ケアマネージャーとして転職する際に、しっかり事前に調べておかないと条件が悪くなってしまうことを知っていますか?
この記事では「失敗しないケアマネージャー転職」について解説していきます。
結論、ケアマネージャーとして転職する際には信頼できるエージェントを選ぶことが重要です。
ケアマネージャーとしての転職を検討する際、わかりづらい「ケアマネージャーの転職事情」を調査した結果をまとめたので、ぜひ見ていただければと思います。
その他にも「未経験からケアマネージャーへの転職」の説明や、「失敗してしまう原因」について説明していきたいと思いますので、ぜひこの記事を読んでケアマネージャーとしての転職を成功をしていただければ幸いです。
また「ケアマネージャーの資格取得方法」について知りたい方は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてくださいね。
ケアマネージャーとは?
ケアマネージャーとは介護支援専門員とも呼ばれる職業です。
介護を受ける人が介護保険サービスを受け流ためのケアプランを立てたり、サービス事業者との調整を行います。
ケアプランとは、サービスを受ける目的に基づいて作成された介護サービスケアのことです。
ケアマネージャーは日頃から介護を受ける人とサービス事業者双方とのコンタクトを取り、困っていることや体調の状況などを共有します。
このようなケアマネージャーの働きにより、より一人ひとりに合った適切な介護サービスを提供できるのです。
ケアマネージャーへの転職の3つのメリット
ケアマネージャーに転職することには多くのメリットがあります。
ケアマネージャーになるには資格取得などの労力や努力が必要ですが、転職後のメリットを知っておくなら頑張る動機付けになるでしょう。
ここでは次の3つのメリットをご紹介します。
- 給与が高い
- 夜勤がない
- 体力を使わない
1つずつ詳しく見ていきましょう。
給与が高い
ケアマネージャーは他の介護職と比較して給与高いことは、メリットの1つです。
厚生労働省が公表している「居宅介護支援事業所における業務負担等に関する調査研究事業」によると、2020年にはケアマネージャーの平均給与額は35万7,850円でした。
同調査で公表されている他の介護職の平均給与額は次の通りです。
- 介護職員...31万5,850円
- 事務職員…31万1,120円
- 理学療法士...35万8,560円
- 調理員...26万7,930円
- 管理栄養士...31万9,680円
このように比較するとケアマネージャーの給与は他の介護職員や事務職員よりも高く、理学療法士と同等程度であることがわかります。
また同調査によると、ケアマネージャーの平均給与は毎年緩やかではありながらも上昇傾向です
そのため、これからも待遇改善に期待できる職業と言えるでしょう。
夜勤がない
ケアマネージャーの仕事は、ケアプランの作成や介護利用者・家族との面談などが中心となるため、日中勤務となります。
介護職を長年続けてきた人にとって、夜勤は体力的に辛い、日中が逆転してしまって続けるのが難しいという声も多いです。
その点、ケアマネージャーの仕事は夜勤がないというのは大きなメリットと言えるでしょう。
ただし、施設によっては人手が少ないなどの理由でケアマネージャーに介護職の兼任を頼むことがあります。
夜勤がある場合は、ケアマネージャーとしての仕事ではなく介護職の夜勤を行うケースが多いです。
夜勤は避けたいという場合には、ケアマネージャの仕事のみを専門的に担当する職場を選択すると良いでしょう。
体力を使わない
ケアマネージャーの仕事は主に介護現場ではなく、デスクワークや相談業務が中心となります。
そのため、介護職に必要な介助などの力仕事は必要がありません。
体力に自信がない人でも安心して続けれる職業です。
介護職を何年か続けてみた人の中には職業病とも言える腰痛などを経験した人も多いかもしれません。
「この環境であとどれくらい働き続けられるだろう...?」そんな不安を感じたなら、同じ介護職でも体力が求められないケアマネージャーへの転職を検討してみても良いでしょう。
未経験からケアマネージャーに転職する際のポイント
ケアマネージャーに転職することのメリットを見ると、ぜひチャレンジしてみたいと思われるかもしれません。
