さまざまな介護の資格があるなかで、どの資格を取得するべきか悩んでいませんか?
この記事では「おすすめの介護資格」を解説します。
結論、介護の資格は目的に合わせて取得すると良いです。
どんな目的の場合どの資格が良いか解説するので、参考にしてください。
その他にも、需要の高い資格やランキングも紹介します。
ぜひこの記事を読んで、自分に合った介護資格を目指してください。
また「介護職に関わる資格の種類」について知りたい方は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてくださいね。
需要の高い介護の資格
まずは需要の高い介護系の資格を見ていきましょう。
実際にどのような資格が人気なのか、事業所から求められているのか把握することで、取得しておくべき資格を考えられます。
そこで今回は、以下の情報を参考にしました。
- 介護系資格ランキング
- 求人から見るおすすめ資格
多くの人が取得している資格は、それだけ事業所からの需要も高いといえます。
実際の求人も紹介するので、需要の高い資格から考えていきましょう。
介護系資格ランキング
介護・福祉系ランキングを1位~10位まで紹介します。
今回は「資格情報サイトBrushUP」のランキングを参考にしました(2021年7月現在)。
- 社会福祉士
- 介護職員初任者研修
- 認知症ケア
- 実務研修
- 福祉住環境コーディネーター
- 精神保健福祉士
- 福祉用具専門相談員
- 介護事務
- 介護福祉士
- ケアマネージャー
ランキングは上記のようになりました。
介護福祉士やケアマネージャーは比較的介護業界では重宝される資格ですが、認知症ケアや福祉住環境コーディネーターのような資格が上位にきています。
レベルの高い資格が上位というわけではなく、実際に役立つ資格が上位になる傾向といえるでしょう。
求人から見るおすすめ資格
介護系の求人では、どのような資格が求められているのか紹介します。
今回は、介護求人や転職の「介護求人ナビ」の求人情報を参考にしました(2021年7月現在)。
資格による求人数は、以下の通りです。
- 初任者研修……32,017件
- 実務者研修……31,399件
- 介護職員基礎研修……28,829件
- 介護支援専門員……7,898件
- 主任介護支援専門員……3,129件
- 介護福祉士……36,222件
- 社会福祉士……5,910件
- 精神保健福祉士……513件
- 社会福祉主事任用……5,423件
- 福祉用具専門相談員……142件
最も多いのは、国家資格である介護福祉士でした。
次に多いのは初任者研修と、介護に実践的に役立つ資格が求められている傾向です。
目的別おすすめ介護資格
目的別の介護おすすめ資格を解説します。
「なんのために」「どのように」資格を取得したいかによって、おすすめの資格は変わってくるでしょう。
そこで今回は、4つの観点からおすすめの資格をピックアップしました。
- 短期取得ができるおすすめ介護資格
- スキルアップに役立つおすすめ介護資格
- 通信講座のみで取得できるおすすめ介護資格
- +αで持っておくと良いおすすめ介護資格
それぞれのおすすめ介護資格や、資格取得方法まで解説するので、取得したい資格を見つけてください。
短期取得ができるおすすめ介護資格
介護系の資格は、資格やルートによって資格取得までの期間が異なります。
国家資格のような資格になると、約1年ほどかかる資格もあるので、すぐに資格を取得したい方にとっては不向きでしょう。
また、資格によっては、受験資格として福祉系高校や大学を卒業しなければいけないものもあるので、その場合も時間がかかります。
そんななかで、比較的早く取得できる介護資格は、介護職員初任者研修です。
介護初任者研修であれば、最短1ヶ月で取得できるので、今すぐ介護系資格を取得したい方は、介護初任者研修を目指しましょう。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護の基本を学べる資格です。
かつてはヘルパー1級や2級などと分かれていましたが、制度が変更され、介護職員初任者研修に集約されました。
130時間のカリキュラムを修了後、筆記試験に合格しなければいけませんが、合格率は90%以上と、ハードルの低い資格です。
介護職員初任者研修の出題項目は以下の通り。
- 職務の理解
- 介護における尊厳の保持・自立支援
- 介護の基本
