普通自動車一種免許を取得後、運転経歴が3年以上経過している必要があります

また、合格基準も高く、学科試験にでは一種免許では出題されない応用で専門的な「旅客輸送」についてや、子供・高齢者・身体障害者などの、交通弱者に関する正しい知識が求められます。

運転技能試験に関しても、採点基準は厳しく、より高度な運転技術が必要となるため、合格率は約60%は合格する一種免許に比べ、半分程度の30%前後となっており、難易度の高い資格といえます。

必須資格②介護職員初任者研修

介護タクシーの運転手は、利用者がタクシーを乗り降りする際の介助や、病院までの付き添い介助も業務の一環です。

このような介助を行うために「介護職員初任者研修」も必ず取得しておく必要があります。

介護職員初任者研修とは、かつてはホームヘルパー2級と呼ばれていた資格で、取得することで介護に関して基本的な知識や技術を身に着けていると認められます。

この介護職員初任者研修をもっていると、介護タクシーの運転手だけでなく、基本的な介護職につくことができるので、介護関係で働きたいと考えている方はぜひ取得しておきましょう。

介護職員初任者研修の難易度は?

介護職員初任者研修は、座学の講義と実際の介護実習を合計130時間受講した後、修了試験を合格すること取得できます。

介護に関わる資格の中でも入門的なものなため、取得難易度は優しい資格です。

万が一修了試験に落ちても追試が用意されているので、合格率はほぼ100%となっています。

また、受験には資格がなく、年齢や学歴関係なく、誰でも受けることが可能です。

介護タクシーと福祉タクシーの違い

介護タクシーと福祉タクシーの違い

先程少し触れましたが介護タクシーの他に「福祉タクシー」というものがあります。

福祉タクシーとは、「体が不自由な方を対象としたタクシー」のこと

これだけ聞くと介護タクシーと同じものでは?と思われるかもしれませんが、これらには下記のような違いがあります。

  • 仕事内容
  • 利用条件
  • サービスの利用料

それぞれ詳細に、介護タクシーと福祉タクシーの違いについて解説します。

仕事内容が異なる

介護タクシーの運転手は、目的地までの運転だけでなく、利用者の介助も業務に含まれます。

外出準備やタクシー乗降の介助、目的地までの移動介助、病院などでは受診後の会計・薬の受け取りなども介護タクシードライバーの仕事です。

このように、介護職としての業務も行っているため、介護職員初任者研修の資格を取得しておく必要があるのです。

対して、福祉タクシードライバーの業務は基本的に目的地までの送迎のみ

介護タクシーのような介助は行わないため、介護職員初任者研修の取得は不要となっています。

利用条件が異なる

介護タクシーはあくまで介護保険サービスなので、利用するには要介護1〜5の認定を受けている方のみとなり、要支援の方は対象外です。

利用には担当するケアマネージャーが介護タクシーが必要とみなし、ケアプランに含まれていなければならないので、手続など時間がかかり、利用するハードルは比較的高めとなっています。

さらに、目的地も「生活する上で必要な場所のみ」と決められているので、病院やリハビリ施設など決まったところへの移動でしか利用できません。

一方、福祉タクシーは基本的には体が不自由な要介護・要支援の方が対象ですが、明確な線引はありません

利用目的にも条件はなく、ちょっとした買い物や、ドライブ・旅行など趣味嗜好のために利用することも可能で、幅広い使い方ができます。

また、介護タクシーの乗車は原則として利用者のみとされているのに対し、福祉タクシーでは家族など付き添いの同乗も認められています。

福祉タクシーについては、訪問介護時に訪問介護員が免許を持ち合わせていない場合に、ケアマネージャーから派遣される、という場合にも利用が想定されます。

サービスの利用料が異なる

介護タクシーは介護保険サービスの一つであるため、ケアプランの範囲での利用であれば、介護保険が適用されますが、福祉タクシーには介護保険が適用されないので、全額自費となります。

介護タクシーを利用する際でも、介護保険の適用範囲を超えると自費となるので注意が必要です。

また、介護タクシーでも福祉タクシーであっても、利用する際の介助や車椅子など介護器具のレンタル代には別途料金が発生します。

タクシーの運賃や介助・レンタル費用は利用する事業者によって異なります。

介護タクシーの運転手として役に立つ資格

介護タクシーの運転手として役に立つ資格

介護タクシーの運転手として働くための必須資格は、普通自動車二種免許と介護職員初任者研修の2つだけですが、ドライバーとしてより上質なサービスを提供するためにおすすめの資格を紹介します。

乗客が健常者でない以上、この章で紹介する資格は要介護者の家族から選ぶときに信頼されやすくなります。

おすすめの資格は下記のとおりです。

  • ユニバーサルドライバー研修
  • 救命講習
  • ハートフルアドバイザー研修
  • サービス介助士(ケアフィッター)

サービスの向上や自身のキャリアップにも繋がるので、ぜひ取得を目指してみてください。

ユニバーサルドライバー研修

ユニバーサルドライバー研修とは、バリアフリー研修推進実行委員会によって開発・推進されている研修です。

「お客様の多様なニーズや特性の理解、円滑なコミュニケーションの確保など、タクシー乗務員の接遇と介助の向上」を目指しており、利用者との円滑なコミュニケーションスキルや、車椅子の取り扱い、乗り降り時の介助方法について学ぶことができます。