「でも、未経験からいきなり転職できるの?」そんな不安がある人もいるでしょう。
ここでは、未経験からケアマネージャーに転職する際のポイント2つをご紹介します。
- 人材育成制度が整っているところを選ぶ
- ケアマネージャーになりたい理由を明確にする
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
人材育成制度が整っているところを選ぶ
ケアマネージャーの仕事は状況の違う様々な利用者に対して、幅広い知識で対応する必要があるため現場での人材育成が大きなポイントとなります。
ケアマネージャーは1つの施設に1人しか配置されないことも多く、そのような職場では先輩や同僚から学ぶことができないため未経験にとってはハードルが高い環境です。
一方人材育成制度が整っており、経験豊富な先輩に同行して学ぶ機会が多い職場なら未経験者でも安心して働き始められます。
利用者や家族とのコミュニケーション、異なる状況でのケアプランの提案などを学ぶなら早く仕事に慣れるでしょう。
そのため、初めてケアマネージャーの仕事に就く場合には人材育成制度が整っている施設を選ぶのがおすすめです。
ケアマネージャーになりたい理由を明確にする
ケアマネージャーになるためには、段階を踏む必要があります。
そのため、ケアマネージャーになりたい理由が明確でなければ、途中で挫折してしまいかねません。
ケアマネージャーの試験を受けるためには次の2つの条件にかなっている必要があります。
- 介護福祉士を含む特定の国家資格を保有した5年以上の実務期間があること。
- 介護施設の相談援助業務に5年以上また900日以上の実務期間があること。
つまり、無資格未経験の人がケアマネージャーになるには最短で5年以上の時間がかかるということです。
介護系の資格がない人は、介護施設の相談援助業務で5年の経験を積む必要があります。
介護系の資格をすでに持っている人は、資格を保有している状態で5年以上の実務経験が必要です。
5年という期間を聞くと気が遠くなるように感じられるかもしれません。
途中で挫折してしまわないために、自身がケアマネージャーになりたい理由を明確に持っておきましょう。
ケアマネージャーへの転職が失敗する3つの原因
転職の時には事前の調査は欠かせません。
よく調べないうちに転職活動を始めてしまうと、失敗しやすくなります。
特にケアマネージャーになるには長い期間を要しますが、努力してせっかく資格を取ったのに転職に失敗してしまっては残念です。
そのような事態を避けるためにも、事前に注意点を知っておきましょう。
ここではよくありがちな失敗の原因3つをご紹介します。
- エージェントの言いなりになっていた
- ケアマネージャーの業務内容の理解が浅かった
- 条件面を重視しすぎる
さらに詳しくご説明していきます。
エージェントの言いなりになっていた
転職活動の際に転職エージェントを利用することには多くのメリットがありますが、利用の方法によってはデメリットになることもあります。
エージェントは多くの求人情報を持っているため、仕事を見つけやすいのはメリットです。
しかしその求人内容は、エージェントと提携している施設や会社が出しているものであることも少なくありません。
エージェントによっては、求職者の条件や適正に合った仕事を紹介することよりも、提携先とのつながりを重視している会社もあります。
こうした場合、その施設や会社の詳細な状況を教えてくれなかったり、求職者の希望をよく聞かずに急募の求人をあてがわれてしまうことも多いです。
転職してから職場が自分に合っていないことに気づく、という事態にならないように自分の意思をしっかり伝えることは大切になります。
転職エージェントを利用する場合には、エージェントの言いなりにならず主体的に職場を決めることを心がけましょう。
ケアマネージャーの業務内容の理解が浅かった
介護職からケアマネージャーに転職する人は多いですが、介護現場での介助の仕事とケアマネージャの仕事には業務内容に大きな違いがあります。
この違いについてしっかり理解していないなら、転職した後に「思っていたのと違った」という事態になりかねません。
ケアマネージャーの仕事の大部分は「相談業務」と「デスクワーク」です。