- 介護・福祉サービスの理解と医療との連携
- 介護におけるコミュニケーション技術
- 障害の理解
- 認知症・行動障害の理解
- 老化の理解
- こころとからだのしくみと生活支援技術
基本的に、しっかりとカリキュラムを勉強すれば、受かる資格なので、介護資格の第一歩として取得しておきましょう。
スキルアップに役立つおすすめ介護資格
介護系の資格でスキルアップを目指すなら、少しハードルの高い資格を狙っても良いでしょう。
介護業界は役職によっては資格を必要としない事業所もありますが、やはり実践的かつハードルの高い資格を持っていると重宝されます。
とくにスキルアップにおすすめなのは、以下の2つの資格です。
- 介護福祉士実務者研修
- 介護福祉士
どちらの資格も、介護職につくうえで必ず重宝される資格なので、スキルアップ、キャリアップにおすすめです。
介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、カリキュラムを受けることで取得できます。
ただし、カリキュラムは450時間あります。
カリキュラムの量が多い分、多少ハードルの高い資格といえるでしょう。
カリキュラムは以下の通りです。
- 人間の尊厳と自立
- 社会の理解Ⅰ・Ⅱ
- 介護の基本Ⅰ・Ⅱ
- コミュニケーション技術
- 生活支援技術Ⅰ・Ⅱ
- 発達と老化の理解Ⅰ・Ⅱ
- 認知症の理解Ⅰ・Ⅱ
- 障害の理解Ⅰ・Ⅱ
- こころとからだのしくみⅠ・Ⅱ
- 介護過程Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
- 医療的ケア
受講期間は、通学の頻度にもよりますが、大体4ヶ月~6ヶ月程度と考えておきましょう。
介護福祉士
介護福祉士は、介護に関する国家資格です。
国家資格ということもあり、スキルアップ、キャリアアップに大きく影響します。
介護福祉士の資格取得ルートは主に3つです。
- 実務経験ルート……実務経験3年以上+介護職員実務研修
- 養成施設ルート……最短1年(養成施設の入学資格は高卒以上)
- 福祉系高校ルート……入学年によって取得方法が異なる
国家資格なので取得までに時間はかかりますが、長く介護業界で働く上では、必ず有利になる資格です。
通信講座のみで取得できるおすすめ介護資格
通信講座のみで取得できるおすすめ資格を紹介します。
現在介護職に勤務しながら資格取得を目指す場合、通学する時間を作るのは難しいでしょう。
しかし、介護職には通学が必要な資格と通信のみで取得できる資格があります。
通信のみで取得できる資格はいくつかありますが、とくにおすすめなのは、以下の2つです。
- 社会福祉士
- ケアマネージャー
どちらの資格も、比較的ハードルの高い資格ですが、通信のみで取得することができます。
お仕事が忙しい方は、通信講座で2つの資格を目指してみましょう。
社会福祉士
社会福祉士は、三大福祉国家資格と呼ばれるうちのひとつです。
障がい者のサポートや悩みやトラブルを抱えている子どものサポートなど、仕事の幅がとても広く、重宝される資格と言えるでしょう。
社会福祉士の資格取得方法に関しては、参考としてユーキャンでの講座を紹介します。
メインテキスト | 5冊 |
副教材 | チェック&ドリル2冊・社会福祉士国家試験問題集・ガイドブックなど |
添削 | 6回 |
質問 | 1日3問 |
学習期間目安 | 7ヶ月 |
費用 | 59,000円 |
ハードルの高い資格ではありますが、約6万円、7ヶ月で資格取得をめざせます。
ケアマネージャー
ケアマネージャーは、要介護者の介護プランを作成したり、施設との連絡調整を行う職種です。
現場で介助を行う仕事とは異なり、介護に関する管理や事務の仕事と考えて良いでしょう。
ケアマネージャーの資格取得方法の参考として、ユーキャンの講座を紹介します。
メインテキスト | 6冊(介護保険制度論・介護支援サービス論・高齢者介護論I・高齢者介護論II・高齢者支援論I・高齢者支援論II) |
副教材 | でるケアBest200・ガイドブック・過去問題集・資料集・添削関係書類など |
添削 | 7回 |
質問 | 1日3問 |
学習期間目安 | 6ヶ月 |
費用 | 49,800円 |
ケアマネ―ジャーになることで、力仕事が苦手な方でも介護業界で働き続けることができます。
6ヶ月で資格取得を目指せるので、ケアマネージャーを目指してみるのも良いでしょう。
+αで持っておくと良いおすすめ介護資格