全タクシー運転手が受講対象で、受講料は5,700円と安く、研修時間は7時間(1日)と、比較的手軽に受けることができるおすすめの資格です。

救命講習

救命講習とは、全国の消防本部や消防署で実際されている応急手当の講習です。講習には救急入門コース・普通救命講習1〜3・上級救命講習があり、心肺蘇生法やAEDの使用方法などを学ぶことができます。

高齢者や身体に問題を抱えている方が利用者となる介護タクシーは、通常のタクシーに比べて「いざというとき」が起こりやすい職場です。

もしも運転中や介助中に利用者の心肺停止などが起こってしまった場合にもとっさの応急手当で助かる命があるかもしれません。要介護者の家族も、タクシーの運転手がこの講習を受けていることがわかれば、安心できるでしょう。

受講料は無料(地域によっては有料)で、所要時間は参加する講習会にもよりますが、大抵の場合、普通救命講習で3〜4時間、上級救命講習でも終日の8時間程度、救急入門コースだと1時間半と仕事終わりなどでも受けることができます。

ハートフルアドバイザー研修

ハートフルアドバイザー研修とは、高齢者や体が不自由な方に対しての接客サービスに必要な知識や技術をまとめた、接客業に従事する方向けの研修です。

講座内容は、高齢者や障害者へのコミュニケーションスキルに加えて、車椅子の利用者や聴覚・視覚障害者の対応技術など、介護タクシーで活かされるものとなっています。

ハートフルアドバイザー研修は、通信学習を25時間相当(レポート提出3回)と集合研修を2日間と確認テスト(合計14時間)に合格することで取得できます。

受講料は通信講座で10,267円、集合研修の受講 + 確認テストに40,019円で受けることができます。

必須ではない資格で受講料が合計50,286円は少し高いと感じるかもしれませんが、サービスの質にこだわりたい方はぜひ受けてみると良いでしょう。

サービス介助士(ケアフィッター)

サービス介助士(ケアフィッター)とは、日本ケアフィット共育機構によって認定されており、今必要なサポートをその人、その場にあった方法でできるようになるための資格です。

高齢者や体が不自由な方のの介助を行う際、自分が良かれと思った行動でも相手のニーズに合っていないこともあります。

利用者の心に寄り添い、安心を与えるサポートを目指し、ホスピタリティの精神や、相手を理解した実践的な介助方法などを学ぶことができます。

利用者の介助に必須の資格ではありませんが、この講習を受けることで、より適切な対応が可能となり、利用者に安心感を与えることができるできる介護タクシードライバーとなれるでしょう。

取得の流れは、テキストでの自宅学習を経て課題を提出、6〜7時間のオンライン講習+対面での実技講習(1日)もしくは、対面での実技講習を2日受講し、検定試験の合格でサービス介助士に認定されます。

受講料は41,800円と少し高めですが、これからの高齢化社会の進む日本において役立つ資格と言えるでしょう。

介護タクシーの将来性

介護タクシーの将来性

高齢化社会を超え、超高齢化社会にある日本では、介護タクシーの需要はかなり高いと言えます。

加えて高齢化はまだまだ進んでいる現状を見ると、介護タクシーの仕事は安泰以上に不足する可能性のほうが高く、将来性のある仕事です。

では、介護タクシーという道でこれから働こうと考えたとき、気をつけるべきポイントを2つ紹介します。ポイントは下記の2点です。

  • 介護タクシーが活躍できる(不足している)地域を選ぶ
  • 通常のタクシー会社にいる間に資格を取得しておく

それぞれ詳細について解説します。

介護タクシーが活躍できる地域

都会に住む方では自家用車を持っていないことも多く、バスや電車の公共交通機関の利用が困難な高齢者・障害者にとって介護タクシーはありがたい存在。

一方で地方に住む方では、車があっても送迎してくれる身内がいないという方も多く、同じく介護タクシーは必要な存在です。

介護タクシーは地域にとらわれず、活躍できる場所が幅広い職といえます。

独立した介護タクシーの将来性

通常のタクシー会社のように、介護タクシー会社勤めで経験を積んだ後、個人で独立することも十分に可能です。

独立後は自身で仕事を得る必要がありますが、会社に勤めている間に資格を取得してスキルアップすることで、業界で活躍できる介護タクシードライバーになることができるでしょう。

また、体が不自由な利用者にとっては、信頼が置ける運転手に毎回対応してもらえるほうが安心できるもの。

こういった面から見ても、独立した介護タクシーの将来性は高いと言えるでしょう。

まとめ

まとめ

高齢化が止まらない日本において介護に関わる仕事の需要は高く、介護タクシーの運転手も例にもれず不可欠な存在です。

タクシードライバーとしての運転技術に加えて、介護についての知識も必要となる介護タクシーの仕事は楽な仕事ではありませんが、利用者の役に立っていることが間近に感じられ、とてもやりがいのある仕事と言えるでしょう。

需要がなくなることはなく、経験や資格を有することで、個人開業を目指すことも可能な介護タクシーの運転手は将来性もあり、おすすめできる仕事です。

ぜひこの記事を参考にして介護タクシードライバーを目指してみてください。

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