ケアマネージャーはケアプランやモニタリングのスケジュールなど自分で決めなければいけないことも多く、経験値によって大きく左右される職種。
相談業務では、利用者や家族の方に寄り添って、その思いを汲み取ることが必要になる場面も多いです。
そのため、必要とされる経験値には介護職としての経験だけでなく、人生経験も含まれます。
未経験者がケアマネージャーの仕事を始める時には、相談業務において経験不足に大きな壁を感じてしまうことがあるかもしれません。
進んで先輩たちから学び経験を積み、こうした壁を超えていくモチベーションがないと業務を続けていくことは辛くなるでしょう。
また、デスクワークでつまずく人もいます。
ケアマネージャーの仕事は書類作成が多いため、パソコン仕事が苦手な人はストレスを感じるかもしれません。
ずっと座っているのが辛い、体を動かすのが好きという人はケアマネージャと介護職の兼任ができる施設を選ぶのも良い方法です。
条件面を重視しすぎる
労働条件が良くなることを期待して、ケアマネージャーへの転職を考える人も多いでしょう。
しかし、給与や休暇など求人内容に記載されている条件だけを重視すると、実際の労働環境や業務内容がきつく、仕事が続けられなくなるという場合もあります。
例えば、求人条件に記載されている給与が高い理由は介護職と兼任だからという場合も多いです。
介護業界は人手不足の施設が多く、ケアマネージャーであっても介護現場での介助を求められることがあります。
介護職との兼務は現場の声が聞ける、たまに体を動かせるなどのメリットもありますが、兼務の比率によっては大きな負担になりかねません。
また、施設の形態によっても働き方が内容が大きく異なります。
施設内で働くケアマネージャーは施設内のイベントの準備などの雑務が生じることも多いです。
一方で居宅介護支援事業所で働くケアマネージャーは利用者の家を訪ねるために移動することが多く、施設外で過ごす時間が多くなるでしょう。
このように同じ給与や条件の仕事でも施設によって労働環境や業務内容が異なるため、事前によく確認しておくことは大切です。
ケアマネージャーへの転職におすすめのサイト・エージェント3選
ケアマネージャーに転職する際には、自分の適正や希望条件にぴったりあった仕事を紹介してくれるエージェントを利用すると安心です。
ここでは、おすすめの介護職専門エージェントを3つご紹介します。
- ジョブメドレー
- マイナビ介護職
- きらケア
それぞれのエージェントの特徴を見ていきましょう。
ジョブメドレー
ジョブメドレーは、全国20万以上の事業所が求人を公開している日本最大級の介護職転職エージェントです。
医療介護従事者が運営しており、職種別に幅広い条件の中から仕事を検索することができます。
サイトを通して直接事業所に応募できる他、会員登録をしてプロフィールを見た事業所からのスカウトを受けることも可能。
無料で担当キャリアサポートを受けれるのも嬉しいポイントです。
マイナビ介護職
マイナビ介護職は、大手求人サイトマイナビが運営する介護職専門エージェントです。
介護業界に精通したコンサルタントが職場の雰囲気まで伝わる詳細な情報をもとに、求職者の条件にぴったり合う仕事を紹介してくれます。
ミスマッチゼロを目標に掲げ求職者にしっかり寄り添ったサポートを行ってくれるエージェント。
ヒアリングや面接対策など手厚いサポートがあるため、初めて転職活動を行う人にも安心です。
きらケア
きらケアは年間80万人が利用する、未経験者にも安心の介護専門転職エージェントです。
キャリアの提案や条件交渉、面接同行など、転職の初めから最後まで寄り添うきめ細やかなサポートが特徴。
一般的に求人情報に掲載される条件だけではなく、離職率や職場の雰囲気などネガティブ情報についてもリアルに伝えてくれるため、より具体的なイメージをしながら転職活動を進めれます。
ケアマネージャーに転職しよう
ケアマネージャーの仕事につくためには、ある程度の期間が必要で、簡単になれる職業ではないのもたしかです。
しかし、給与面や介護職に比べて体力的な負担が少ないなど、多くのメリットがあります。
転職する時にいくつかのポイントに注意すれば、自分の希望に叶った形でキャリアアップできるはずです。
ケアマネージャーになってみたいと思った人はぜひ、事前に詳細に調べてから一歩ずつ踏み出してみてください。