介護職を続ける上で必須の資格ではありませんが、あると良い資格として2つを紹介します。
必須資格ではないものの、どちらも介護職に就く上で、有利になる資格です。
- 同行援護従事者養成研修
- 福祉用具専門相談員
介護職をサポートできる資格なので、介護職に就職・転職する際にも有利になるでしょう。
福祉用具専門相談員に関しては、介護系資格人気ランキングで7位にランクインしていました。
それぞれの資格の特徴や資格取得方法を以下で解説します。
同行援護従事者養成研修
同行援護従事者養成研修は、移動時の支援や援護を行う役職です。
同行援護のある介護事業所は、同行援護従事者養成研修を修了していなければいけないため、重宝される資格といえます。
同行援護従事者養成研修のカリキュラムは以下の通りです。
- 資格障害者福祉サービス
- 同行援護の制度と従業者の業務
- 障害・疫病の理解
- 障害者の心理
- 情報支援と情報提供
- 代筆・代読の基礎知識
- 同行援護の基礎知識
- 基本技能
- 応用技能
- 障害・疫病の理解(応用課程)
- 障害者の心理(応用課程)
- 場面別基本技能
- 場面別応用技能
- 交通機関の利用
カリキュラムの合計時間は32時間です。
試験はないので、カリキュラムを修了した時点で取得できます。
福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員は、福祉用具を使用する方やその家族、ケアマネージャーに対して、福祉用具に関するアドバイスができます。
ケアマネージャーのサポートを行える役職なので、資格を取得しておくと有利になるでしょう。
カリキュラムは以下の通りです。
- 福祉用具の役割
- 福祉用具専門相談員の役割と職業倫理
- 介護保険制度等の考え方と仕組み
- 介護サービスにおける視点
- からだとこころの理解考え方と仕組み
- リハビリテーション
- 高齢者の日常生活の理解
- 介護技術
- 住環境と住宅改修
- 福祉用具の特徴
- 福祉用具の活用
- 福祉用具の供給の仕組み
- 福祉用具貸与計画等の意義と活用
- 福祉用具による支援の手順と福祉用具貸与計画等の作成
学習期間はスクールによって異なりますが、大体1ヶ月~4ヶ月です。
介護資格の取得におすすめの講座
介護資格を取得するなら、どのスクールに通うかも検討しましょう。
スクールによって特徴や費用、受けられる講座が異なります。
介護資格の取得におすすめの講座として、今回は以下2つを選びました。
それぞれの講座の特徴や費用を解説するので、講座選びの参考にしてください。
自分に合った学び方ができる講座を選びましょう。
ユーキャン|通信のみで資格取得したい方におすすめ
ユーキャンは通信講座のみを取り扱っている講座です。
通学しなければならない資格は取得できませんが、通信のみで資格を取得したい方は、ユーキャンを利用すると良いでしょう。
ユーキャンで取得できる介護系資格は以下のものがあります。
- ケアマネージャー
- 認知症介助士
- 社会福祉士
- レクリエーション介護士
- 福祉住環境コーディネーター
- 介護福祉士
- 音楽健康指導士
- 介護食コーディネーター
- 終活アドバイザー
- 看取りケアパートナー
- 介護予防健康アドバイザー
- 介護口腔ケア推進士
- 准サービス介助士
- 高齢者傾聴スペシャリスト
幅広い介護系の資格を扱っているので、通学なしで資格を取得したい方は、ユーキャンを利用してみましょう。
ニチイ|通学でも便利に通える!
ニチイは、45年以上の実績、200万人を超える修了生を誇るスクールです。
ニチイでは、通信講座も行ってますが、スクーリングも行っています。
スクーリングとなると、家の近所にあるかどうか不安に感じる方もいるかもしれませんが、ニチイは全国に教室が300ヶ所以上あるので、通いやすいお近くの教室が見つかるでしょう。
また、1,500人のベテラン講師が実践的な指導を行ってくれたり、就業相談まで行ってくれます。
今後の就職相談や、しっかり学習をしたい方におすすめです。
おすすめの介護資格から取得資格を検討しよう
介護の資格はさまざまありますが、どの資格を取得するべきか悩んだら、おすすめの資格から取得していきましょう。
資格の種類によって、期間や費用、役職が異なるので、自分の目指すべき道を考えながら選んでください。
また、今回の記事を参考に、スクール選びも重視しましょう。
自分に合った資格を自分の学びやすい環境で目指してください!